2022年千葉県公立高校入試「数学」第4問問題、解答、解説(計18点)

2022年7月 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴

2022年2月に実施された千葉県公立高校入試「数学」第4問(計18点)の解答・解説を作成しました。また千葉県教育委員会が発表した正答率・無答率も付記しました。学習や入試対策にご活用ください。

図のように、点Oを中心と市、線分AB、CDを直径とする2つの半円がある。
点PはAを、点QはDを同時に出発する。Aを出発した点Pは、上を一定の速さで移動し、→B→A→B→A→・・・・・・・の動きをくり返す。
Dを出発した点Qは、上を一定の速さで移動し、→C→D→C→D→・・・・・・・の動きをくり返す。
=60cm、=90cm、2点P、Qの移動する速さを、それぞれ秒速4cm、秒速9cmとするとき、あとの(1)~(5)の問いに答えなさい。(計18点)

 

会話文
牧師T:3点O、P、Qが、この順に一直線上に並ぶ場合について考えます。点PがAを、点QがDを同時に出発してからx秒後の2点P、Qの位置関係を確認してみましょう。
生徒X:点Pの動きについて考えてみます。
=60cmで、点Pの速さが秒速4cmだから、点PがAを出発してから、Bにはじめて到着するのは15秒後だとわかります。点Pが出発してから、xと
の長さの関係をグラフに表すと、下のようになりました。

生徒Y:点Qの動きについて考えてみると、=90cmで、点Qの速さが秒速9cmだから、点QがDを出発してから、Cにはじめて到着するのは(a)秒後です。
の変化のようすをグラフに表すと何がわかるかな。
生徒X:の変化のようすがわかっても、点Pと点Qは異なる円周上を動くから、3点O、P、Qが、この順に一直線上に並ぶ場合を考えるのは難しいですね。
教師T:下の図のように、直線OPとの交点をRとすると、点Pが上を移動する速さが秒速4cmだから、点Rが、上を移動する速さは秒速(b)cmだと考えることができます。

生徒Y:同じ上で、2点Q、Rの動きをみることができるので、考えやすくなりました。3点O、P、Qが、この順に一直線上に並ぶのは、のときだね。
生徒X:だから、
のときとも考えられますね。まず、の変化のようすを調べてみます。点QがDを出発してからx秒後の
の長さをycmとすると、点QがCにはじめて到着するまでのxとyの関係を表す式は、y=90ー9xになります。

(1)会話文中の(a)(b)にあてはまる数として最も適当なものを、次のア~カのうちからそれぞれ1つずつ選び、符号で答えなさい。(3点×2=6点)
ア4 イ6 ウ8 エ10 オ12 カ14
(a3点、正答率86.5%、無答率1,7%)(b3点、正答率57.1%、無答率4.9%)

(2)点QがDを出発してからx秒後のの長さをycmとする。0≦x≦30のときのxとyの関係を表すグラフを書きなさい。(3点)(正答率28.9%、無答率26.8%)

(3)点PがAを、点QがDを同時に出発してから、3点O、P、Qが、はじめてこの順に一直線上に並ぶのは何秒後か、求めなさい。(3点)(正答率17.5%、無答率26.4%)
(4)点PがAを、点QがDを同時に出発してから、点PがAに、点QがDにはじめて同時に到着した。2点P、Qが同時に出発してからこのときまでに、3点O、P、Qが、この順に一直線上に並ぶのは何回あったか、求めなさい。
                                 (3点)(正答率8.1%、無答率34.5%)
(5)点PがAを、点QがDを同時に出発してから、144秒後の∠POQの大きさを求めなさい。(3点)(正答率4.4%、無答率52.2%)
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