2016年の船橋市における離婚届(面会交流・養育費合意記入%)・離婚届不受理申出の状況~子どものための共同養育の促進のために~

離婚で子どもは大きな精神的なストレスを受けます。「自分のせいで両親が離婚した」と思ってしまう子どももいます。離婚後も両親も子どもの養育に関しては合意し協力しあう「共同養育」の取り組みは、日本では十分ではありません。
共同養育の大きな一歩として、養育費支払いの合意と面会交流の合意があり、国(法務省)もそれを促進しています。しかしながら、離婚届のチェック欄に、合意が明記されるのは、船橋市では6割であり、4割は合意なしか未記入です。

私は、夫婦とも友人・知人で、離婚を経験した後でも、元夫婦が子どもの養育に関しては責任を持ち、適切に会っている方々、逆に離婚後、ギクシャクしる状況が感じられ、父母・子どもともに会いにくい感じになっている方々を知っていますが、いずれにしても「個人の問題だからあまり深くはお聴きするべきでない」という感覚を持っていました。離婚の課題は、離婚を専門にした専門職(弁護士)や、離婚回避や離婚後のケアのためのカウンセリング・心理職、離婚の影響もあり精神的に不安定になっている子どもをフォローする心理職など「専門家」の範疇であると考えてきました。そして、行政や行政に提言する市議の役割は、離婚「後」の「ひとり親家庭」の経済的サポート(就学援助・生活保護)や
学習サポートの充実の分野が市議の役割と考えてきました。とりわけ「学習サポート」の分野は、「子どもの貧困」対策分野で、予備校講師としての技能も活かせる分野として力を入れてきました。

 しかしながら、この8月に、養育費支払いや面会交流の合意がなかったり未履行であったりする中で苦しんでいる親の話を伺い、そのような方々のサポートをしているNPOや心理職の方々の話を伺うとともに、兵庫県明石市などでは自治体としてその対策に乗り出していることを知り、船橋市でも何かできることはないか、9月14日の市議会で質疑することにいたしました。

質疑にあたって、離婚届(面会交流・養育費合意記入%)・離婚届不受理申出の状況を、船橋市戸籍住民課に依頼し調べました。それをまとめたものが以下の図です。

<元の資料>

<離婚届の右下に2012年4月より追加された面会交流・養育費話し合いチェック欄>(離婚届けの左下面)


<法務省は以下パンフレットを作成し、面会交流・養育費の合意を促進するように促しています。船橋市役所窓口でも2016年10月より、離婚届を手渡す時に、このパンフレットも手渡すようにしています。>

<離婚届不受理申出>
 自治体での離婚届受付をあらかじめ止めるように片方の親が出すもの。この提出件数は、離婚そのものの可否から合意ができていない状況の一端を示す。

これを見ると、婚姻者の約25%が離婚にいたっている可能性、未成年の子どものある離婚のうち4割が養育費や面会交流の合意がされていない可能性があること、また離婚届提出時点で市の窓口で争っている状況が1割以上あることなど不安定な状況がわかります。この中で、それぞれの親の軋轢を減らし、また子どもたちにかかる負担を減らすことは、自治体の役割の1つと思います。

すでに船橋市市民の声を聞く課の市民生活相談・市民法律相談、男女共同参画センターでの女性の生き方相談・男性の生き方相談・女性の法律相談でも、離婚や養育に関わる相談は多く、相談業務と技能、そして紹介できる対策メニューを増やす必要があることがうかがわれます。

2016年度、船橋市「市民生活相談」「市民法律相談」「女性の生き方相談」「男性の生き方相談」「女性のための法律相談」内容の比率について

今後の方向として、非常に参考になるのが兵庫県明石市の取り組みです。泉房穂明石市長は、東大駒場寮時代の寮友であり、会う折りがあった時には直接話を伺おうと考えています。

明石市サイト「離婚後の子どもの養育」

9月14日(木)は以上を踏まえて、船橋市での共同養育推進の質疑をします。市役所11階で誰でも傍聴できますので、ぜひおいでください。様々なテーマの質疑の中の後半で質疑をします。



朝倉幹晴(あさくらみきはる)


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