【2022年3月11日、東日本大震災から11年】船橋市での被害状況&市議会緊急質疑の記録
2022年3月11日 船橋市議 朝倉幹晴
東日本大震災11年目の日に、船橋市(特に湾岸部)の被害を忘れないように、記録写真を発信します。
この写真を撮った発災後70時間の調査をもとに、2011年3月14日(月)13時~船橋市議会で緊急質疑した記録です。ぜひご覧ください。(このサイトの後半に文字の議事録も掲載しました。)
●2011年3月14日(震災から70時間後)船橋市議会での地震対策の緊急質疑(46分)
2011年3月11日(金)夜
船橋市、帰宅困難者の受け入れのため避難所開設(行田西小学校)
スーパーの陳列棚の破損(3月12日・夏見)
芝山団地商店街で皆を励ますパン屋さんの看板
湾岸部の液状化被害(湊町・日の出・栄町)
漁業協同組合前
湊中学校
護岸の被害(日の出)
東北(いわき市)への支援車を船橋市役所から派遣
東北への支援物資を市役所1階で市民の方から受け取り発送
3月14日から始まった計画停電(行田団地)
2011年3月14日、船橋市議会での緊急質疑議事録
朝倉幹晴議員。(拍手)
[朝倉幹晴議員登壇]
◆朝倉幹晴 議員 まず最初に、このたびの震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた被災者の方に心よりお見舞い申し上げます。
これから12点ほどまず質問させていただき、第2問目以降で、船橋市の議会としてできることがあるんじゃないかということも含めて、さらに質問させていただきたいと思います。
まず、1点目は、緊急体制の問題です。
震災発生の際、議会はその場で休会を決定し、市の職員はその場で緊急体制に入りました。そして、泊まりがけで体制をとられたこと自身は評価いたしたいと思います。お疲れさまでした。
しかし、このたびの地震の規模、あるいは市内──後で述べますが、市内の湊町、日の出あるいは若松、栄町の被害の状態を見てみますと、やはり災害対策本部というものを設置して、2日目以降もきちんと対策すべきであったのではないかと思います。1泊2日で不眠不休で頑張られたことは評価しますが、その後の体制として非常に弱かったんではないかと思いますが、どのようなご見解をお持ちでしょうか。
そのことと関連するかもしれませんが、先ほど市長のほうから、具体的に口頭で、哀悼の念とともにさまざまな報告がなされましたが、議員に配られる報告書がA4、1枚、(資料を示す)このような簡略なもので本当によいと思っているのでしょうか。
次に、私自身がこの3日間で体験した順番に基づいて議論をさせていただきたいと思います。
まず、私は、市立小学校と中学校に子供がいますので、この議会が休会した後にお迎えに行きました。この日の小学校の対応は、地震の時点で、既に下校していた小学校もありました、短縮授業で。しかし、その時点で私の子供の小学校は下校していませんでした。
その下校時の対応なんですが、すべての小学校ではありませんが、私の小学校も含めて、保護者が迎えに行く前に解散させた。つまり、この地域の人は固まって行きなさいという集団下校の指導はされているんですが、集団下校にその地域の子供の保護者の何人かがいるということで、それぞれの保護者の最終確認を学校現場に残してとることはなくて、帰させたんです。この対応について、いろいろ難しい判断はあると思いますが、市民の中には批判的な意見もあります。やはり学校に残しておいていただきたかったという意見も聞いております。これについてどのような見解をお持ちか、お聞きします。
そして、それとあわせてですが、地震発生後、教育委員会と各学校との連絡体制、例えば緊急の連絡はやろうとしたのか、やろうとしたのだけど、回線が遮断されていて届かなかったのか、あるいは緊急連絡をそもそもしようとしなかったのか、そこら辺の震災直後の教育委員会から各学校への連絡の体制についてお聞きします。
