【船橋市内保育園】障がい児・医療的ケア児ほか発達支援が必要な子どもの保育園受け入れに関する市保育運営課と保護者の話し合い速報

2023年11月14日(火) 船橋市議 朝倉幹晴

本日2023年11月14日(火)、障がい児・医療的ケア児ほか発達に支援が必要な乳幼児(以下「発達支援児」)の保育園入園に関する、保護者(「船橋市インクルーシブ社会を推進する会(仮)」)・障がい者団体ちばMDエコネットと市担当課(保育運営課)の話し合いが行われ、私も同席しました。

1年間の話し合いや議会質疑を通し、市も発達支援児受け入れ拒否を正当化してしまう「保育所一覧表」における「発達支援児受け入れ可能〇×欄」の削除はじめ、前向きな変化をしてきています。まずは、入園申込時点では、最初から門前払いにはせずに、受付し、各園に入園条件の整備を働きかけていく、保育士や施設改善(手すりなど)についても予算付けをしていく方向です。ただ、まだすべての園が確実に受け入れるという状態にはいたっていません。
また「延長保育」に関しても健常児と違いが残り、「体験保育」の位置づけやその際の関係者の発言のあり方など未解決な点があり、また話し合っていきたいと思います。

昨年の11月12日にお会いしてお話を伺いちょうど1年になります。以降何回か、保護者と市担当課の話し合いの場をもち、私も議会で質疑させていただきました。その質疑の最初が以下の議事録です。

【参考 2022年11月30日、船橋市議会、朝倉幹晴質疑】

障害児、あるいは発達などの支援が必要な子供と父母に対する市の対応の改善についてお聞きします。
実は、この質疑に当たって、障害児や支援が必要な子の父母から、船橋市の対応の改善を求めるご意見を伺い、11月12日の午後、子供を連れても父母がいらっしゃれるということで、行田公園東のクスノキの下で周りに子供たちを遊ばせながら、9組の父母からお話をお伺いし、その後、追加でグループLINEで10組以上の父母の声を伺いました。
そして、その父母の声をまとめていただいて、先日、保育認定課、公立保育園管理課、療育支援課、保健所地域保健課、障害福祉課の担当者にその気持ちをお伝えし、福祉サービス部長や子育て支援部長、保健所理事、福祉局長にもお読みいただきたいとお渡ししました。その中には、市の対応に対するお怒りやご不満、疑問、改善要望が数々つづられております。一部だけ紹介させていただきます。
1番目に、まず、市役所の初期対応や電話窓口対応に対するご意見です。例えば、電話の窓口でこのような対応をされたCさんですね。私立保育園で、入園希望を出すのは大丈夫ですと言ってくれる園も数園あり、保育園申込みでその園の記入をしました。2021年12月、保育認定課が発達支援保育をやってない園は希望できませんと電話で言ってきました。保育園側が大丈夫と言っているのになぜ駄目なのというふうに聞くと、それなら書くのはよいが、認定課から保育園側にどうしますかと聞きますと言いました。このどうしますかという認定課の方の発言が、障害がある子が希望してるがどうしますか、本当にいいんですか、断ってもいいんですよと含んだ厄介者のニュアンスでした。そして、ほかのママと話しても、ほぼ皆、電話をするたびに泣きそうになる、精神が削られると言ってます。
2番目に保健師の対応への疑問です。このある方が保健師に、障害のお子さんが生まれた後に母子保健サービス登録票のはがきで送ったんだけど、出生後60日以内に保健師が訪問してくれると言いながら、3か月訪問がなかったと。そして、最初に来た保健師と2番目に来た保健師については、非常にご不満な対応があったと。3番目の方がよかったということなんですけど、これしっかりした対応をされた保健師もいらっしゃると思うんですが、保健師全体の対応はどうなっているか、対応を確認し(予定時間終了2分前の合図)研さんを重ねてほしい。
3番目に、父母の自主的な努力。ある父母は、自分がダウン症のお子さんを持ったので、その同じ父母にその悩みとかを相談してほしいというパンフレットを作って、きちんと市にいろいろ確認した上で配布を依頼したのに断られたという経過をつづられております。
それから、4番目に、体験保育への疑問です。Cさん、たったの2~3日、数時間、体験保育をさせて、本当にこの子の何が分かるでしょうかということで、紙切れ1枚で送られてくるだけですと、結果が。そして、きちんと体験保育に同席した人に対しても十分な説明がなかったという話も伺っております。
そして、5番目に、これが一番最も多かったんですが、発達支援制度そのものへの疑問ですね。これ、非常にたくさんあるので、ちょっと全部語れないんですけど、やっぱり保育園によって、自分が希望する保育園が障害児を受け入れてない、それに対してやっぱり市はもっと積極的に障害児を受け入れる方向で研修や補助をすべきだということです。
そして、6番目に医療的ケア児の対応についても疑問を呈されました。
全部文書で提出はしてありますが、議場で一端だけ紹介させていただきました。
そして、共通におっしゃるのがやはりこの福祉分野のさーくるみたいに、いろんな悩みを一気に聞いてくれるような子供版のさーくるが必要じゃないかということも聞かれておりましたので、それをお読みになったご意見も含めて、健康福祉局長にご答弁いただければと思います。
[健康福祉局長登壇]

◎健康福祉局長(大竹陽一郎) お答えします。
議員からお示しいただきました幾つかの事例を含め、たくさんの父母の方からのご指摘や貴重なご意見を拝見させていただきました。
市の対応が、障害があるお子様、支援が必要なお子様及びその父母の方々に寄り添う対応となっていないというご意見に対しては真摯に受け止めたいと思います。まずは、この声を関係所管課で共有させていただき、よりよい市民サービスにつながるよう、日頃の対応を点検したいと思います。
また、ただいま改めて7点のご指摘をいただきましたが、共通の課題と認識したことは2つございました。
1つは、今以上に母子保健を含む子育て関係課と障害福祉関係課との連携を強化し、知識の向上だけではなく、想像力を働かせて相談をお受けする職員体制の確立です。
もう1つは、障害がある、または支援が必要なお子様が増えていることから、その受入体制を整えることでございます。
一度に全てを解決することは難しいとは思いますけれども、できることから取り組みまして、今以上に市民に寄り添う支援ができるよう改善してまいりたいと考えております。

参考 2023年6月7日、船橋市議会質疑