2024年 #大学入試 #共通テスト #数学1A 第3問(20点)問題・解答・解説

2024年4月24日 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴

2024年大学入試共通テスト「数学1A」第3問(確率)(配点15点、選択)の解答・解説を作成しましたので、ご活用ください。問題文の最後の所でページ番号「2」をクリックすると解答・解説に飛びます。

 

2024年大学入試共通テスト数学1A 第3問(20点、選択)問題

箱の中にカードが2枚以上入っており、それぞれのカードにはアルファベットが1文字だけ書かれている。この箱の中からカードを1回取り出し、書かれているアルファベットを確認してからもとに戻すという思考を繰り返し行う。

(1)箱の中にA、Bのカードが1枚ずつ全部で2枚入っている場合を考える。
以下では、2以上の自然数nに対し、n回の試行でA、Bがそろっているとは、n回の試行で、A、Bのそれぞれが少なくとも1回は取り出されることを意味する。

(i)2回の試行でA、Bがそろっている確率はである。
(ii)3回の試行でA、Bがそろっている確率を求める。
例えば、3回の試行のうちAを1回、Bを2回取り出す取り出し方は3通りあり、それらをすべて挙げると次のようになる。

このように考えることにより、3回の試行でA、Bがそろっている取り出し方は通り(2点)あることがわかる。よって、3回の試行でA、Bがそろっている確率はである。

(iii)4回の試行でA、Bがそろっている取り出し方はエオ通り(2点)ある。よって、4回の試行でA、Bがそろっている確率はである。

(2)箱の中にA、B、Cのカードが1枚ずつ全部で3枚入っている場合を考える。
以下では、3以上の自然数nに対し、n回目の試行で初めてA、B、Cがそろうとは、n回の試行でA、B、Cのそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつA、B、Cのうちいずれか1枚がn回目の試行で初めて取り出されることを意味する。

(i)3回目の試行で初めてA、B、Cがそろう取り出し方は通り(2点)ある。よって、3回目の試行で初めてA、B、Cがそろう確率はである。

(ii)4回目の試行で初めてA、B、Cがそろう確率を求める。
4回目の試行で初めてA、B、Cがそろう取り出し方は、(1)の(ii)を振り返ることにより、3×通りあることがわかる。よって、4回目の試行で初めてA、B、Cがそろう確率はである。

(iii)5回目の試行で初めてA、B、Cがそろう取り出し方はサシ通り(2点)ある。よって、5回目の試行で初めてA、B、Cがそろう確率はである。

(3)箱の中にA、B、C、Dのカードが1枚ずつ千分で4枚入っている場合を考える。
以下では、6回目の試行で初めてA、B、C、Dがそろうとは、6回の試行でA、B、C、Dのそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつA、B、C、Dのうちいうれか1枚が6回目の試行で初めて取り出されることを意味する。
また、3以上5以下の自然数nに対し、6回の試行のうちn回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろうとは、6回の試行のうち1回目からn回目の試行で、A、B、Cのそれぞれが少なくとも1回は取り出され、Dは1回も取り出されず、かつA、B、Cのうちいずれか1枚がn回目の試行で初めて取り出されることを意味する。6回の試行のうちn回目の試行で初めてB、C、Dだけがそろうなど同様に定める。

太郎さんと花子さんは、6回目の試行で初めてA、B、C、Dがそろう確率について考えている。

太郎:例えば、5回目までにA、B、Cのそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ6回目に初めてDが取り出される場合を考えから計算できそうだね。
花子:それなら、はじめてA、B、Cだけだそろうのが、3回目のとき、4回目のとき、5回目のときで分けて考えてみてはどうかな。

6回の試行のうち3回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろう取り出し方が通りであることに注意すると、「6回の試行のうち3回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろい、かつ6回目の試行で初めてDが取り出される」取り出し方はスセ通り(2点)であることもわかる。
同じように考えると、「6回の試行のうち4回目の試行で初めてA、B、Cだけがそろい、かつ6回目の試行で初めてDが取り出される」取り出し方はソタ通り(2点)あることもわかる。
以上のように考えることにより、6回目の試行で初めてA、B、C、Dがそろう確率はであることがわかる。