4点目は、船橋市民の多くが東京、あるいは逆に千葉方面に仕事で出ていて、仕事の最中にこの被害を受けました。私は、6年前より、2006年の11月より、「東京船橋震災時徒歩帰宅演習」というのを年に1回呼びかけて実施させていただいております。そして、私の議会報告の中にその時間の記録を詳細に載せて、もし、こういう事態があったときのためにお役に立てればという気持ちで配布してきました。しかし、一方で、こういう事態はあってほしくないと願いながら、念のためという気持ちで配布していたんですが、このたび本当にこの記録が、実際にこれを見ていて、そのコースで帰ってきたという市民の方の声も聞きまして、役立ってしまったというのは非常に複雑な気持ちです。
ただ、こういう震災時の帰宅支援の方法がきちんと伝えられていたことで帰宅ができた市民の方もいらっしゃるのは事実ですから、このようなことは、私個人がやっているのではなくて、やはり市としてもっと位置づけるべきではないかと思います。
そして、その震災時の帰宅困難者の支援についてお聞きします。
多くの東京あるいは千葉に出勤している市民が、自分の家族の待つ船橋まで何とか帰ってこようとしまして歩き始めました。しかし、歩き始めたのが、震災直後に歩き始めた方もおられますし、職場でいろいろ処理して歩き始めた方もおられますので、夕方に差しかかってきました。
そして、私はその時点で子供を連れて家にいましたので、テレビの報道で確認したところ、枝野官房長官が、夜に差しかかると震災時の徒歩帰宅は危険だと、ぜひ職場か安全な場所に泊まってほしいというような呼びかけをなされていました。しかし、その呼びかけは、自宅でテレビを見ている人には届くわけですが、実際に震災時に徒歩で船橋に向かっている人には届きませんでした。実際に歩いて帰って来た人に聞いても、そういう情報が非常に少ない状態で歩いていたという話を聞いております。
その状態の中で、私は、知り合いの江戸川区議に連絡をとり、ぜひ、江戸川区あたりできちんと誘導してとめるような方策を練ってほしいという話もいたしましたが、全体として見ると、震災時に徒歩で帰宅してきた人間に対して、周辺自治体の対応が十分であったかどうかは今回非常に疑問が残るところです。
そこで、船橋市についてお聞きしますが、船橋を経過してさらに、船橋といっても広いですから、西船橋駅まで何とか着いたけど、これから家は坪井まで行かなきゃいけないとか、そういう方もおられると思いますので、船橋市の中でも帰宅困難者に対して適切に避難所に誘導する方策が必要だったと思います。一部やられていたという話も聞きますが、帰宅困難者に対する避難所への誘導に対して市がどのような対策をしたのかどうか、お聞きします。
次に、第5点目ですが、震災時の情報の管理につきまして、私もさまざまな手段で試みました。メールを打ったり電話をしたりしましたが、やはり個人のメールと電話はストップしていました。これは全体の対策からすると非常に必要な対策だと思います。
ただ、そのとき非常に機能していたのがツイッターです。私は、本会議でツイッターの災害時利用ということについて提案させていただき、この前の本会議の答弁では検討課題ということになっていましたが、このたび実践的にツイッターを使用させていただいて、やはり非常に有効だということを感じました。
日色議員、安藤議員、松嵜議員、藤川議員、さまざまな方がやられていると思いますが、私が先日質疑させていただいたときの市の答弁は、誤った情報が出されたときの情報処理が、責任が持てないというような表現をしていましたが、誤った情報は確かに流されました。船橋駅が倒壊される情報、あるいはコスモ石油の爆発に伴って有毒の雨が降るという情報、これらは私自身も含めて、いろんな方がきちんとすぐにツイッターのその現場で「これは違う」という否定が出せるんです。そうしますと、ツイッター全体としては、一部そういう情報が出されることもありますが、全体としては非常に正しい方向に情報がみんなの力でまとまっていく。そして、お互いツイッターの中で励まし合えるということを確認できましたので、このたびのツイッターの記録は残っていますから、それを詳細に分析していただいてもいいんですが、非常に有効な手段ではないかと思いますので、災害時にツイッターを自治体としても利用していくということを改めてやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
次に、避難所のことについてお聞きします。
