2018年10月25日(木)船橋市議会建設委員会視察2日目前半(午前)~北九州市環境首都総合交通戦略(北九州市地域公共交通網形成計画)について~

前日(1日目)の鹿児島市(駅前市街地再開発事業)視察後、小倉駅ステーションホテルに宿泊し、船橋市議会建設委員会視察2日目(2018年10月25日(木))は、午前、北九州市(公共交通)、午後、山口県宇部市(公園)を回りました。

まず、北九州市の視察内容をご報告します。

北九州市が市の概要をまとめたパンフレットです。

北九州市役所(市議会棟)にて、北九州市建設都市局計画部都市交通政策課より「北九州市環境首都総合交通戦略(北九州市地域公共交通網形成計画)」の説明を伺い質疑応答をいたしました。

北九州市は人口96万人の政令指定都市、船橋市は人口63万人の中核市です。若干人口規模は違いますが、中心部と周辺部の交通網の特徴など類似する点もあり、北九州市の取り組みは船橋市でも参考になると感じました。

北九州市の全体は以下のようなものです。(小倉駅前の地図より)

赤点の部分の地域が新幹線のとまる小倉駅含む「小倉北区」、赤点の東(右)の地域が関門海峡をで下関市接する「門司区」、赤点の西(左)の地域が、世界遺産となった旧「官営八幡製鐵所」(鉄ではなく旧字の「鐵」と使うのが正式な名称のようです)の周辺の「八幡東区」「八幡西区」、その北側に日本海に面した「若松区」「戸畑区」、南側(下)が「小倉南区」の7区に分かれています。

 

①交通不便地区の「おでかけ交通事業」

公共交通の中のバスの状況は以下の通りです。バスは全て西鉄バスです。赤字が現在のバス路線網です。

そして周辺地区で特に山間部でバス路線がない黄色の部分と、中心部ではあるが、高台にあるためバス路線がない青字の部分(枝光(えだみつ)地区)で、乗合タクシーなどを実施する「おでかけ交通」を市が運営補助した地域の委員会・協議会が主体となり、タクシー会社が事業を受ける形で、実施しています。

枝光地区は以下のように、高台にあり、商店・病院はふもとにしかないため、高齢化して以降は、買い物や通院に困っていた地区です。

北九州市「おでかけ交通事業」

船橋市でも「交通不便地区解消事業」という類似の事業を行っています。

船橋市交通不便地区解消事業

船橋市ではバス事業者(京成バス)が事業主体になっているのに対し、北九州市では主にタクシー会社が事業主体となっている点が異なります。タクシー会社の一部は「事業そのものでは赤字であるが、街に対するタクシー会社の貢献度が評価され、いざといときにタクシーを利用していただけるので、その点を考えればなんとか採算ベースと思われる」との発言されたとのようです。

船橋市は、未実施の場所もあり、またタクシー会社が実施するという形はとっていません。船橋市でも参考にしていくべきと感じました。

②「北九州市環境首都総合交通戦略(北九州市地域公共交通網形成計画)」における乗用車使用抑制・公共交通への誘導。

北九州市の交通利用状況の推移です。

全体的には北九州市は乗用車保有台数(青)が増え続け、公共交通(オレンジ・総数)が減り続けています。2008年(平成16年)以降は公共交通が一時期増加したこともあり、公共交通は維持し、自動車保有台数の増加傾向は鈍化しています。それには、環境問題をめぐる市民の意識変化や、市の施策誘導の効果が反映している可能性があります。

ちなみに、船橋市は人口約63万、世帯数約38万、乗用車保有台数約16万で、自動車保有世帯では1世帯1台と仮定して単純計算すると、57%の世帯が乗用車を保有し、43%は保有しないという状況です。一方北九州市は人口約96万、世帯数47万で、乗用車保有台数は30万台、同様に計算すると64%の世帯が保有し、36%は保有しない状況です。

北九州市では公共交通の維持発展と地球温暖化防止のため、乗用車の利用抑制と公共交通への誘導のため、様々な取り組みをしています。小学校など学校教育で、「学校モビリティ・マネジメント」の資料を作り授業を行っています。

また、地域でも大人向けに同様な学習会をし、特に高齢者運転者に対して、身体の機能低下を自覚して、健康の保持のためにも、卒免(運転免許返納)をして、歩く生活に移行することを勧めているとのことです。

 

運転免許返納に伴い特典制度は市としては行っていないが、西鉄の行う事業を紹介しているとのことです。

③BRT(バス高速輸送システム)・地域密着型バスネットワークの検討

住宅施策としては、「北九州市立地適正化計画」に基づき、現在のバス路線周辺を中心に「居住誘導地区」を設定し新居住と市内住み替えについてはそこに誘導する施策を行っています。

同時にバス路線も、BRT(bus rapid transit, バス高速輸送システム)の導入と組み換えをする「地域密着型バスネットワーク」を検討しています。

 

多くのバス路線が重なる主要道を「バス機能強化区域」とし、大量輸送バスとバスレー整備をすることで、バス運行を集約・集中し定時性を維持します。そのためそれ以外の地域のバスネットワークと「バス機能強化区域」(主要道)との接続は「乗換ポイント」で行います。また、現在も実施しているレンタサイクル・コミュニティーサイクル事業を強化します。

具体的なBRT導入検討の主要道は以下の通りです。

新しい構想で実施はこれからですが、船橋でも類似の可能性がないか考えてみたいと思います。

・おまけ 40年来の松本零士ファンとしての個人的な想い。

「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」「宇宙戦艦ヤマト」「男おいどん」などで有名な漫画家、松本零士さんは、福岡県久留米市生まれで、小学校3年生で小倉市(今の北九州市)に移った。その関係で、今でも北九州市を応援している。冒頭に載せた「北九州市概要」が銀河鉄道999となっているのはそうした理由である。

私は中高生の頃から、松本零士のファン(アニメ・映画化された作品の他にも、「男おいどん」をこのみ、ハーロックも「ガンフロンティア」の登場人物であったころから知っているコアなファン)である。高校(愛知県立時習館高校)2年生の時、豊橋市の映画館で見た「銀河鉄道999(1979年劇場版)」には、人生において強く影響を受けた。

視察で泊まった小倉駅ステーションホテルから見た小倉駅の風景である。

実は小倉駅ビルには松本零士のキャラが描かれているモノレールが乗り入れているが、この駅舎の風景自体が、銀河鉄道999に出てくる「メガロポリス東京ステーション」そっくりである。

 

また駅のペデストリアンデッキには、銀河鉄道999とキャプテンハーロックの銅像もある。これは、松本零士ファンならば見ておきたいものであり、観光施策として成功していると思う。

視察の最後にメーテル・星野鉄郎と記念撮影させていただいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



朝倉幹晴(あさくらみきはる)


facebook Twitter
2018年11月
« 10月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

過去の記事