船橋が舞台となった映画・小説・アニメ等紹介
2022年12月27日 船橋市議、船橋史愛好家 朝倉幹晴
船橋を舞台にした小説では、市立船橋高校吹奏楽部員で、応援曲「市船ソウル」を作曲し、若くして亡くなられた浅野大義さんの生き方を描いた映画「20歳のソウル」が2022年に封切され、同時に市立船橋高校野球部が甲子園に出場し、この曲が甲子園で奏でられたことが全国的に有名になりました。
この映画をご覧になった方もおられると思います。私も市立船橋高校の野球の応援に行き、「市船ソウル」も含めて応援席の様子を記録し、その中で「20歳のソウル」もご紹介させていただきました。以下に動画レビュー6本ありますのでご覧ください。
●2022年夏、高校野球市立船橋高校応援席動画レビュー6本
この「20歳のソウル」の他にも船橋を舞台にした映画・小説・アニメはあります。作家、太宰治が船橋に在住のころに言及した文章などもありますが、船橋を主な舞台にした2010年以降の6作品「ふなふな船橋」「きらきら眼鏡」「僕だけがいない街」「月の落とし子」「20歳のソウル」「ファーストミッション」
をネタバレしない程度に話題になった順にご紹介してきたいと思います。ぜひお読みになったり、観賞されたりして船橋を味わってください。船橋市立図書館で借りられるものもあります。
1,(小説)吉本ばなな「ふなふな船橋」(2015年10月)
船橋駅から歩ける範囲内の海老川沿いを舞台に、ふなっしーによって励まされる主人公の立花花さんが東武デパート5階「旭屋書店」前の喫茶店(現在は6階に移動)で母から渡されたふなっしーのぬいぐるみとともに、船橋市での暮らしをはじめ、ふなっしーをきかけにある女の子と親との交流が始まる。様々な登場人物のこころ模様を描いた少し不思議な、心温まる小説です。
以下に、その「ふなふな船橋」文学散歩をした時の街の様子を記しました。(ただ、この中で、この小説のイメージとなったと思われる家(市場小近く)は2022年現在は取り壊されてなくなっています。)
●2018年4月28日(土)午前10~4時 「ふなふな船橋」文学散歩(第一部)&梨の花見ツアー(第二部)
2、(小説・映画)森沢明夫「きらきら眼鏡」(小説2015年11月、映画2018年)
船橋市在住の小説家、森沢明夫さんによる小説。主人公は、西船橋駅南側にで一人暮らしをする立花明海が、船橋市内のある古本屋で買った本にはさんであったしおりから大滝あかねに会う。大滝あかねはある想いを抱えながら生きていた。立花明海と大滝あかねは出会いの中でお互いの存在を受け止めていく。立花明海の気持ちは、会社の同僚、松原弥生と大滝あかねの間でも揺れ動く。
船橋の様々な場所がでてきて映画化もされ、その時は多くの船橋市民が映画にギャラリーとして出演し、作者の森沢さん自身も古本屋の店主で登場します。映画のヒロイン大滝あかねを演じたのは池脇千鶴さん。「おかえり寅さん」「感染列島」では名脇役でしたが、この映画ではヒロインを演じました。映画の中では、立花明海は東葉高速鉄道社員で北習志野駅勤務となっています。
●映画「きらきら眼鏡」公式サイト(動画PVあり)
3、(マンガ、アニメ、映画、Netflixドラマ)
三部けい「僕だけがいない街」(2012~2016年マンガ、2016年1~3月アニメ、2016年3月アニメ、2017年12月、Netflix連続ドラマ)
主人公の藤沼悟は北海道(おそらく苫小牧市)出身で、船橋市湊町のアパートに一人暮らしし、マンガ家をめざしている29歳の青年。舞台は北海道と船橋市の両方である。
マンガのスタートは2012年であるが、ブレークしたアニメ・映画化は2016年1~3月であるので、本サイトは、1「ふなふな船橋」(2015年10月)2「きらきら眼鏡」(2015年11月)の後に紹介することとした。更に2017年12月からNetflixで連続ドラマ化して、更に深く時間をかけて表現されている。様々な媒体で繰り返しリメイクされて作品化されている深みのある作品である。私は全部拝読・視聴したが、それぞれに微妙に異なり味わいが深くなる(私はNetflixドラマ版がもっとも好きです。)
