新北部清掃工場の技術について-2013年3月質疑

詳細清掃工場抜粋

平成25年第1回定例会,03月05日-02号 より抜粋

2013年3月議会 第1回定例会 朝倉質疑07

◆朝倉幹晴 議員

議案第34号北部清掃工場建設工事請負契約締結について質問いたします。
質問が多岐にわたりまして、技術的な話になりますので、図面を用意させていただきました。

詳細清掃工場抜粋

詳細清掃工場抜粋

それぞれ質問させていただきます。高効率ごみ発電となっていますが、発生する熱量の何%が電力に転換できますでしょうか。施設内電力は全て自家供給できるのでしょうか。

◎環境部長(山崎健嗣)

発電効率につきましては、循環型社会形成推進交付金の高効率ごみ発電施設の交付要件である発電効率18.5%以上を計画しております。
また、施設内の主要電力は設備の立ち上げするときを除いて、全て自家供給となっております。  以上です。

◆朝倉幹晴 議員

売電はそのうち何%になるでしょうか。売電量、まあキロワットアワーとその金額は幾らと推定できますでしょうか。

◎環境部長(山崎健嗣)

総発電量のうち80%程度を発電(後刻「売電」と訂正)する計画でおります。
発電(後刻「売電」と訂正)量としては、年間4500万キロワットアワー程度を見込んでおります。
売電単価、売電量、仮に売電単価を23年度の東京電力の余剰電力の平均購入単価の7.35円で計算いたしますと、3億3000万円程度となります。  以上です。

◆朝倉幹晴 議員

お手元の資料に、議案の79ページの上部に蒸気タービン、蒸気復水機、余熱利用施設と簡単な図式があるんですが、これでは理解できないということで、ごみ焼却施設技術の絵解き基本用語の中から抜粋させていただきました。
大体これと同じような施設だというふうに聞いております。
さて、この施設のポイントは、発電とともに余熱利用していくということですが、その熱利用のほうは何%程度になるでしょうか。
施設内の熱利用は、施設の温浴施設や健康浴施設や工場棟や管理棟の給湯に使えるわけですが、その熱利用は全て自家供給できるのでしょうか。

◎環境部長(山崎健嗣)

余熱利用施設に供給される熱量はごみ発熱量の2%程度で計画しております。
また、余熱利用施設の熱利用は全てが清掃工場から供給されます。
それと、先ほど私、発電のところで「売電」と申し上げましたけれども、あの「発電」……あ、ごめんなさい。
「売電」と申し上げるところを「発電」と申しましたので、訂正させてください。

◆朝倉幹晴 議員

排気系では、燃焼炉からさまざまなガスが出ます。
それぞれ例えば塩酸は消石灰で、SOx(硫黄酸化物)も消石灰で、そして窒素酸化物、アンモニア水と脱硝装置で、ばいじんは集じん装置で、ダイオキシンは活性炭で吸着させるという後処理はされているわけですけれども、焼却炉内で発生を減らす対策はどのようになっていますでしょうか。

◎環境部長(山崎健嗣)

今おっしゃいました有害物質等を焼却炉内で発生を減らす対策といたしましては、窒素酸化物とダイオキシン類がございます。窒素酸化物は燃焼空気に含まれる窒素分から多くが発生することから、空気の量を限りなく低くして燃焼させることと、排ガスを再循環により窒素酸化物の発生を抑制します。
ダイオキシン類につきましては、炉内での高温燃焼と滞留時間をとることによって発生を抑制いたします。  以上です。

◆朝倉幹晴 議員

フローの中で減温塔で一旦水蒸気の温度を低くした上で再び触媒、脱硝装置に入れる前に再加熱しているんですね。
1回冷やして、また温めるのは無駄ではないかというような見方をする方もいると思いますので、この理由をお示しください。

◎環境部長(山崎健嗣)

この図面の集じん装置の左側にある減温塔は燃焼ガスを、水の気化熱を利用して減温する設備で、ばいじんを除去する集じん機、右側にある集じん機の保護を目的としております。  以上です。

◆朝倉幹晴 議員

技術的にはさまざまな工夫がなされて、除去の努力がなされているんですけれども、そうは言っても機械の運転状況とか、さまざまな状況で、煙から最終的に何が出るかというのは経過観察をしなきゃいけません。
また、飛灰からどういうものが出るかというのも観察していかなければいけません。
それぞれのモニタリングや、そのモニタリングの結果の広報、そして飛灰については最終処分はどのような方向を考えていますでしょうか。

◎環境部長(山崎健嗣)

煙突から出る排ガスのモニタリングについては、塩化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物、ばいじん、ダイオキシン類という、それらの測定を行ってまいります。
飛灰処理物のモニタリングにつきましては、運営事業者が清掃工場より排出される飛灰処理物が関係法令、公害防止基準を満たすことを定期的に分析・管理してまいります。
また、飛灰処理物は民間の最終処分場での埋め立てや再資源化を行ってまいります。
次に、広報についてですが、運営期間中は説明会や見学会、また市のホームページ等によって事業運営概要、また環境規制値の遵守状況、施設稼働状況などの情報を開示してまいります。
また、管理棟のエントランスに環境監視モニターを設置して、現在の排ガス値を公開してまいります。  以上です。