(パネルを示す)これが、私が当日の夜中に見に行かせていただいた行田西小学校の避難所です。当日、校長あるいは教員がその場で、そのまま出勤した状態のまま泊まって、避難者のケアに当たられていました。そして、非常食料とか水もきちんと供給され、私が見る範囲では、避難所については非常に適切な処理がなされていたんではないかというふうに感じておりますが、市全体としての避難所の体制はどのようになっていたか、改めてお聞きします。
次に、翌日になりました。翌日になりまして、市議会議員の皆さんそうだと思うんですが、自分が住んでいる地元の商店街あるいは自治会の方にお話を聞くというのが、市議会議員としての一番最初にやることですので、私も行田地区で自治会とか商店街に聞きました。
それぞれ怖い思いをされていたり、家具が落ちていたりした話、あるいは私のマンションでもひび割れが入っていたりした話を聞いたんですが、私の感触、あるいは話した感触では、行田地区については、被災地の深刻な状態を見ていますから、それと比較しての話ですが、それほど身につまされるような切実な話は聞きませんでした。そういうことがありましたものですから、私は、これは行田にとどまっているべきではなくて、市内全域を見ていくべきだという気がいたしまして、知り合いのところを訪ねました。
そして、行って驚きましたのが、やはり地域によって感覚の差が圧倒的に違うんですが、湊町、栄町、そして日の出、若松、ここの地域の液状化のひどさです。
(パネルを示す)まず、これが栄町のアパートですが、ここのところが盛り上がって、自転車置き場の屋根が壊れている状態です。こういう状態です。そして、ここは日の出のコンビニですが、液状化で土が盛り上がって、ここにも段差ができている状態です。このような状態が見られました。また、これは(パネルを示す)船橋市漁業協同組合の前の電柱ですが、このように傾いております。そして、これは下のほうは栄町のある路地ですが、亀裂が入り、液状化の噴き上がりが起こっております。
(パネルを示す)そして、液状化の被害は各戸にも及んでおります。これは日の出の路地のところですが、各戸の玄関や路地のところが非常に砂が噴き上がり、道路が遮断されているような状態があります。このような被害の状態を見させていただきまして、やはり地盤のかたい地域、海から少し離れた地域に住んでいるだけではわからない、湾岸部の非常に深刻な状態が感じられました。
ところが、その深刻な状態に対して、この報告書の中では、液状化という、いわば船橋市内での被害の一番大きいところだと思うんですが、液状化というのがその他の部分で一言触れられているだけで、これで本当に液状化の状態というのをきちんと重視して、これから対策していこうとしているのかというのが非常に疑問です。
液状化の状態、先ほど市長からも報告がありましたが、担当課としてはどれほど状況をつかまえ、そして、今後、液状化に伴う建物の損害、これに対してどう対策していくか。これは、間に合えば今議会中に予算を修正してでも対策する必要があるし、補正予算とかも考えていく必要があると思うんですが、そこら辺の対策についてはどのようにお考えか、お聞きします。
次に、日曜の夜に差しかかってきます。テレビでは深刻な状態が報道されておりましたが、きのうの日曜の夜の7時から8時あたりに菅総理大臣が記者会見をし、重大な決意のもとに、国民が協同してこの危機乗り切るべきだということを涙ながらに発言しました。その発言自身は、それだけを見ると確かにそれなりの説得力があったんですが、その後の具体的な国民への情報提供が全く不足しておりました。
皆さんご存じのとおり、きょうの計画停電の状態について、例えばどこの地域が何時から何時まで停電するのかという状態が、その後の海江田経済産業相の会見の中でも一切具体的なことは触れられない。そして、NHKの報道を見ていたんですが、テレビのアナウンサーが口頭で「6時20分から10時までの間停電をします」。テロップも流れない。口頭で「6時20分から10時までの間に停電します」と聞いたんです。この10時というのが午後10時とも言っていませんでしたので、私は最初、6時20分から午前10時だと思ってしまったぐらいです。インターネットでいろいろ確認して、午前6時20分から10時まで、5グループに分けて計画停電していくということがわかったんですが、その計画停電の地域の対応について、船橋市がまず4グループぐらいに属するわけです。さらに、ようやく夜中になって、4グループの各船橋の丁目が、どこの地域が停電になるかということが報告されたんですが、例えば行田でも第2グループと第5グループが存在しているように、特定ができないような状態がありました。浦田議員の話では、報告の中に名前が挙がっていない地域もあるという話です。
