【10月27日(日)13時~14時半】「理科工作講座 手作りラジオを組み立てよう」(講師 大関憲司)@三山市民センターのご案内 

2024年10月1日 予備校講師・船橋市議・朝倉塾代表 朝倉幹晴

朝倉塾では10月27日(日)10~17時、三山市民センターにて以下連続講座を行います。全部参加でも、1つのみなど部分参加も大丈夫です。
●第1部 10~11時 船橋市議会報告&三山地区の皆様のご意見をお伺いする会 朝倉幹晴
●第2部 11~12時 講座「ウイルスとヒトの不思議な関係~胎盤の形成を促したヒト内在性レトロウイルス~」 朝倉幹晴
●第3部 13時~14時半 「理科工作講座 手作りラジオを作ってみよう」 大関憲司
●第4部 15~17時 箕輪はるか(慈恵医大准教授)講演会「科学研究のおもしろさ~宇宙・海洋・放射線・クマムシ~」
(第3部のみ、事前申込必要。他は当日飛び入り参加可能)
10月27日(日)連続講座@三山市民センター

以下第3部をご案内します。

「理科工作講座 手作りラジオを作ってみよう」(講師 大関憲司)のご案内
日時 10月27日(日)13時~14時半 講師 大関憲司
参加費 1000円(手作りキット材料代ほか、お作りいただいたラジオはお持ち帰りいただけます)  対象 小学生高学年・中学生以上・大人
先着10組(10人、親子は1組)

組み立て用の基板の素材を用意してあります。したがって90分以内に小学生の方でも十分に組み立ていただき、お持ち帰りいただけます。基板の素材の数に限りがありますので、参加者は先着10組(親子の参加の場合は親子で1組)とさせていただきます。以下申込フォームか
「理科工作講座 手作りラジオを作ってみよう」申込フォーム
info@asakura.chiba.jpに「ラジオ組み立て講座参加希望」(お名前・年齢(学年)付記)との表題でお申込ください。(メールがない場合は090(4075)5967に電話ください)
お申込みいただいた方で定員以内の方は「参加登録完了」のメールを返信いたします。

参加費 1000円材料代

(工作・お持ち帰りをせず、講義を聞き、他の方の工作を見学される(持ち帰りなし)形での参加も可能です。その場合は参加費200円です)

 

講師:大関憲司
小学校高学年でラジオ(無線)に興味をもち、以後様々なラジオを作ったり分解したりしてラジオ少年の仲間入り。20歳のころアマチュア無線の資格を取り、以後2級アマチュア無線技術士として無線用のアンテナ作りにはまる。趣味と仕事は一致しませんでしたが、自分で作ったラジオから放送が聞こえてきた時の感動は今も忘れられず、同じような体験を通じて将来科学を志す子ども達が、一人でも二人でも登場してくれることを期待しています。ラジオってこういうもの(TRラジオ、トランシーバーを使って交信する。ラジオが電波を介して送信と受信で成り立っていることを理解する。テレビは放送局とテレビの関係が分りやすいが、ラジオは放送局が見えなくても基本的には同じ)

【講座の内容】
1.ラジオの構成(電波からラジオまで)
1-1.電波の伝わり方
1-2.ラジオの種類
1-3.ラジオの構造
2.ラジオの歴史
3.ラジオの組立て
4.ラジオの分解
5.ラジオの再組み立て(完成)
6.問題解決

【講座の詳細】

1-1.電波の伝わり方(資料)
電波は使用目的によって極長波(VLF)、長波(LF)、中波(MF)、短波(HF)、超短
波(VHF)、極超短波(UHF)、その他マイクロ波、ミリ波が割り当てられています。
一方、地球の上空60Kmから1000Kmには電離層(D、E、F、G層)があって電波を反射し
ています。ラジオ放送は中波が割り当てられているので、D層とE層及び地面との間で反
射して遠方まで電波が届きます。
ラジオの電波は関東地方では東京都内の放送局で作られたものが主に埼玉県内の送信所に
送られ、そこから送信されています。
1-2.ラジオの種類
ここでは受信機について
1) ストレートラジオ: 受信した電波の周波数のまま増幅、復調する。ラジオの基本形

