2022年大学入試共通テスト「生物基礎」第2問B(9点、免疫)問題・解答・解説

2023年1月6日 予備校生物科講師・船橋市議 朝倉幹晴
2022年大学入試共通テスト「生物基礎」第2問B(9点)の解答・解説を作りましたのでご活用ください。

2022年大学入試共通テスト「生物基礎」第2問B(配点計9点)問題

B免疫には、(b)自然免疫と(c)獲得免疫(適応免疫)とがある。獲得免疫には、細胞性免疫と(d)抗原抗体反応の関与する体液性免疫とがある。

問3 (3点)

下線部(b)について、細菌感染の防御における役割を調べるため、実験1を行った。実験1の結果から導かれる後の考察中のに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後ののうちから一つ選べ。(3点)

 

実験1 大腸菌を、マウスの腹部の臓器が収容されている空所(以下、腹腔)に注射した。注射前と注射4時間後の腹腔内の白血球数を測定したところ、図4の実験結果が得られた。

 

 

 

大腸菌の注射により、多数の好中球がから周辺の組織を経て腹腔内に移動したと考えられる。好中球は、とともに、食作用により大腸菌を排除すると推測される。

問4(3点)

下線部(C)に関連して、移植された皮膚に対する拒絶反応を調べるため、実験2を行った。実験2の結果から導かれる考察として最も適当なものを、後ののうちから一つ選べ。(3点)

実験2 マウスXの皮膚を別の系統のマウスYに移植した。マウスYでは、マウスXの皮膚を非自己と認識することによって拒絶反応が起こり、移植された皮膚(移植片)は葯10日後に脱落した。その数日後、移植片を拒絶したマウスYにマウスXの皮膚を再び移植すると、移植片は5~6日後に脱落した。
免疫記憶により、2度目の拒絶反応は強くなった。
免疫記憶により、2度目の拒絶反応は弱くなった。
免疫不全により、2度目の拒絶反応は強くなった。
免疫不全により、2度目の拒絶反応は弱くなった。
免疫寛容により、2度目の拒絶反応は強くなった。
免疫寛容により、2度目の拒絶反応は弱くなった。

 

問5 (3点)

下線部(d)に関連して、抗体の働きを調べるため、実験3を行った。後の記述a~dのうち、実験3でマウスが生存できたことについての適当な説明はどれか。それを過不足なく含むものを、のうちから一つ選べ。(3点)

実験3 マウスに致死性の毒素を注射した直後に、毒素を無毒化する抗体を注射したところ、マウスは生存できた。
予防接種の原理が働いた。
血清療法の原理が働いた。
このマウスのT細胞が働いた。
このマウスのB細胞が働いた。


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