#幸手市長選 「後出しジャンケン」(現職市長が議会に予算提案していない内容を公約にすること)は道義的にいかがなものだろうか?

2023年9月 船橋市議・予備校講師 朝倉幹晴 info@asakura.chiba.jp

 

幸手市長選 「後出しジャンケン」(議会への提案権を持つ現職市長が幸手市議会に提案してないことを、9月に選挙公約にすること)は、道義的にいかがなものだろうか?

幸手市長選が、10月1日(日)投票日で開催されており、4候補が立候補しています。
 
●幸手市長選の4人の候補者(ボネクタサイト)

 

1候補が現職市長であり、他3候補は新人です。

私は、1人の新人候補の大学時代からの友人であり、船橋市から幸手市にたびたび訪れて選挙の様子を拝見しています。

●幸手市長選 池田ともこさんを応援しています。

細かく見れば「これはいかがなものか?」という点はいろいろありますが、全体的には明確な大規模な選挙違反などはなく粛々と選挙は行われています。(9月29日・金、午前時点)

しかし、選挙活動は選挙違反をしなければよいというだけではありません。幸手市民(有権者)の意思の判断の機会である以上、道義的にもよい形で選挙が行われることが必要ではないでしょうか?私は、2021年6月に、船橋市議会議員補欠選挙で、旧「NHK党」(旧代表は元船橋市議の立花隆志氏)が行った「選挙違反ではないが、船橋市市民にとって道義的に許されない行為」について以下のような問題提起をHP(ボネクタ)に書きました。

●【船橋市議補選】5枚の候補者名ではないポスター掲示について~法律違反ではないが道義的には?(2021年6月21日記事)~

ここ記事のアクセス数は、私のボネクタサイトの中でダントツで最多となっており、道義的にもフェアな選挙を有権者の多くが求めていることを示唆していると感じられます。

立花孝志氏(元NHK党)の傍若無人な行動の一端の問題を多くの市民・国民にお示しする役割の1つを示すことができたのではないかと思っている。

今回の選挙についても、「道義的にいかがなものか?」という点を指摘させていただきます。お読みいただき、ご感想・ご意見をいただけると幸いです。

市において、執行機関の長である市長と、議決機関の議員がそれぞれ住民の選挙で選ばれる代表であり、その2つの代表が、お互い緊張感をもって切磋琢磨しながら市民のために働く地方自治のシステムを「二元代表制」といいます。

[参考]大学入試センター試験に出題された「二元代表制」

市長は自らの実現したいことを「議案」にして市議会に諮ります。特に、多くの一般企業と同様、市の予算も4月~翌年3月の会計年度で動いています。そして年度全体の予算は、3月に開催される「市議会第1回定例会」(3月議会・予算議会などと通称される)に●●年度予算案として提案されます。市長は、3月議会(予算議会)に提案する「●●年度予算案」を市役所内部の各担当部課と綿密な討議や調整をしながら提案し、議会の審議を経て可決されれば執行できることになります。したがって、市長の政策決定は、本来は、前年10月~2月に大詰めを迎える予算案の練り上げの段階で十分に練り上げられるはずです。

つまり、現職市長が本当にやりたい政策は、少なくとも2月までには煮詰まっているはずであり、それに間に合わななければ、通例翌年度2月まで繰り延べになります。したがって、現職市長が2023年度以降、実施したい政策は、2023年度予算案として提案し、議会の審議を経る丁寧なプロセスを踏まえる必要があります。

●選挙期間中9月28日(木)から配られ始めた、「現職市長を応援する 幸手の未来を考える会」の法定ビラ2号を読んで

選挙期間中9月28日(木)から配られはじめた「現職市長を応援する 幸手の未来を考える会」の内容を、幸手市議会議員の方と検討して唖然としました。前提として、この法定ビラは発行自身は「選挙違反」でなく、書く内容も自由であり、それを判断するのは有権者に委ねられている。
しかしながら現職市長の政策としては、道義的にいかがなものかと感じる。

2・7・8については、現職市長の1つの主張であり、特に何もコメントすることはありません。
しかし、1・3・4・5・6については、現職市長が本当にもともと実現するつもりであったならば、2023年度3月議会(予算議会)への市長の予算案として提案されていなければならない内容です。しかし、2023年3月に幸手市議会に提案された予算案には提案されていません。つまり、2023年度中に、この政策が実施できないことを前提にした予算案を現職市長は提案しているのです。
にもかかわらず、自らが市長としての、予算編成権を持って予算の議会提案ができる内容を、3月には一切提案せず、9月に公約として掲げているのか道義的に許されるのでしょうか?
同じことが、もし船橋市長選で、現職の船橋市長候補者が行ったならば、多くの船橋市議から党派を超えて問題視される可能性が高い内容です。

3月に自らの予算提案権で提案できた内容を提案せず、選挙の9月にいきなり公約として掲げるのは、「後出しジャンケン」なのではないでしょうか?
「現職市長を応援する 幸手の未来を考える会」(法廷ビラ2号)の本内容は、選挙違反ではないが道義的にはいかがなものかと思います。皆様はどうお感じになられるでしょうか?

●「現職市長を応援する 幸手の未来を考える会」の方、現職市長へ
もしこの投稿を見られ、もしこの私の指摘に何かご異議があるようでしたら、私はいつでも幸手駅前でもどこでも指定される場所で公開討論に応じますので、市民の前で堂々とこの指摘について公開討論をしていただくことを願います。今日(29日)・明日(30日)はずっと幸手にいますので、いつでもご連絡いただければ幸いです。090(4075)5967朝倉