船橋市役所、災害対策本部運営訓練(2017年2月13日)レポート

                              2017年2月14日(火) 船橋市議(総務委員長) 朝倉幹晴

 2017年2月13日(月)、船橋市役所は災害対策本部運営訓練を実施した。この訓練は、大規模地震被害発生時に災害対応業務の陣頭指揮を行う災害対策本部を円滑に運営できるよう、市の幹部職員をはじめとした災害対策本部を務める職員の応急対応行動の力を養うことを目的としている。昨年(2016年)に引き続き今回で2回目の実施となる。
 2017年2月13日(月)午後12時30分に千葉県北西部を震源とするマグニチュード7.3、船橋市で震度6強の地震が発生した、と想定して市長、副市長をはじめ各部局長で構成される「災害対策本部員会議」と、庁内(市役所内)各部署の職員114人が参集する「災害対策本部室」の2体制で訓練を実施した。

 この訓練は、昨年3月、千葉県が被害想定した以下の「千葉県北西部直下地震」に基づいている。

「市川市から千葉市直下のm7.3のフィリピン海プレート内の想定地震(過去に発生が確認されていない地震)である。首都直下地震は南関東地域の直下を震源とする大規模な地震地震とされ(首都直下地震対策特別措置法)、発生場所は特定されていない。このことから、千葉県では人口が集中する県北西部で発生する地震が県に対し最も被害が大きくなることが想定されることから、新たに本地震を設定し「千葉県北西部直下地震」と命名した。この地震を防災・減災対策の主眼に置く地震(シナリオ地震)とし、被害量の算出、シナリオ作成等を行った。」
(これに関し私は昨年11月29日の船橋市議会本会議で質疑している。以下参照)

千葉県北西部直下地震想定についての船橋市議会質疑

 これから、船橋市役所9階で行われた「災害対策本部運営訓練」を見学させていただいたレポートを記すにあたり、船橋市役所9階の様子がイメージできるように見取り図を描きました。まずこの見取り図の説明をします。(画像をクリックすると大きくなる。以下の写真も同様にクリックすると大きくなる)

 船橋市役所の建物は中央が空洞(吹き抜け・光廊下)になった「ロの字」型をしており、吹き抜けを囲んで廊下になっている。今回の訓練に使用した(実際災害時も使われる)のは黄色の部分である。
・左側の「本部員会議室」は、市長他各部局長が全体会議を行う部屋である。普段は第一会議室として、市長を含む重要会議が開かれている(私も市議会総務委員長として参加している「船橋市防災会議」もここで開かれる)。
・上側の災害対策本部室Bは、平時は空室とすぅることで、災害時に直ちに使えるよう確保している。ここに市の各部課が終結する。
・右側の災害対策本部室Aは、平時は危機管理課の業務場所である。災害時はここにクロノロジ―・消防GIS・大地図などが配置されて災害対策の中心メンバーが詰める場所となる。
(注、A,Bという表記は私による説明上の命名で正式な呼び名ではない。正式には両部屋を区別しないでいずれも「災害対策本部(室)」と呼ぶ。ただ説明の都合上、区別するために私が仮にここでこう命名した。)

★「災害対策本部員会議(室)」
本部員会議室で行われる「災害対策本部員会議」は、市長、副市長をはじめ各部局長で構成される。災害初動時における対応の指示、被害状況の把握、情報共有の上で、緊急措置事項を検討する。

★「災害対策本部(室)A」

発災後、2時間時点の様子である。中心メンバーが集う緊迫感が感じられる。

この部屋の奥には、クロノロジ―という、パソコンに入力した被害情報が全市役所のパソコンで共有されるシステムで情報を映し出す大型ディスプレーがある。

以下が、このクロノロジ―情報を統括管理する本部のパソコンである。

クロノロジー画面の手前には地図があり、地図にも付箋などで情報を貼りこんでいく。

クロノロジー近くに消防GISもある。GISとは地図情報システム(geographic information system)。これは消防局(消防試練センター)とも情報共有されている。

更に本部A(通常は危機管理課)の一画には「危機監理官室」がある。災害監理官は元自衛官で、今回の被害想定の詳細のシナリオ(時系列順にどのように被害が把握され、新しい被害が発生していくか?)を作ったのは、危機監理官と数名のメンバーであり、市長・危機管理課長もそのシナリオを知らずに訓練に参加しており、緊迫感のある訓練となっていた。

ただ、実際の災害時には、危機監理官はこの部屋に滞在するわけではない(主に災害対策本部のクロノロジー近くにいる)ので、この部屋を市民からの電話を受けるコールセンターとした。

★「災害対策本部(室)B」

入口

最初の全体図にも書きましたが、以下が災害対策本部Bを大きく描いた見取り図である。

職員の安全状況・市役所の被害状況を確認し、職員を必要なところに派遣できるようにする区画が入口入って右側に配置される。

市役所の被害状況の把握。

職員の行動マニュアル。

職員の被害把握と派遣要請への対応。

一番広い区画に各部課の集い情報把握をする。各階にある各部課と連絡をとりながらも、全体が9階のこの区画に集まることで情報共有を迅速にできるようにする。机の上にはパソコン・電話が人数分持ち込まれている。
また各部課の把握した情報をホワイトボードに書き込む。ただし、部課によっては、新しい情報を書く時にこれまでの情報も保存できるように模造紙を使い、新しい模造紙を上に貼るようにしている部課もある。

避難所開設が可能かどうか把握するための各学校の被害状況把握(教育委員会、「教育班」)。

市内の病院の状況把握。

駅の帰宅困難者把握。

高齢者福祉施設の状況把握。

障がい者福祉施設の状況把握。

下水処理場・河川の被害状況把握。

 なお本被害想定は内陸型地震で津波がないことを前提としている。したがって市役所は、軽微な破損はあっても災害対策本部として機能するはずである。また停電の際も、10時間は自家発電で電源確保可能である。
(津波被害が想定される場合には別の対応が必要になる可能性がある)

 非常にリアルな訓練だった。このシナリオを考えられた責任者である危機監理官に敬意を表するとともに、訓練に参加した市職員の皆さんがこの訓練によって、実際の災害発生時に迅速な対応が可能になることを期待する。ただ個別に改善は必要と感じられる点がいくつかあった。これらについては、今後調査し、市議会質疑などを通じて改善を提案していくつもりである。



朝倉幹晴(あさくらみきはる)


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