このような情報提供の仕方は、挙げて政府と東京電力の、これだけの大きなことを呼びかけるからには、やはりそれだけの体制が必要です。私は、非常にこの事態について、趣旨はわかると、趣旨はわかるけど、もしその趣旨で国民に呼びかけるんだったら、それなりの準備体制が必要であるというふうに思いました。
私は、この場で、20代、30代の間で「新世紀エヴァンゲリオン」という作品が心の中に残っているという話をしました。そういう感覚、わからない方もいるかもしれませんけど、例えば「新世紀エヴァンゲリオン」という作品の中では、国民に停電を呼びかけて一致協力してやる場面があるんです。ヤシマ作戦というんですが、そのヤシマ作戦ですらやっているようなことを、SFアニメの世界ですらやっていることを、このたび政府と東京電力が準備できなかった。これは非常に恥ずかしいことではないかと思います。
ただ、最初のことですから、今回さまざまなふぐあいがあったというのは、市のほうから東京電力並びに政府に、国民に計画停電を呼びかけるのならば、きちんと事前に広報すべきであるということを強く申し入れるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
(パネルを示す)次に、日曜日の夕方に私の家も子供と防災グッズなどを見にいったんですが、こういう状態です。これが船橋市山手のケーヨーデイツーの状態ですが、買い出しに列ができています。買い出しの列の中で、特に防災グッズというものは、1日目、11日の夕方にはすべて売り切れたそうです。100円ショップとかも含めて防災グッズは今売り切れている状態だと思うんですが、今、市民の方々は、自分で何とか守ろうということで、防災グッズを買い込んだり、水を買ったり、食料を買ったりしております。それは各家の対応としては必要なことかもしれませんけど、やはり行政が市民に安心できるような物品の供給体制をつくるべきだと思いますので、このような防災備品の整備について今後どのようにしていくのかどうか、お聞きします。
第1問の最後に、原子力発電所の放射能漏れ事故についてお聞きします。
福島第一原発、第二原発で、水蒸気爆発も含めた放射能漏れが起こっております。これは、原子力発電所が安全だということで原発推進政策を進めてきた国の責任です。そして、今回、その原発推進政策の中でこのような事故が起こってしまったわけです。
そして、今、放射性物質が漏れ、放射線が周りに被曝を与えている状態になっておりますが、この放射性物質というのは、やがて風の方向とかによっては船橋に来る可能性も十分あります。それに対して市はどのような対応をされようとするのか。情報をどのように集めているのかについてお聞きして、第1問とさせていただきます。
[市長公室長登壇]
◎市長公室長(鈴木俊一) 朝倉議員のご質問にお答えいたします。
所管事項についてですが、まず1点目として、本部体制をしかなかったことでよかったのか、それから、1日限りでなく、2日目以降も体制を継続すべきだったのではないかというような質問であったかと思いますけども、これは先ほども市長の報告の中で申し上げましたように、地域防災計画の中で、5強以上について災害対策本部を立ち上げることになっておりましたが、今回の被害の状況にかんがみ、本部体制はしきませんでしたけれども、それと同等の第1配備体制としたものでございます。
また、1日限りというようなお話がありましたけれども、1日限りということはなく、例えば避難所においても交代要員を続けて出しておりますし、建設局、健康福祉局においても継続的な体制をとっております。こういう災害時には、交代要員をいかに確保して、職員が長く体制を継続できるかということも非常に重要なことではないかと思っております。
