大学入試共通テスト2022年「生物基礎」第2問A(配点7点、光学式血中酸素飽和度計)問題・解答・解説
2023年1月6日 予備校生物科講師・船橋市議 朝倉幹晴
入試問題ではイラストですが、私は光学式血中酸素飽和度計を持っていますので、イラストと同様になるように実写しました。
2022年大学入試共通テスト「生物基礎」第2問A(計7点)
Aヒトでは、細胞の呼吸に必要な酸素は、赤血球中のヘモグロビンに結合して運ばれる。動脈血中の酸素が結合したヘモグロビン(HbO2)の割合(%)は、図1のような光学式血中酸素飽和度計を基御手、指の片側から赤色光と赤外光とを照射したときのそれぞれの透過量をもとに連続的に調べることができる。図2は、HbとHbO2が様々な波長の光を吸収する度合いが高い。(a)光学式血中酸素飽和度計では、実際の測定値を、あらかじめ様々な濃度で酸素が溶けている血液を使って調べた値と照合することで、動脈血中のHbO2の割合を求めている。
問1 下線部(a)に関連して、図2を参考に、光学式血中濃度飽和度計を用いた測定に関する記述として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。(3点)
動脈血では、赤色光に比べて赤外光の透過量が多くなる。
組織で酸素が消費された後の血液では、赤色光が透過しやすくなる。
血管内の血流量が変化すると、それに伴い赤色光と赤外光の透過量を変化するため、透過量の時間変化から脈拍の頻度を知ることができる。
赤外光の透過量から、動脈を流れるHbの総量を知ることができる。
問2 ある人が富士山に登ったところ、山頂付近(標高3770mの地点)で息苦しさを感じた。そこで、光学式血中酸素飽和度計を使ってHbO2の割合を計測すると、80%だった。図3を踏まえて、山頂付近における動脈血中の酸素濃度(相対値)と、動脈血中のHbO2のうち組織で酸素を解離した割合の数値として最も適当なものを、後ののうちからそれぞれ一つずつ選べ。
なお、山頂付近における組織の酸素濃度(相対値)は20であるとする。山頂付近における
動脈血中の酸素濃度(相対値)(2点)
動脈血中のHbO2のうち組織で酸素を解離した割合(%)(2点)
問2