2024年 #大学入試 #共通テスト、#生物 第4問(配点19点)問題・解答・解説

2024年4月12日 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴

2024年大学入試共通テスト「生物」第4問(計19点)の解答、解説を作成しましたので、学習や入試対策にご活用ください。問題の最後の下にある「2」をクリックすると解答・解説のページに飛びます。(入試問題は黒一色印刷ですが、せっかくの画面上ですのでイメージ強化のため一部カラー化しました。)

2024年共通テスト「生物」第4問(配点19点)問題

第4問 植物の生殖と環境応答に関する次の文章を読み、後の問い(問1~3)に答えよ。

ジャガイモは、(a)有性生殖を行うほか、塊茎による無性生殖も行う。この塊茎は、地下茎の一部が肥大し、栄養を蓄積したもので、重要な食料の一つとなっている。ジャガイモの多くの品種では、塊茎の形成は短日条件で誘導される。ある高校のクラスでは、生物の探究活動の一環として、この塊茎の形成について調べることにした。二つの班に分かれ、班ごとに異なるテーマを設定して、実験計画の立案などに取り組んだ。

問1 下線部(a)に関連して、野生植物が行う生殖にも、有性生殖と無性生殖の両方が見られる。次の記述(a)~(c)は、それおれ自然環境下の植物における有性生殖と無性生殖のどちらかについて、一般的な特徴を述べている。これらのうち、有性生殖と特徴に関する記述はどれか。それを過不足なく含むものを、後ののうちから一つ選べ。(5点)

(a)個体群密度が著しく低い場合には、子孫を残しにくい。
(b)新個体が持っている遺伝情報の全てが、子個体に受け継がれる。
(c)新たな病原菌の感染が広がっても、病気による子孫の全滅が起こりにくい。

問2 1班は、「ジャガイモの塊茎の形成に対する日長の作用が、どのような光受容体を介しているか」というテーマで調査を行い、日長の感知にフィトクロムが関わっていることが書かれた文献を見つけた。1班では、このフィトクロムの関与を確かめることを目的として、図1に示すように、異なる光周期条件でジャガイモを栽培して塊茎の形成を調べる実験1~4を計画し、それぞれの結果を予測した。図1のに入る語句として最も適当なものを、後ののうちからそれぞれ一つずつ選べ。  (アイあわせて5点)(いずれか正解の場合は2点)

紫外線 青色光 緑色光 赤色光 遠赤色光

問3 植物の炭酸同化で生産された物質(以下、同化物)は、いろいろな器官に分配されて、組織の構築に使われたり、栄養分として蓄えられたりする。2班は、「ジャガイモの塊茎の形成に際して、同化物の分配がどのように変化するか」をテーマに議論し、「より多くの量の同化物が地下茎に分配されるようになる」という仮説を立てた。そして、これを検証するために、表1の各資料について特定の項目の測定を行い、得られたデータから、地下茎に分配された同化物の比率を計算して、塊茎形成が誘導される条件と対照条件とでその値を比較することを考えた。測定する項目として最も適当なものを、後ののうちから一つ選び、比較する値を求める計算式として最も適当なものを、後ののうちから一つ選べ。(測定項目4点、計算式5点