● 参考 映画 『僕だけがいない街』予告編【HD】2016年3月19日公開
●参考 Netflixオリジナルドラマ『僕だけがいない街』予告編
●参考 アニメ 僕だけがいない街
主人公の藤沼悟には「リバイバル」と彼が呼ぶ現象が起きる。事件が起きたあるいは起きそうなときに、過去に「タイムリープ」する現象だ。「リバイバル」で過去にさかのぼったとき、その事件を回避することを藤沼悟は試みる。(その点は「東京リベンジャーズ」の「タケミッチ」と共通である。)
さて、船橋市である事件に巻き込まれそうになった藤沼悟は、北海道の小学生時代に「リバイバル」する。そして、その頃起きた小学生連続殺人事件の解決、回避ができるように動いていく。その中で藤沼悟に起きる運命は?殺人事件の真犯人は?船橋市でのヒロイン片桐愛梨(「梨」を「愛」という名前が船橋らしい)、北海道の小学校時代、虐待に来苦しむ雛月加代との接点で藤沼悟はどう生きていくのか?映画でもドラマでも、船橋市役所そばの京葉道路高架下(山谷水門あたり)がでてきたり、ららぽーと、湊町のアパートと路地、船橋のビザ屋、船橋駅の空からの動画、船橋市立医療センター、リハビリ病院がモデルと考えられる病院など船橋の風景がいたるところで登場し、船橋市議会議員(ドラマでは「西船橋市議会議員」)も意外な役割で登場する。
ただ、どちらかというと北海道(苫小牧市)の場面のほうが多く、小学校時代の北海道での出来事と未来の船橋市がつながっているという設定である。
4、(小説)穂波了「月の落とし子」(2019年11月)
月探査船の破片の一部が、船橋市駅前のマンションに落下した。その中には宇宙船船員を次々に死にいたらしめた感染性の病原微生物がいて、船橋市全体が日本へのまん延防止のために都市封鎖される。新型コロナウイルスが中国で発生したころ刊行され、新型コロナウイルスを予見していたかと思えるような内容もある。
船橋市役所(久川市長ほか)、船橋市立医療センターをモデルにした「船橋総合医療センター」(「医療センター」と略して呼ばれるため船橋市民の日常会話と一緒)も登場する。ネット動画の影響力の大きさを描き、船橋の街に「翼をください」の歌声が響く場面には深く感じさせられる。
●参考 JR船橋駅北口ペデストリアンデッキ&小説「月の落とし子」の舞台のマンション。2022年12月21日。
5(小説・映画)中井由梨子「20歳のソウル」(2022年)
船橋での実話をもとにした小説、映画。市立船橋高校吹奏楽部員で、応援曲「市船ソウル」を作曲し、若くして亡くなられた浅野大義さんの生き方を描いた映画「20歳のソウル」が2022年に封切され、同時に市立船橋高校野球部が甲子園に出場し、この曲が甲子園で奏でられたことが全国的に有名になる。
この映画をご覧になった方もおられると思います。私も市立船橋高校の野球の応援に行き、「市船ソウル」も含めて応援席の様子を記録し、その中で「20歳のソウル」もご紹介させていただいた。以下に動画レビュー6本ありますのでご覧ください。
●2022年夏、高校野球市立船橋高校応援席動画レビュー6本
6(映画)「ファーストミッション」(2022年)
船橋を悪の手から守るために立ち上がった兄と妹のアクション映画。アクションであり同時にコメディでもある。私は田端の小さな映画館で見たが、小さな上映を重ねながら静かなブームとなっている。舞台の1つは本町通り商店街の老舗の菓子屋「廣瀬直船堂」。そしてアクションは船橋港親水公園で行われる。
脳卒中元患者や障がい者が映画に参画しバリアフリーの視点からも制作された。
「るろうに剣心」「カメラを止めるな」「はじめてのおつかい」「女子ーズ」のそれぞれの要素が合わさったような名作である。
参考(2024年4月9日加筆) 船橋に限らず、私がお勧めの作品群案内
●映画(ネトフリ・アマプラ配信作品中心)、小説、本、アニメお勧めリスト