また、昨晩というか、深夜のいろいろな、きょう、防災行政無線で、自宅で療養している人工呼吸器の装置者についての対応、朝方、国から通知が来ましたけれども、私どもでは職員がずっと残っておりまして、いろんな家族への連絡とか施設との調整もやりました。ですから、私は、2日目以降もかえってその継続を絶ったという気持ちは持っておりません。
それから、議員に配付資料が十分と考えるか。A4の紙1枚で、私も決して十分ではないとは思いましたけれども、作成に当たってこちらの体制も十分でなかったですし、その点については申しわけなかったと思っております。
それから、帰宅困難者への支援対策ということですけれども、当日は東京メトロが西船橋まで入っておりました。そういう中で、市の職員は直接現場で誘導することはできませんでしたけれども、西船橋駅が、私が聞いている限りでは、駅が閉まったということで、警察から連絡があり、また駅からも連絡があり、駅員の方と警察官の方で葛飾小中学校へ誘導していただきました。
それから、情報、ツイッターのことですけれども、確かにいろいろなツールがこういうときには必要であるということは私も認識はしております。しかし、今回の体制の中で、防災課の職員を含めて、ツイッターの情報が正しいかとか正しくないかとか、また、それを訂正するとかという作業は、非常にやっぱり難しいんではないかなというふうな認識を私は今持っております。いずれにいたしましても、研究の課題とさせていただきます。
それから、行田西小学校の避難所の適切な措置であったかとか、(朝倉幹晴議員「そこは……全体像はどうか」と呼ぶ)私も全体がどういうふうに適切であったかどうかはわかりませんけれども、非常に当日の混乱した中で、学校の協力もありましたし、全部の避難所で学校の校長先生とか職員の方にもご協力いただきました。そして、備蓄のある小学校では中の備蓄を全部出しましたし、避難者がいない学校から備蓄のクラッカーとか毛布を運んだり、ちょっと時間的には遅くなりましたけれども、いろんなところに電話しましたけれども、千葉の山崎パンのほうからパンを運んでいただいて、職員ともどもその交代要員として、行田西小、葛飾中とか、主に備蓄のない公民館ですとか文化ホールですとか、そういうところに一応送らせていただきました。
それから、計画停電についてですが、これは私も朝倉議員がおっしゃられるとおりだと思います。私どもの状況としては、財政部の管財課の職員が、輪番停電についてということで東京電力のほうにきのうの午前中に問い合わせをいたしました。そうしたところ、京葉支社のほうから京葉支社長が、13時半ごろだったと思いますけれども、輪番停電について説明したいということで参りました。
それで、当時ほとんどの全部長がおりましたので、施設管理上非常に大切なことですので、京葉支社長とお客様課長から報告を受けました。ただし、それも全くあいまいなもので、福島の原子力発電所の仕組みとか、電気需要の予測とか、全くこういう具体的なことはございませんでした。
それで、その後、それぞれ地域での対応についてというか、我々もマスコミ情報で知ることしかできませんでしたし、たしか東京電力は、船橋は、最初の発表では、きょうの読売新聞なんかも、グループ5は多分書かれていないと思うんですけれども、当初グループ4はあったんです。ただ、グループ5というのは、丁目のないやつの中に5があって、5もあるのかということで問い合わせをしたりして、比較的精度の高いものにホームページ上ではつくり上げたというふうに思っております。
それから、そのときやはり、先ほども言いましたけれども、在宅の療養者のこととか、そういうことについて東電の支社長にもお話はしましたけれども、明確な答えは得られませんでしたけれども、市としては、健康福祉局を初め、保健所も率先してそれぞれの方への連絡に努めたところでございます。
ですから、私としては、強く申し入れるべきだということであれば、それはそのとおりで、何らかの機会をとらえて、今回のことについては申し入れるべきだというふうに思っております。
それから、備蓄についてですけれども、備蓄が十分であるかどうかということは、ちょっとよく今の段階ではわかりませんけれども、これは今後の検討課題にさせていただきたいと思います。
