西武船橋跡地開発計画(2023年2月6日、船橋市都市計画審議会で報告)

2月21日追記
2月22日(水)10時半~11時半の間の40分、船橋市議会で質疑(西武船橋店跡地開発・公園について)します。傍聴かネット中継でご覧ください。

2023年2月10日 船橋市議 朝倉幹晴

2023年2月6日、船橋市都市計画審議会において、西武船橋跡地開発に関して以下のような報告がなされました。
私は2018年2月28日の閉店以来、様々に出された案に関してこのサイトにて情報を公開、報告し、市議会で質疑し、意見も述べてきました。
土地そのものは市所有でなく、民間の開発なので、市が開発本体に関与することはできません。しかしながら、市民にとって重要な位置であり、市民が使いやすい空間も保持できるように開発者と話しあいを続けていくことを市に求めてきました。
そうした中で、閉店から5年経過して示された計画が以下です。

都市計画審議会で報告された資料のうち側面のイメージがわかるものは以下です。

 

 

これに関しては、2月22日の市議会で質疑します。ご意見がありましたらお寄せください。(info@asakura.chiba.jp)

 

以下、都市計画審議会に報告された資料
●第146回、船橋市都市計画審議会記録

 



<参考資料>

<説明資料>



●以下、閉店方針発表(2017年8月)~2022年までの経過、解体工事中安全確保のための市議会質疑

2017年8月に、2018年2月末での西武船橋店撤退方針が発表されたとき、私は船橋市議会で最初にそのことを質疑しました。それ以来、6年間一貫して質疑をつづけています。
●2017年9月14日、船橋市議会質疑

 

2022年10月27日加筆
西武船橋跡地に関しては現時点では未定(公表できる段階ではない)です。なお現在は大和ハウスが所有しています。
●西武百貨店船橋店跡地・建物を大和ハウスへ譲渡 ユアサ・フナショク(2021年3月3日 住宅新報web)

2021年9月23日 船橋市議 朝倉幹晴

西武船橋店の解体工事が2021年9月~2024年9月までの3年間の工期で開始されることとなりました。跡地利用に関しては事業者が「素案」を示し、市が話し合っている段階(現時点では未公表)です。工事中の歩道安全確保も含め、2021年9月時点でわかっていて公開できる点を、船橋市議会で質疑しましたので、ぜひご覧ください。

●2021年9月9日、朝倉幹晴、船橋市議会質疑「西武船橋解体工事工期(LoFt跡地開発の状況)・工事中の歩道確保・解体後の跡地活用に関する市からの要請、部分抜粋動画(5分)

●西武船橋跡地活用に関する2018~2021年の議論の経緯

西武船橋跡地活用に関しては、閉店(2018年2月)以来、2021年まで、3年間、ある開発案が出され、様々な角度から議論されました。結局、現状維持となった上で、今回(2021年9月)の解体工事までが決まった段階です。以下がその経過をまとめた昨年(2020年)9月時点の報告です。ご参考にください。

2020年9月18日 船橋市議 朝倉幹晴

9月11日(土)、船橋市議会で行った、西武船橋・ロフト・ロフト駐車場跡地の今後に関し、市長・企画財政部長・都市計画部長・建築部長・環境部長に対して行った質疑の概要メモを掲載します。公式の議会議事録に関しては、記録を精査して作成するため、船橋市議会HPに掲載されるのは12月となってしまいます。しかし、重要で関心の高い内容でもありますので、議事の概要を以下にUPします。他の議題の質疑もしましたが、西武関係の質疑のみを優先掲載しました。朝倉が重要と思う部分は青字・太字で強調しました。参考資料はオレンジ太字にいたしました。
(正式な議事録ではないため、語句の表現に微妙に異なる部分があります。公式議事録は12月以降に市議会HPでご覧ください。)

↓ 動画(西武・ロフト関連部分は38分中前半の22分)は以下でご覧いただけます。

9月11日朝倉幹晴質疑録画中継(38分中前半22分が西武・ロフト関係)

 

●朝倉質疑前置き

新型コロナウイルス感染症が増加してからの2020年のここれまでの2月25日、5月29日、6月29日、9月4日の質疑では船橋市保健所のPCR検査を中心に、ほぼ新型コロナウイルス対策のみに絞って質疑をしてきました。しかし、一方で、ずっと質疑を保留してきた他の問題もあり、今回はそれも含めて質疑します。
まず、7(西武船橋店の跡地活用)を先に質疑します。


(衛生対策として、アクリル板設置を設置し、マスク着用しての質疑です)

◆朝倉質疑1(西武跡地開発に関する民間の提案を断った経緯と判断の理由は?)


