●船橋市議会総務委員会視察1日目(2016年10月26日)速報~広島市「水の都ひろしま」づくりについて~
★2016年10月26日(水)深夜2時(正確な日付は27日(木))
朝倉幹晴(総務委員長)@宿泊先ホテルサンルート広島2903号室
26日・27日の2日間で船橋市議会総務委員会の視察を実施している。本日26日(水)は広島市で「水の都ひろしま」づくりについて視察した。明日27日(木)は大阪府高槻市で「防災対策・防災計画について」を視察する予定である。
まず、本日の視察の状況を報告する。
1、広島市「水の都ひろしま」づくりを視察先に選定した背景
2015年に、市企画財政部より、市議会総務委員会に「JR船橋駅南口用地活用基本構想策定」「JR船橋駅南口周辺部の回遊性創出に向けた基本構想策定」「船橋市臨海部の回遊性創出に向けた基本構想策定について」の3計画が報告され、議論した。同年10月23日には、実際に船橋駅から海老川沿いに船橋港を経て南船橋駅まで歩いて、水辺利用・水上交通の可能性を含めて考えた。
以下が船橋駅からすぐ歩ける位置の海老川である(川をまたいでいるのは総武線線路である)。現状は過去、水害を繰り返し、その対策をするための護岸となっており、水辺利用や水上交通には利用されていない。
海老川は、船橋漁協前の船着き場・水門・船橋港を経て海につながっている。
更に詳しい報告は以下をご覧ください。
2015年10月23日(金)船橋市議会総務委員会「船橋駅~南船橋駅」街歩き、実施報告
写真をご覧いただければすぐわかるように、現状では水辺の利用を転換するのは簡単とは言えない。
水害対策のために護岸を強化してきた歴史を踏まえなければならない。しかし、東京からわずか30~40分程度で着ける船橋駅から、徒歩5分程度で川にアクセスできること、また海老川沿いの道を歩けば、海につながっていることなど考えれば、十分これから水辺空間利用や水上交通の可能性はある。
そこでそのような取り組みの先進市である広島市を視察することにした。
2【広島市役所隣の広島市議会議会棟での説明】、「水の都ひろしま」づくりの説明を、パワーポイントで観光ビジネス課長から伺い、質疑応答。(私は総務委員長で司会役、隣が副委員長の岩井友子市議)
3、説明1~オープンカフェ~
広島市は太田川(分岐した川の総称)デルタ上に発達した都市であり、市街地に占める水面の面積の比率は約13%にもなる。
水辺をオープンスペースとして積極的に利用していくために、
1990年に、国・広島県・広島市で「水の都整備構想」を策定し、
2003年に「水の都ひろしま」構想を策定。
「水辺のオープンカフェ」を実施するために、「水の都ひろしま推進協議会」を民間を中心に作り、
市は職員が委員の1人として参加しているが、あくまでも民間主導である。
水辺利用が具体化されてきたのが、2011年度から始まったオープンカフェである。
京橋川と原爆ドーム・平和記念公園のある元安川の川沿いに9店舗が開設され
年間18万人が利用している。
出店店舗は「水の都ひろしま推進協議会」のもとにある出店者選定委員会が決定し、
河川の管理者である県に河川使用料を払うとともに、この事業全体への協賛金を
払う。この事業協賛金は様々なイベントや水辺の花壇の整備などに使われる。
店舗はもともとホテルなどの1階の既存店舗が水辺空間まで利用する「地先利用型」
と独立に出店する「独立店舗型」がある。
このような本来は河川管理の位置に相当する場所までを店舗利用することは
特区などではなく、河川法の準則の緩和で対応しており、他にも江東区の河川テラス
や大阪市の例もある。
4、説明2~水上交通「雁木(がんぎ)タクシー」
オープンカフェとともに試みられているのが、NPO法人雁木組(がんぎくみ)が行っている
「雁木タクシー」という6人乗り程度の水上交通である。年間4500人が利用している。
そして太田川デルタの岸には300ヵ所ぐらいの「雁木」と呼ばれる船着き場があり、どこでも自由に乗り降りできる。ただ実際の利用は原爆ドームの対岸の「雁木」が多い。(「雁木」とは昔、荷運びの舟をつけるために作った階段状の船着き場のことである。)
詳細は以下サイト参照
5【京橋川視察】オープンカフェと雁木を見る。
●オープンカフェ
●対岸のオープンカフェの様子
●雁木(がんぎ)
丁度干潮時であった。この状態では「雁木」が川に浸かってなく、舟(雁木タクシー)が接近できない。しかし満潮時には黒い線のところまで水が来るので、雁木タクシーが接近できることがわかる。
●原爆ドームとその反対側の平和記念公園側の「雁木」。ここが「雁木タクシー」の出発点として最もよく利用されている。
●オープンカフェ前で集合写真
船橋でも時間がかかるでしょうが、この方向を参考にし、船橋駅~海老川~船橋港の水辺環境づくりについて考え提案していきたい。