岡山県での西日本豪雨災害ボランティア報告2日目(高梁市、2018年7月24日)

当初、千葉にいた頃、伺おうとしていた総社市ボランティアセンターが「23日(月)よりボランティア参加者は県内に限る」としたため、ボランティア参加を県内に限定していない倉敷市真備地区訪問を考えていたところ、宿泊先(総社市)の仁熊義則さんより「報道では、倉敷市真備地区のみが注目されているが、他の市でも被害はある。総社市からみて高梁川の上流部の高梁市に行くのはどうか?」との話をいただきました。サイトでも確認し、山陽新聞でも「県内に限る」表示がなかったことを確認し、高梁市に伺うことにしました。

途中、仁熊義則さんに送迎いただく車窓から見える高梁川の水際では、強い水流で木や道路標識が倒されている姿を見ました。

高梁市総合福祉センターには普段から高梁市社会福祉協議会・高梁市ボランティアセンターなどが集中しており、ここに災害ボランティアセンターを開設したようです。

入口を入る時、以下の表示が目に入りました。本日(24日)は岡山県外ボランティアを受け入れるけれど、明日(25日)からは受け入れ中止とのことで、私は「すべりこみセーフ」でした。同じグループに鳥取県の方もいらしてその方も同じでした。

次に目についたのが、このポスター。同じものをチラシとしても渡されました。

桃太郎のデザインですから、被災後、岡山県が急きょ作ったものでしょう。被害が7月7日であり、今年の酷暑でボランティア活動には熱中症が危惧されることを迅速な対応です。

鬼怒川周辺水害(2015年)、熊本地震(2016年)、九州北部豪雨(2016年)後の災害ボランティアは「45分ぐらいボランティアし、15分休憩」というのが基本でした。ところが、今回は、岡山県内各ボランティアセンターで「15~20分作業、15分休憩」の指示が徹底していました。

もう1つ変化がありました。ボランティアは5~15人のグループをその場で作り、その中からリーダーを選ぶのが基本です(今回は私が経験者ということでリーダーとなりました)。今回はそれに加えて「タイムキーパー」(時計をきっちり見て終わりの指示をする人)を設定し、時間管理を徹底する対応となっていました。

 

私は船橋市議会で支給される防災服で作業しました。幸い船橋ではここ4年大災害は起きていませんが、各災害ボランティアで活用させていただいています。ボランティアは胸に以下のように名札(岡山県内共通の桃太郎イラストつき)を貼ります。

さて、6人グループである浸水被害の被災者宅の片づけをしました。まずボランティアセンターの車で5人を送迎してもらい、現場で下されます。1人は市内から軽トラで参加していたので、そのまま軽トラに道具などを載せて向かいます。現場では、荷物の積み出し、ごみの運搬に軽トラが重宝されます。

●高梁市の伺ったお宅の浸水の高さ

クーラーの室外機・観葉植物の高さから泥につかった線が推測していただけると思いますが、1m強です。お店で、家具や家具の中に入っていた大切な小物の多くは処分せざるをえず、家具そのものを、高圧洗浄機を使って洗浄し外で乾かす作業、敷地内の泥を土のう袋に詰めて搬出する作業、皿などをふく作業を協力・分担して行いました。

●昼休憩での会話

昼休憩は各自持参したものを食べます(仁熊義則さんと私は途中のコンビニで買ったコンビニ弁当)。熱中症を出さないように1時間ゆっくりとりました。昼休憩で昼ご飯を食べ終わった後の30分は、お店の主人(女性)とお店を手伝っている市民の方々と会話になりました。

市民「高齢者の被災者が1人で片づけをしようとしていて途方に暮れている姿を見た。もっとボランティアが来てほしい。」

私「私も県外からで、明日から県外お断りだということだけど、ボランティアは足りないのですか?」

市民「足りないと思う。ボランティアニーズが減っているというのが縮小の方向の理由のようだけど、ニーズの掘り起こしができていないと感じる。」

この会話の中で、私は、熊本地震の時、「作業ニーズ以上に集まったボランティアにニーズ掘り起しのポスティングに回ってもらってニーズを堀りおこすことができた」という学生インタビューを想い出しました。今来年2019年4月に向け協力しあっている港区在住の石渡幸子弁護士のご友人である山崎太朗さんが、高梁市職員をされているという話を伺っていたので、急遽、石渡幸子弁護士から連絡をとっていただき、ボランティア終了時にボランティアセンターにてお会いし、市民の方の要望を伝えました。同時に私の公式サイトに掲載されている熊本地震の教訓を資料として提供しました。急きょおあいいただいた山崎太朗さんと、連絡をとっていただいた石渡幸子さんに感謝いたします。

2016年4月28日(水)熊本訪問4日目(熊本市ボランティアセンター学生スタッフのお話し伺う・熊本県庁・帰路)報告(5月5日発信)

↓熊本市災害ボランティアセンタースタッフ学生インタビューより該当部分抜粋

「Qボランティアへのニーズは最初からあったのですか?

A 実は初日22日(金)は1300人来ていただいたにもかかわらず、まだニーズが少なかったので、『ボランティアに手伝ってほしい内容がありましたらご連絡ください』という趣旨の市民への呼びかけチラシを作り、参加ボランティアに市内のポスティングしていただきました。その効果もあってニーズも増え、今は1000人ぐらいのボランティア参加があっても、必要なニーズはあります。(ただ中央区・東区・南区はチラシが行き届きましたが、北区・西区はまだ不十分なので今後ニーズの把握やそのためのチラシ配布を考えていかなければと思います。)」

 

(仁熊義則さん、私、山崎太朗さん)

 

軽トラに積んだスコップなど作業用資材を返して終了です。

私が今回ご一緒に作業させていただいたグループは以下の6人です。(終了後撮影、ネットにUPのご許可いただいています)