発議案「小児がんの医療福祉充実を求める意見書」~船橋市議会2016年12月議会(第4回定例会)に発議~ 2016年11月10日

朝倉幹晴

正式な提案は11月17日(木)の船橋市議会本会議となります。17日(木)午前中、どなたでも船橋市役所11階で傍聴できますのでおいでください。多くの市議の方々の賛同を得て可決できるようにがんばります。

発議案第8号「小児がんの医療福祉充実を求める意見書」
提出者 朝倉幹晴 賛成者 池沢みちよ 浦田秀夫 三宅桂子

毎年2,000~2,500名の子供が、0~15歳のときにかかるがん(悪性腫瘍)である小児がんにかかっている。医療の進歩によって生存率も高まってきたとはいえ、まだ7~8割で、小児がんは0~15歳全体での病死原因の1位となっている。専門医・専門医療機関が少ないため、診断確定に時間がかかったり、医療機関によって治療面での格差が生まれている。また、成人のがんに比べ絶対数が少なく、研究や薬の開発もおくれている。
治療のために長期入院する患児は、教育面でおくれがちになる。小児がん拠点病院は全国で15カ所、中央機関が2カ所であり、専門医のいない地域の患児・家族は通院に多大な交通費がかかったり、親が患児の治療に専念するため、兄弟姉妹が我慢を強いられるケースもある。
また、抗がん剤や放射線などの治療により、小児がんを克服し成人に達しても、約半分の元患児には、成長発達が不十分となったり、臓器機能が低下したりするなどの晩期合併症を生じる。そのことで、学業や就職に困難が生じる場合がある。
よって、政府においては、小児がん患者・家族と元患者を支えていくため、下記事項を実施するよう、強く要望する。

1. 小児がんにかかわる基礎研究と治療法の確立のための研究を促進すること。
2. 小児がんを早期に確定診断できるように医学教育を充実するとともに、小児がん患児・家族が安心して治療を受けられるような効果的な医療システムを確立していくこと。
3. 患児への教育支援を充実するとともに、兄弟姉妹も含め家族の経済的・精神的支援を充実させること。
4. 後遺症・晩期合併症に対する長期フォローアップ体制を充実すること。

以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

船 橋 市 議 会
(提出先)
内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