それから、最後に、原子力発電所の放射性物質漏れについてですが、これについては、率直に申し上げていかんともしがたいところがありますので、やはり国とかマスコミの情報収集とかそういうことに努めて、別に船橋市だけが単独であるわけではありませんので、そういうことについて対応を図っていくしかないのではないかと思っております。
また、原子力発電所自身のことについては、私は言及することはいたしません。
以上でございます。
[学校教育部長登壇]
◎学校教育部長(阿部裕) ご質問にお答えします。
1点目は、下校のさせ方ということについてのご質問だと思うんですけれども、学校では、避難訓練に応じて対応をしております。年2回、避難訓練というのをやっております。それで、各学校に応じて子供やまた地域の状況も異なります。そして、今回の場合は、発生時間が14時46分ということで、全部下校させていた学校、それから全員残っていた学校、また一部の子供が残っていた学校と、さまざま状況も異なるわけでございます。そこで、校長は、そういう状況を勘案して、どのような形で下校させるのがよいかというのを判断をして、指示をしたというふうに私のほうは考えております。
ただ、その下校のさせ方について、すべてが完璧であったのかという議論はあると思うんですが、今回の下校のさせ方は、その学校の校長の1つの判断であったのではないかなと考えております。
今後、今回の経験を生かして、こういう場合はどうだということを、状況がそれぞれ学校によって違いますので、状況をよく調べた上で、よりよい方法というものを、とにかく子供の安全が一番大事ですので、よりよき方法というものをやはり共通理解していくということが大事ではないかなと私は考えております。
それから、2点目でございますが、すぐに学校への連絡体制をとったのかということでございますが、これにつきましては、14時46分にここで揺れが発生いたしまして、直ちに14時50分に、教育委員会の学務課、指導課、保体課の職員全員に分担させまして、各学校に学校の状況等の確認の電話を、指導主事とかに全員に各学校何校ずつというふうに分担させて連絡を入れさせました。
しかし、残念ながら、返ってきた学校はあるんですけれども、電話がやはりつながらない。それから「子供の状況はどうですか」とか、それから「今、けが人の状況はどうですか」と、いろいろ質問をこちらも何点かに絞ってするわけなんですけれども、その返りの電話が今度は全くかからないというような状況があるんです。それで、最終的に確認をできたのは、2時間以上たった後、最後の学校が確認をできたというような状況でございました。
一応そういうことでございます。
[建設局長登壇]
◎建設局長(鈴木修二) 朝倉議員のほうからご質問のありました、液状化に対する認識が薄いのではないかというようなご指摘だったと思うんですけれども、私どもとすると、今回の被害の最大のものというのは、やはり市域南部、日の出地区等における液状化により道路がいろいろ傷むとかということとか、あと地下のインフラですね、埋設物関係にもかなり被害が及んでいるだろうと。これがかなり面的に被害が出ているというふうな状況と認識しております。
ということで、これにつきましては、どこかの道路の一部が陥没したから修繕するとか、そういったような対応ではなかなか難しいかなというふうに思っておりますので、現状をよく調査をいたしまして、液状化被害地区における道路、配水管、こういったものの整備について取り組んでいきたいというふうに考えております。
こういった事業につきましては、災害復旧の適用とかというのも考えられるところでございますので、この辺につきましては、県とよく相談をして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