一昨年(2018年)2月28日に西武船橋が撤退して以降、その跡地がどうなるかは船橋市民の大きな関心事であり続けています。
簡単に振り返りたいと思います。撤退後、しばらくは、跡地がどうなるかは市民の中で様々なうわさがある一方で、公共的な利用を求める市民の声も多く、私も議会でそのような声を質疑しました。


撤退9か月後の11月、船橋市議会の各会派に、跡地利用を取りまとめている相手方セブン&アイクリエイトリンクからの提案として、48階建てのマンションを建設し、6~48階建てを住居棟、45階に、現在船橋本町通り近くにある船橋市民文化ホールを移設、地下~3階に商業施設を建設し、市民文化ホールに関しては、市が毎年3~5億円のリース料を払い、リース完了後20~30年後に市の所有になるという案が提示されました。
参考 西武船橋店跡地の活用について(2018年11月15日、船橋市役所政策企画課からの報告資料(船橋市議会での会派に対する議案等説明会)


さらには、現在の市民文化ホール、中央公民館の土地をセブン&アイクリエイトリンクが買い、そこのマンションをたて、市はその売却費用を西武跡地に移設した文化ホールにリース料にあてるという案も提示され、その場合の中央公民館の扱いに関して協議をするとの流れになり、その問題は、2か所をめぐる大規模な議論になってきました。
2019年3月には、議会多数で「市民に説明会を」という陳情が採択されました。この案について、市民の中に、市民文化ホールが駅前に来て便利になると歓迎する意見もある一方で、長期にわたるリースや現市民文化ホール、中央公民館の土地売却に対する不安の声などもあり、賛否両論の議論が起き、私が、毎月第一土曜日に勤労市民センターで開催している議会報告会でも、2019年の1年間はずっとこの話題の賛否両論の議論が続いていました。
2020年新型コロナウイルス増加下で、この議論は保留されました。この議論が非常事態宣言の前後に保留されたことは理解できます。
そしてようやく、この2020年9月議会に向けた会派の議案等説明会の中で、「市民文化ホールの移設はおこなわない」という市の判断に関する報告が企画財政部からありました。

 (参考 2020年8月、船橋市、西武跡地への船橋市民文化ホール移設計画協議を中止、現市民文化ホール・中央公民館はそのまま維持する方針(船橋市企画財政部から報告))

このことを9月5日の、船橋市勤労市民センターでの私の議会報告会ならびに私の公式サイトにのせFBにも乗せたところ、おおむね(撤退を)歓迎する意見が多い一方で、一部に断念残念という声もいただきました。そして、9月5日にいただいた意見で一番多かったのは、市民の中で賛否両論様々な議論を起こしたこの案に関する最終の撤退判断について、きちんと船橋市側の責任者で市民の代表である市長が、きちんと、経緯と判断の基本を市民に説明してほしいとの声でした。まずは市長からご説明ください。

 

⇒★答弁1-1【企画財政部長】

議員ご質問にも経緯のご説明がございました。重複する部分もございますが、経緯の概略を説明いたします。
平成30年2月28日に西武船橋店が営業終了いたしまして、市からは平成30年8月に事業者へ文書にて駅前の賑わい創出や回遊性向上に向けて集客性のある公共公益施設等の整備につき、特段の配慮をお願いいたしました。
事業者と幾度か協議を行った中で、事業者からの最終的な提案は、西武船橋店跡地に建設する民間所有の建物にホールを設置し市に貸し付けると共に、現市民文化ホールと中央公民館が立地する土地・建物を市から買い取り、そこに建設する民間所有の建物の一部を中央公民館として市に貸し付けるというものでございました。
この提案につきましては、現在の市民文化ホールを休館せずに新ホールに移行できるといった利点がございましたが、その一方で、課題として、新たな公民館の規模が現状より小さくなってしまう点を始め、新ホール及び公民館のリース料の財政負担が大きい点、新ホールの座席数が現ホールと同程度であり大規模化が困難であるといった課題もございました。
これらを総合的に判断いたしまして、西武船橋店跡地におけるホール設置を含む事業者からの提案につきましては、お受けしないこととしたところです。

