新型コロナウイルス対策にあたって、2009年映画「感染列島」をふり返る

2020年7月11日 予備校生物科講師・船橋市議 朝倉幹晴

今、世界も日本も新型コロナウイルス感染症対策のただなかにいます。日本ではじめて非常事態宣言とその後の解除を経験した私たちはその経験を踏まえて、今後、どのように対策し生活するかを考えることが必要になっています。
そんな時、2009年に作られた映画「感染列島」は、今回の事態を一部予言していたと評価する人もいるように、今回の緊急事態宣言をふり返り今後を考えるヒントになります。ただ一部に医療的に疑問のある場面があることもあり、残念ながら、医療従事者の中に広がらなかった、また他の方々に紹介しなかった原因になっているのではと私は推察しています。
しかしながら、それらを差し引いても、いろいろ考えさせられる感動的な名作であり、また、緊急事態宣言を体験した私たちは感慨を持ってみて、これまでの半年や今後を考えるヒントになる作品と感じております。ぜひご覧ください。
アマゾンやネットフレックスでも観られます。

以下、次頁よりこの作品の生物・医療的部分について、疑問点のある場面を含めて簡単に解説します。繰り返しますが、疑問点のある場面があるとはいえ、映画全体は感動的で考えさせられる名作です。ぜひご覧ください。次頁はネタばれになりますので、まだご覧になっていない方は、一度ご覧いただいた上で、2度目以降に観るときにご参考にください。

なお、「感染列島」のみでは不十分と感じた方は、以下のカナダの連続ドラマをおすすめします。この作品は冒頭映像にPCR装置が出てきたり、原因ウイルスが新型コロナウイルス(感染症名はCOVIDではなくCOVA)であったり、より現状に近く医学的正確性も高いです。また人間関係も重層的で様々な社会問題を考えさせられます。ただ主要感染経路が若干異なります。
アウトブレイク~感染拡大~