それから、この件に関しまして、ご質問の中で、家屋についてどうなんだということなんですけれども、ここについては、今どういう制度が正しいのかというのも不勉強で申し上げられないんですが、基本的には、各家屋について被害があることだけをもって市が何か助成をするとか、そういったようなものはなかなか難しいんじゃないのかなというふうな気がしていますが、ここについてはもう少し勉強させていただきたいと思いますし、近隣でも同じような被害が出ておりますので、そちらでの取り組み状況とかも調査した上で対応を検討してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
[財政部長登壇]
◎財政部長(山崎健二) 朝倉議員のご質問にお答えします。
液状化に関連して補正予算を組むのかというようなお話だったと思いますけれども、今現在、予算執行の大まかな考え方としまして、即緊急避難的な対応をとらなければいけないもの、それから、この後二次災害が予想されたりということで、そういった緊急的な対応が必要となってくるもの、それから、もうちょっと落ちついてきますと、抜本的な対応をとらなければいけないもの、多分、これは液状化による道路、排水関係ですとか、一部護岸の関係とかいろいろ話は入ってきております。これはまだわからないんですけど、億単位の広がりを見せるのかなということも想像しています。
そういった中、今とっておるのは、緊急避難的な対応につきましては、私どもとしては、まず災害が起こった直後の部長会で、まず通常の財務のルールは、なかなか言いづらい話なんですけども、一定程度無視するということで、所属の判断で先買いを認めさせております。ですから、緊急的な消耗品ですとか備品関係、それから緊急修繕のものについては、直接、最終的に随契という形になり、業者にお願いして持ってきてもらう、修繕してもらうというやり方をやっています。
この後の緊急対応が必要な二次災害とかそういったものに関しましては、当面の考え方としまして、流用もしくは、現段階で、たしか、記憶の限りなんですけど、2億8000万ほど予備費が残っております。予備費対応。それで、計数とかそういったものが整理ついてきた段階で、今年度にできるかどうか、来年度になるのかわからないんですけれども、補正予算対応も視野に入れております。
ということで、あらゆる可能性といいますか、財務執行上のあらゆるものについて、今、視野に入れながら対応をとろうと考えておるところでございます。
以上です。
[朝倉幹晴議員登壇]
◆朝倉幹晴 議員 帰宅困難者につきまして、市内を通過していくときの避難所の誘導だけ言ったんですが、幹線道路ですね、例えば14号とか成田街道とかに情報が欲しいと。少なくともどういう状態になっているのか、歩いている状態ではなかなかわからないですから、その情報提供のブースが必要だと思いますが、地図とか、避難所とか、コンビニが、あいている店などの情報が入った地図を配るとかも含めた情報提供のブースが必要じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
それから、帰宅困難者については、うちでも実は妻がその立場になりまして、最後に連絡がとれたのがそういう状態になっておりまして、各家族、この帰宅困難については非常に苦労されたと思いますので、ぜひ船橋も、船橋市の人だけじゃなくて、船橋よりもさらに遠くに帰られる方への情報提供の支援をよろしくお願いします。これについてはどうか、お聞きします。
次に、計画停電についてのホームページの掲載の仕方については、東京電力からの情報提供が不十分な状態ではあった中では努力されているほうではないかと思います。ただ、やはりアクセスが集中します。そのときにアクセスが集中して開けないという状態があり得るわけですが、千葉市は、そのアクセス集中の際に、待機ページというのをつくっていまして、そこに誘導することでアクセスの集中を受けとめることができる体制になっておりますので、ぜひそういう千葉市のような体制もとっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
教育委員会につきましては、このたび、中学生の間では、船橋市の中学校は東北地方に5~6月に修学旅行に行くというコースが多いんですが、どうなってしまうのかというのがうちの子供を含めて不安に思っております。いろんな考え方がある、そして震災地側の受け入れ体制もあると思うんですが、こちらから自粛してしまうんではなくて、もし受け入れのほうが可能ならば、まだわからない状態ですが、少なくとも可能性の1つとして、やはり東北地方の修学旅行をあきらめないという検討は続けてほしいと思いますが、それについてはいかがでしょうか。