2) レフレックスラジオ: 一つの増幅用トランジスタを高周波増幅と低周波増幅にも利
用する。小型化が可能で電力消費が少ない反面発振しやすい。
3) スーパーヘテロダインラジオ: 受信した周波数を別の周波数(中間周波数)に変換
、増幅して復調する。動作は安定しているが複雑で高価。一般的に使用されているラ
ジオ。
ラジオは時代と共に進歩して鉱石ラジオやゲルマニュームラジオに始まり、現在はスーパ
ーヘテロダインラジオが一般的ですが、ここではラジオの実験を目的に、部品点数が少な
く、単三電池一本でスピーカーが鳴らせるストレートラジオの一つを採用します。更に、

コストを下げるために段ボールの基板に部品を取付け、段ボールの箱にアンテナコイルを
巻きます。選局に必要なバリコンはアルミ箔の板で行い、パーツも自作します。

1-3.ラジオの構造(資料)
ラジオの電波はアンテナを通してラジオに入り、最初に選択同調回路で様々なラジオ局か
ら送られてくる電波の中で聞きたい電波(信号)を選びます。アンテナと同調回路の組み
合わせでこれを行いますが、ここではスピーカーボックスに巻いたアンテナコイルとバリ
コン代りのアルミ箔を使って行います。
選ばれた信号は弱いのでこれを強くして(高周波増幅)から音声の信号に変換(検波)し
ます。3端子ラジオIC(TA7642)が1個で二役を演じます。
音声の信号はまだ弱いのでスピーカーを鳴らせる大きさの信号に増幅します(低周波増幅
)。トランジスタ2SD986は双子の増幅器と呼ばれ、1個でトランジスタ増幅器2個分の働
きをします。
ラジオの原型は鉱石ラジオやゲルマニュームラジオで電池は不要ですが感度に限界があり
、スピーカーを鳴らすことはできません。今回は単3電池1個で一人二役の半導体2個を動
かし、更にスピーカーを鳴らす必要最小限のラジオ回路を採用しました。

2.ラジオの歴史
電波を送信する放送局と受信して放送を聞く両側が必要
1900年(明治33年) カナダ 1マイル(1.5㎞)での送受信に成功
1920年(大正9年) アメリカで公共放送開始
1925年(大正14年)JOAK(NHKの前身)が放送開始 受信器は鉱石ラジオで23区外では
聞こえなかった
1926年(大正15年)日本放送協会(東京、大阪、名古屋の局を統合)全国での受信
を目指す 真空管、スピーカーを採用したが高価、複雑で普及が低迷
1930年(昭和5年) ラジオの低価格化、品質向上始まる
1931年満州事変、国防強化策でラジオが普及
1950年(昭和25年)放送法改定により受信料、民間放送が自由化
1953年(昭和28年)日本でテレビ放送開始
1960年(昭和35年)TR(トランジスタ式)で小型、軽量、低電力化 一家に一台から一人
に一台へ 深夜放送も加わり、テレビが普及するまでの35年間家庭の情報伝達と娯楽の主

以後、テレビの普及でラジオの受信者数が低減したが、1995年(平成7年)の阪神・淡路
大震災や2011年(平成23年)の東日本大震災では、停電しても電池で使える携帯ラジオの
重要性認識される
3.ラジオの組み立て
最初に講師がサンプルに従って基板にパーツを取り付けます。アンテナ、スピーカー、電
池を取り付けて放送が受信できることを確認します。続いて3人、3人、4人一組になって

同様に組み立てます。
4.ラジオの分解
自分で修理や実験ができるように分解も体験します
5.ラジオの再組み立て(完了)
6.問題解決
市販のラジオの性能にははるかに及びませんが、「これだけ少数の部品でラジオが聴ける
」ことを目標にしました。放送が混信する、ピーと発振する、マンションなどコンクリー
トの建物では感度が落ちる、向きによって聞こえづらい、など弱点もありますが、内容に
よっては改善もできます。
放送が混信する:聞きたい放送が最大に聞こえるよう同調をとり、アンテナコイル(スピ
ーカーボックス)の向きを変えて最良に聞こえる向きを探す。
ピーと発振する:同調を変化させる、アンテナコイルの向きを変える、長くたるんでいる
線を曲げてみる。
部屋の中で感度が悪い:窓際で聞いてみる、外に出て聞いてみる。
向きによって聞こえにくい:アンテナコイルの向きを変えてみる。
電池の消耗が早い:つけっぱなしにしないこと。

住まいのベランダで使用中のアマチュア無線用UHFアンテナ