2022年大学共通テスト数学IA第2問[1]問題(15点)・解答・解説


【解説】


を解の公式で解いたが、D>0であることを確認し、
の解1をに代入し、12−4・1+4≠0で1が解でないことを確認するだけでもよい。)

(2) それぞれの2つの実数解がありn=2+2=4となるのが最大である。

これがn=3になる場合の一つは、太郎と花子の会話のように、
1つの解が同じ場合である。このときその同じになる解をαとすると
α²-6α+q=0とα²+qα-6=0
が両方成り立つので
α²-6α+q=α²+qα-6
(-6-q)α=-6-q
-6-q≠0 つまり q≠-6のとき
α=1
このときα²-6α+q=0に代入して
1²-6・1+q=0 -5+q=0   q=5
このとき x²-6x+5=0
(x-5)(x-1)=0 x=1,5
x²+5x-6=0
(x+6)(x-1)=1,-6
の解で1が共通で、解は3つとなる。

もう1つは1つの式の解が重解で、もう1つの式がその重解と異なる2つの実数解を持つ場合である。
p=-6  の場合の2式、x2−6x+q=0とx2+qa-6=0のうち、重解となる場合は定数項は正の数となるので、ではなくである。x2−6x+9=0ならば、(x-3)2=0となり、重解3を持つ。よってq=9

 

この場合、はx²+9x-6=0
判別式D=9²-4・1・(-6)=81+24=105>0
で異なる2つの実数解を持ち、 x=3の場合は
3²+9・3-6 =9+27-6=30≠0で解ではないので
2つの実数解は3とは異なるのでn=3と確認できる。
ちなみに本設問ではの解を求めることは要求されておらず、時間の節約から求めないほうがよいが、
参考までに解を求めると以下のようになる。

より、 q=ウ答3点)、9(エ答2点

(3)の場合
y=x2−6x+q=x2−6x+9-9+q=(x-3)2−9+q
よって頂点(3,-9+q)、軸x=3の二次曲線となる。qを増加させても軸x=3は変わらず、頂点のy座標が増加するので、グラフは点線(q=1)→実線(qを増加)で、上方向に平行移動する。よってオ答1点

(4)5(ウ)<q<9(エ)とする。全体集合Uを実数全体の集合とし、Uの部分集合A、Bを
A={x|x2-6x+q<0}
B={x|x2+qx-6<0}
x2−6x+q=0で D=(-6)2−4・1・q=36-4q=4(9−q)
よって5<q<9では D>0となる、異なる2つの実数解を持つ。
x2+qx-6=0で D=q2−4・1・(-6)=q2+24>0
これも、異なる2つの実数解を持つ。
よってx2-6x+q<0、x2+qx-6<0ともその範囲は、それぞれの異なる実数解の間の範囲となる。

1<x<5かそれより狭い範囲となるAの範囲と、範囲の最大値が1より小さいBの範囲は重ならないので、
・x∈Aは、x∈Bであるための必要条件でも十分条件でもないキ答

はx≦1、5≦xかこれより広い範囲なので、必ずx≦1となる。
一方Bの範囲の最大値は1より小さいのでx<1となる。

したがってBならば、必ずの範囲内となる。
しかしには5≦xなど1より大きい範囲もあるので、の範囲でもBの範囲にならない範囲はある。

したがってB⇒であるが、⇒Bではないので、
・x∈Bは、x∈であるための十分条件であるが、必要条件ではないク答)(キクあわせて3点