船橋市における臨床心理士など心理職配置状況と市立医療センター精神科での箱庭療法などについて(2017年3月21日市議会予算特別委員会質疑)~

(実際の質疑の言い回しから加筆修正しています。正式な議事録は市議会HPにてご確認ください)

船橋市における心理職の働きの大切さに関する市の考えと現状について、スクールカウンセラーの全校配置については市の政策として有名でこれまで多く議論されてきました。今回はそれ以外での心理職の働きに関して質疑させていただきます。
事前に調べさせていただいたところ、船橋市における配置は、以下のように臨床心理士含む心理職が36名、精神保健福祉士が9名とのことです。

「臨床心理士及び精神保健福祉士の配置状況(2017年3月1日現在、スクールウンセラー以外)」

●常勤職員
  臨床心理士 子育て支援部 療育支援課 こども発達相談センター 3名 

●非常勤職員
(臨床心理士、臨床発達心理士または学校心理士のいずれかを資格要件としている職種の
 配置状況)
 心理判定員 保健所 地域保健課 8名 
 心理発達相談員 子育て支援部 児童家庭課 家庭児童相談員 1名
         子育て支援部 地域子育て支援課 子育て支援センター 3名
         子育て支援部 療育支援課 こども発達相談センター  12名

 精神保健福祉士 福祉サービス部 障害福祉課 2名
         保健所 保健予防課     7名

   
臨床心理士の中で5名が臨時・非常勤職員として市立医療センターに勤められているわけです。

臨床心理士など心理職は専門的な技法を行うことができます。その1つが「箱庭療法」です。
これはテレビの大型画面ぐらいの大きさの箱があり、その内側の地は青く塗ってあり、海や
空をイメージするものになっています。ここに砂が入れてあり、療法を受ける患者・
カウンセリングを受ける人(対象者)に自由に造形してもらい、様々な人形を配置できます。
患者・カウンセリング対象者に自由に表現してもらうことを通じて、その精神状況を
精神科医や臨床心理士など心理専門職が把握し、カウンセリングや治療に役立てることができます。
これはカルフが始め、「言語的表現が苦手な日本人の心理療法として合っている」
と京大の河合隼雄教授が中心に全国に広めたものです。


(渋谷のココロゴトカフェで私が2016年9月10日に体験した「箱庭」。これは一般体験向けのもので、心理職や精神科が公式に使っているものとは若干異なる)

たとえば、医療センターの精神科には、「箱庭」があると聞いていますが。
臨床心理士はこの技法を行なっているでしょうか?

答弁1(医療センター総務課)
  精神科に所属している臨床心理士がカウンセリングの技法の1つとして箱庭療法を実施している。

質疑2 船橋市立医療センターの今年の年報で「精神科」の部分に次のような記述があります。

「当科では非常勤の臨床心理士を採用することで心理検査やカウンセリングなどの場面で診療能力を補強していますが、やはり
医師のマンパワーが必要です。リエゾンに習熟した精神科医最低2名、常勤臨床心理士常勤1名の採用が必要です。
この科の年報での発言を受けて、精神科の職員の配置をどうされるつもりでしょうか?」

答弁2(医療センター総務課)
  本年4月から精神科で常勤の臨床心理士を採用しカウンセリングなど充実させていくつもりである。