⇒★答弁1-2【(松戸徹)市長】

私のほうに市民の方からも説明をしていただきたいという要望があったということであります。今、経緯については担当部長のほうから説明をした通りであります。
私としても、50年続いた西武百貨店が閉店をしてしまったということは本当に残念なことであって、あそこは申すまでもなく船橋の玄関口で一番賑わいのある、その拠点になる場所でありました。そこで、商工会議所のほうからも、この場所についてはにぎわいを生み出すような場所にしてほしいというご要望もいただいてきた中で、先方のほうから、ご質問者からご紹介いただいたホールの話がございました。
私としても、今の市民文化ホール、昭和53年に建築をされて老朽化が進む中で、新たな形にしていく必要があるという中での話でありましたので、十分これは検討して、もしも今の文化ホール、音響の面とか様々な要望が寄せられていた中でありましたので、いろいろな検討を重ねたわけでありますけれども、最終的には、やはり今の中央公民館というものが、今の公民館の中の一番中央の核となる施設が、大きさや施設の面積とかを確保できないということがありましたし、ホールも駅前に作るのであれば、たとえば、東京のほうのトリフォニーホールとか、いろんな所を見ると、やはり一定の客席数を持たないと作り変えていくメリットも非常に減少してしまうということがありました。。
物理的に座席数も今よりも大きく拡大できないということで、リース料のほうも先ほどのお話があったように継続して負担が大きいという中では、とにかくこれは市民のためにどうかという判断の中では、市民の皆さんに対する方のメリットが少ないと今回の場合は判断したわけでございます。
ただ、ここについては、今後も事業者に対しては、船橋にとって非常に大事な場所でありますので、公のところに寄与していただく要望を続けてまいりたいと思っております。


◆朝倉質疑2(今後も民間事業者との話し合いは可能か?)

市長・部長ご答弁ありがとうございます。ここからは担当部課に質疑します。まず、今回の市の撤退判断に関して、市は相手方に伝えたと思うのですが、相手方の反応はいかがだったのでしょうか?たとえば、「撤退は残念、もう一度再考してほしい」「撤退やむなし」「撤退むしろ歓迎(実は提案した側も困難と考えていた)」、と様々な感触がありえますが、どのような感じだったのでしょうか?この案が撤回されても、これまでの協議が全く無駄な経過だとは思いません。この場所の街づくりとの関連は協議を続けなければいけません。その話し合いは継続できる関係性は保たれているのでしょうか?

⇒★答弁2【企画財政部長】

事業者からは地域に貢献するものとしてホール設置のご提案をいただいておりましたので、市の判断をお伝えした反応としては「残念ではありますが了解しました。」といったものであり、市の事情についてもご理解いただいたものと考えております。
事業者との関係性につきましては、駅前の賑わい創出等について引き続きご配慮いただくようお願いしており、話し合いを継続できるものと認識しております。


◆朝倉質疑3(旧ロフト・ロフト駐車場解体工事の概要は?西武本体は?)

これでは具体的に質疑していきます。今、西武本体跡地はそのままですが、ロフトとロフト駐車場は覆いがかけられ、解体工事が始まりそうな気配があり、市民の中には解体とその後はどうなるのか、特に近隣住民には、解体工事の影響がどうなるか、不安や疑問があると思います。解体工事に関し、どのような期間で、アスベストなど解体工事に関するどのような届け出がなされ、近隣にはどのような説明がなされているのでしょうか?またその後の開発の方向に関してはどのような開発が考えられているのでしょうか?西武本体とあわせての開発で、開発は未定であるが、解体だけ先行するというということでしょうか?あわせてでありありますが、西武本体について解体工事に入るなどの申請はでているのでしょうか?


