第1回「愛玩動物看護師」国家試験合格発表(3月17日)~2023年4月、国家資格「愛玩動物看護師」誕生~

2023年3月19日 船橋市議(無党派)・予備校講師 朝倉幹晴

2月19日、国家資格の「愛玩動物看護師」の第1回国家試験が行われ、3月17日に結果発表がなされました。
第1回愛玩動物看護師国家試験合格の皆様。合格おめでとうございます。またこれから受験する方、今年悔しい想いをしたけど、来年に向けがんばる皆様、応援しています。

「ペット看護師」初の国家試験で1万8481人合格‥‥犬・猫などの採血や投薬(Yahooニュース)

愛玩動物看護師国家試験に関して(農林水産省)

私は医学部受験を中心にみてきた予備校講師の経験から、1~3月は、入試・国家試験の受験、合格発表の時期であることは実感しています。またその関係から、主にツイッター上で合格や結果のお知らせを見る機会が非常に多いです。
大学入試に加え、医師・薬剤師・看護師・保健師・獣医師などの国家試験受験とその結果発表を見てまいりました。今年その中に「愛玩動物看護師」の結果発表も加わりました。
一方、ツイッター上の反応などを見て、愛玩動物看護師はまだまだ多くの市民が知らないと感じています。改めて、その大切さを改めて考えてみたいと思います。

国家資格「愛玩動物看護師」はなぜ大切なのでしょうか?

第1に、今、動物病院などで働いているスタッフの中で獣医師のみ国家資格者で、動物病院で数年以上、一生懸命働いても、その方に国家資格としての正式な職業名がなかった現状から、もう1つの国家資格者が生まれることの意義です。
人間の医療においては、医師・看護師・薬剤師・他の専門職種があります。完全に対等ではない現状はありますが、とにかく国家資格者であることから、それぞれの資格を裏付ける根拠と誇りが生じ、専門性を分担・協力しながら総合的な医療に進みやすい基礎は作られています。
動物病院で働くスタッフの中に、獣医師以外の国家資格職種が生まれることは、双方の連絡や協力にとってよいことであり、何よりも続けてきた仕事が公式に認めることはすばらしいことと感じます。実際に今回の受験・合格者の多くはすでに動物病院で働いている方々です。

参考 動画 密着取材「動物看護師たちのある1日」

第2に、動物が好きで最初は獣医学部を目指したものの獣医学部は難しく、獣医系の他学部(動物福祉学部など)や専門学校に進む学生たちが将来の職業的な目標ができることです。

ただ国家資格としての誇りができても、待遇改善などの具体策が示されているわけではなく、その点は今後の課題です。
また、資格の有無にかかわらず、動物病院などで動物の医療に関係しているすべての皆様に感謝申し上げます。

動物愛護看護師は今は動物病院で動物たちに日々接するお仕事をされています。看護職の仕事の中に、病院を中心とする看護師の他に、住民の保健福祉の中に入る保健師がいるように、自治体の中でも獣医師の同様に愛玩動物看護師が働く機会ができるかどうか、船橋市がどうするのか船橋市議会で今後質疑をしていきたいと思います。

参考
ペットへのマイクロチップ装着普及に伴う犬の登録手数料に関する船橋市手数料条例改正に関する質疑