船橋市、2021年度までに全小中学校・特別支援学校のトイレ改修を完了する方針を示す。(2019年8月29日市長提出、一般会計補正予算)

2019年8月29日(木)夕方 船橋市議(文教委員) 朝倉幹晴

本日(2019年8月29日)、船橋市議会2019年9月議会(令和元年第2回定例会)が開催され、船橋市長から船橋市議会に議案が提案されました。そのうち議案第1号「令和元年度船橋市一般会計補正予算」の提案の中で、今から2年数か月の間、2021年度(令和3年度)までに、船橋市立小中学校・特別支援学校のトイレ改修を完了させる方針が示されました。(今の段階の議会予定では、この後、議案質疑・予算決算委員会文教分科会と全体会の質疑を経て、9月30日予定の船橋市議会の議決で議会の過半数が賛成すれば決定します。)
 本議案に関する担当課(教育委員会管理部施設課)の説明・説明資料、そして事前に7月22日の文教委員会で議論された中身をまとめてご報告します。

①トイレ改修の中身(7月22日文教委員会配布資料、先行実施の古和釜小学校の例)

②トイレ改修の実施校・実施時期予定

改修工事は縦系列ごとに実施していきます。したがって、系列が多い学校の場合、時期が2つにまたがることがあります。

A、児童・生徒が使う系列は改修が完了している小中学校(6小学校・4中学校)

<小学校>船橋小・西海神小・宮本小・飯山満南小
八栄小・小栗原小(この2校は職員用トイレの系列が未改修であるがいずれ実施)

(2021年4月開校予定の(仮称)塚田第二小学校は新規格でトイレを建設)

<中学校>湊中・豊富中・金杉台中・飯山満中

B、すでに今夏から工事開始・工事中(6小学校)

<小学校>海神小・高根東小・二宮小・芝山西小・金杉小・田喜野井小

C、2019年度内に契約、2020年度上記までに工事完了を目標(設計は市役所内で実施)(22小学校・4中学校)

<小学校>三山東小 咲が丘小 金杉台小 夏見台小 豊富小 大穴小 薬円台南小

習志野台第一小 高郷小 三咲小 葛飾小 習志野台第二小 七林小

海神南小 二和小 若松小 八木が谷北小 高根台第三小 飯山満小

湊町小 法典小 坪井小

<中学校>芝山中 八木が谷中 大穴中 若松中

D、2019年度内に設計委託、2020・21年度に工事(32小学校・19中学校・特別支援学校)
<小学校>
大穴小 中野木小 習志野台第一小 行田西小 法典西小

行田東小 南本町小 湊町小 海神小 薬円台小 坪井小

塚田小 法典東小 峰台小 古和釜小 大穴北小 三山小 芝山東小

小室小 丸山小 市場小 高根台第二小 金杉小 八木が谷小 咲が丘小

金杉台小 夏見台小 三山東小 小栗原小 八栄小 前原小 芝山西小

<中学校>

船橋中 葛飾中 御滝中 旭中 八木が谷中 宮本中 前原中 習志野台中

海神中 高根台中 二宮中 三田中 七林中 行田中 古和釜中 高根中

三山中 法田中 小室中

<特別支援学校>高根台校舎(小学部)・金堀校舎(中高校生部)
(金堀校舎は全体の建て替えの部分もあり、それを合わせて調整)

③洋式化率は現在46%→85%(2021年度完了時)予定
 設計の中で、児童・生徒数予測も含めて系列やトイレブース数を整理しますので、その検討の結果洋式化率(和式が残る率)は変化する可能性があります。

④加速化の主な理由

国の「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」の国庫補助金を活用しながらの実施(施設課説明資料より抜粋)

  • 国の政策の背景

学校施設は、将来を担う児童生徒の学習・生活の場であり、災害時には地域住民の避難所としても使用される極めて重要な施設である。近年多発している大規模災害の教訓を踏まえ、防災・減災の万全を期すため、「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」(2018年12月14日閣議決定)として、学校施設の強靭化を図るため対応が必要となる耐震化や非構造部材の耐震対策などを推進し、防災・減災対策に取り組むことが喫緊の課題とされた。

  • 対象事業
    • 耐震化事業
    • 防災機能強化事業(屋根や外壁、内壁、天井等の非構造部材の耐震対策等)
    • トイレ改修事業

文部科学省事務連絡より(2019年5月)

国土強靭化関連事業(耐震化、防災機能強化、トイレ改修)については、来年度(令和2年度)を期限とする3か年限定の緊急対策として早急な対応が求められており、今年度は十分な予算を確保しております。一方、今後膨大な既存施設が更新時期を迎える中、特にトイレ改修のような部分的な回収事業については、以降の事業採択が極めて厳しくなる状況が見込まれています。このため、可能な限り計画の前倒し実施についてご検討をお願いします。

⑤私(朝倉)の意見
加速化は歓迎し賛成いたします。ただ、学校規模により、各系列の中での便器数を減らす方針が出されていますが、それについては、児童・生徒に不利益がないように十分に検討し、もし児童・生徒に過度な混雑など不利益があった場合にはトイレブースの緊急増設など柔軟な対応をすべきです。また学校数が多く、完了時期が2年数か月ずれるのはやむをえない側面がありますが、学校によって不平等がないように、2020年度に着手できる学校を増やし、2021年度にまで工事がまたがる場合は、できるだけ年度前半に完了できるように求めていきます。

★参考ページ

2019年7月22日、船橋市議会文教委員会概要速報(議題、夏休み中の学校工事・トイレ改修計画など)

(7月22日の時点では、トイレ改修の方向性は示されていましたが、「2021年度までの完了」という方針は示されずませんでした。2か月後の本日の議案で初めて示されました。7・8月の間にこの方針の最終決定にいたる議論が船橋市教育委員会内部・船橋市長部局内部で行われ、今回の議案につながったとのことです。)