9月17日撮影。覆いがかけられた旧ロフト。(右が旧西武本体)

⇒★答弁3-1【企画財政部長】

ロフトと駐車場の解体については今年6月に近隣説明会が行われ、解体に概ね1年程度を要するとの説明があったと聞いております。
なお、将来の計画につきましては、西武船橋店、ロフト、駐車場のいずれも現時点では未定という状況でございます。

⇒★答弁3ー2(建築部長)

解体工事に関する届出ということで、建築物の解体工事については、主にコンクリートやアスファルトなどの特定建設資材の分別解体や再資源化の観点から、建設工事にかかる資材の再資源化等に関する法律、いわゆる建設リサイクル法に基づく届出が義務づけられております。
旧ロフトおよびロフト駐車場の建築物につきましては、すでに届出はなされており、工期については、令和2年5月11日から令和3年4月末とされておます。
また建設リサイクル法においては、近隣の方への説明義務はございませんが、市としてはこの届出がなされた際に、周辺にお住いの方々に、工事内容・工事期間・使用機械等を事前に説明することなど注意事項を記載したパンフレットをお渡しし、その実施を窓口にてお願いしているところでございます。
次に、旧西武本館については、今のところ建設リサイクル法による届けはございません。

⇒★答弁3-3(環境部長)

まず、船橋ロフトの解体工事に関してですが、騒音規制法等に基づく特定建設作業実施の届出をバックホウなどの重機を令和3年4月30日まで使用する内容で受理しており、法的な説明義務はございませんが、半径30mの範囲に解体工事のお知らせを配布し、近隣に騒音や振動等の周辺環境に配慮するよう申し入れをしております。
また、解体対象の建築物に石綿含有の仕上げ塗材の使用があることから、大気汚染防止法に基づく特定粉じん排出等作業実施の届出を受理しており、外壁の吹付塗材には剥離剤を使用し、塗材下地調整剤には吸塵機付きサンダーを用いるなど飛散防止の工法により除去しております。令和2年7月2日に環境保全課職員の立入検査により石綿の飛散防止と作業基準の遵守を確認し、既に作業は完了しております。市として受けている船橋ロフト解体にかかる届出は以上となります。
また、建築部同様、旧西武本館の解体工事にかかる届出については、現時点で提出されてございません。

(参考 質疑で触れませんでしたが、お店としてのロフトはイトーヨーカドー西館2階で営業を再開しています ⇒現在の船橋ロフトHP)

◆朝倉質疑4(今後の開発の可能は? 特定街区・容積率はどうなるか?)

西武跡地開発に関しては本体は解体が未定、現時点では全体が計画未定とのことですが、48階建てマンション案が提案された経緯から考えて、文化ホールが撤退したとはいえ、民間側はマンションなどを考えるのではないかとの推測もあります。ただ、コロナ後の経済情勢の中で、都心でもマンション過剰がありうる状況の中で、もう高層住居マンションは難しいのではないかという方もいます。そこで仮の話でありますが、マンションが立てられるとしたら、どの程度の階のものが可能なのでしょうか?容積率はどのようになっているのでしょうか?駅前の公共性に鑑みで特定街区の設定がなされきたと聞いていますが、その特定街区の設定は今後どのようになるのでしょうか?

⇒★答弁4(都市計画部長)

西武船橋店跡地につきましては、議員ご指摘のとおり特定街区に指定されております。この特定街区とは、敷地内に一般の人が自由に通行・利用できる有効空地を設けたり、文化的施設等の地域に寄与する施設を整備した場合に、その規模や貢献度を考慮して容積率の割り増しが認められる、都市計画の制度でございます。
現在の、西武船橋店跡地の建物は、建物周囲や2階部分に有効空地を設け、昭和50年に特定街区の指定を受け、基準容積率600%のところ、150%引き上げられ、特定街区の指定による容積率750%となっております。
但し、この建物が建て替えられることとなれば、それにより特定街区の条件も調整していくこととなり、その内容も変わる可能性があり、また、西武船橋店の跡地開発は民間事業でもありますことから、現時点でどの程度の階数になるかという予測は出来ないと考えております。

◆朝倉からの要望(要旨)

これからは民間ベースの開発となっていくわけですが、新しい民間ベースの案が提示された時には、その中にできれば市の公共的な役割に供するような空間が確保できるように話し合ってほしいと思います。
船橋市民文化ホールに関しては、現状維持が決まったわけです。1977年に建設されたので、船橋市の長寿命化計画によれば、ぎりぎり2042年はもたせることができるということです。将来的に移転も考える可能性はあると思うが、船橋市民文化ホールに関してまずは補修・補強を強化してください。
また、西武本体が解体されずに、建物が存在している以上、緊急的・臨時的に災害対応の空間にする可能性も考えてほしい。船橋駅周辺は、災害時に、帰宅難民が大量に生じ、津波・洪水も危惧される場所である。他の避難施設が近隣に準備されてはいるが、いざと言いう時は臨時的・緊急的に利用する可能性も考えてほしい。