最後に、選挙管理委員会、あるいはそれに相当する部署にお聞きします。
このたびの地震について、政府は今のところ、震災地については統一地方選は延期しようという話が出ております。しかし、このたびの地震における被害は、計画停電の話も含めれば、日本全国の人が心を痛めている。そして、湾岸地方も含めれば、ある意味では日本全国が被害に遭っている状態かともいえる状態の中で、私たちこれから選挙にこのままだと入ってしまうわけですが、市民の感情の中で、選挙をやっている場合かという声が当然出てくると思います。やはり統一地方選全体をゴールデンウィーク以降などの、被災地だけではなくて、後ろにずらす方向を国に対して申し入れるべきじゃないか。今、実は知り合いの地方議員がきょう国に対してその申し入れを行っておりますが、やはり震災対策を優先していくべき。それは、私たちということではなくて、市の行政担当が、選挙ではなくて震災支援のほうに回ることができるというところもありますので、ぜひ、震災対策が優先して統一地方選を延ばす、そういうことを申し入れてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
それに関連してですが、市の職員が震災の被害地に先ほど少し派遣されたという話を聞いておりますが、今後も派遣を強化していってほしいと思いますが、そこら辺について今後の方策はどのようになっているかお聞きして、私の第2問とさせていただきます。
[市長公室長登壇]
◎市長公室長(鈴木俊一) 帰宅困難者への情報提供についてのご質問ですが、朝倉議員が言われたご質問の趣旨とは若干異なるかもわかりませんけれども、学校避難所はテレビとかがありませんでしたので、翌日の電車の運行状況等、収容班の人が張り出すなどの努力というか、そういうことはいたしましたけれども、情報提供ブース、歩いて帰宅される方へのそういうところは行うことができませんでした。これにつきましては、今後の検討課題とさせていただきます。
また、市のホームページの関係ですけれども、確かに私どもも情報をとるために東電のホームページとかテレホンサービスをやっても、全くつながりませんでした。千葉市のこれは見ましたけれども、確かに待機ページというのがありましたので、今後はこういうものを設けたいと思います。
以上です。
[学校教育部長登壇]
◎学校教育部長(阿部裕) 修学旅行のご質問でございますけれども、修学旅行につきましては、これは、学校が教育課程の中で、教育効果や、また安全性等、いろいろなことを考えながらその場所を選定をしているものでございます。もちろん、今後につきましては、受け入れ側の状況とか要望も聞き、また、保護者の声も当然聞く中で、学校のほうは選定していくものと考えております。検討するようにというか、そういうことも広く聞きながら選定してくださいという指導は、各学校のほうに行いたいと思います。よろしくお願いします。
[選挙管理委員会事務局長登壇]
◎選挙管理委員会事務局長(向後弘美) 選挙に関する件についてお答え申し上げます。
統一地方選挙につきましては、国の特例法の中で規定されております。現在、被災地での選挙執行の延期が示されておりますが、現在、県を通じ、各市における選挙執行のための現状把握がなされておりますことから、これらを取りまとめた結果が、通知が来ると思いますので、それを注視していきたいと思います。
以上でございます。
[総務部長登壇]
◎総務部長(石井克幸) 今後の被災地等への派遣というご質問だったと思います。市長のほうからの行政報告にもありましたように、消防のほうはもう既に派遣をしております。また、保健師のほうの要請に対しては人選のほう入っていると聞いております。その他、近隣、浦安等から個別に各課のほうに要請が来ているという話も伺っております。いずれにしましても、市内でも被害が出ているという状況もありますので、その辺の対応をまず優先させた中で、可能な限り派遣のほうは考えていきたいと思います。
以上です。