西武船橋跡地開発(本町1丁目特定街区)の都市計画変更案への意見提出、7月8日(土)に公聴会発言します。

2023年6月20日(火) 船橋市議 朝倉幹晴

西武船橋跡地開発(本町1丁目特定街区)の都市計画変更案への意見を提出いたしました。7月8日(土)10~12時、市役所11階大会議室での公聴会で発言します。ぜひ傍聴においでください。(詳細は後日発信します。)

意見要旨(800字以内)

2023年2月の都市計画審議会に、事業者(大和ハウス工業)の「51階建・200mタワーマンション(670戸)と商業オフィス棟の隣接建設案」が示され、容積率・高さ最高限度・壁面位置の計画変更が提案された。6月現在、建設反対運動はなく、案の変更・建設は進められると推察する。ただ、変更・建設が認めれた場合でも、事業者はタワーマンションに伴う近隣への影響を極力減らし、近隣と十分な意志疎通や融和を進めるべきとの視点で5点の意見を述べる。第1に、工事着工前に、特に近隣の低層住宅(第一種・第二種住居地域)を中心とする本町・海神の住民に対し、工事期間(着工・完成予定)・工事中の配慮等に関する説明会をすべきである。第2に、3月説明会の日影規制・風害評価報告(「本町1丁目 風害」で検索可)では、樹木植栽により風害が低減する風洞実験が示されたが、実際の風速をマンション躯体建設時から測定し未然に風害を防ぐべきである。第3に、2階デッキ部分の歩行者空間に腰掛けを多く作るべきである。第4に、マンション駐車場台数を減らすべきである。船橋駅に隣接した当マンション内の住民はCO2排出削減のため公共交通使用を基本としてほしい。駅周辺にはバス・タクシー等市民が必要な車両が運行しており、その円滑な運行を妨げぬようマンション住民の不必要なマイカーを増やすべきではない。既に船橋市の世帯の1/3はマイカーを所有していない。現在200台の駐車場予定とのことだが、100台以下に減らし、やむをえずマイカーを所有せざるを得ない住民以外は、管理組合が行うカーシェアリング事業で必要な時のみシェアカーを使用すべきである。そのことで既存のタワーマンションが悩む「駐車場の空き問題」を未然に防ぐことができる。第5に、マンション居住後も近隣住民との交流を促し、近隣住民のマンション施設(帰宅困難者用一時スペース等)見学の機会を作り、防災時の協力体制を確立すべきである。

<2023年6月20日時点の西武船橋跡地、建物解体の状況>



<参考>

西武船橋店跡地開発と歩行者動線に関する2023年2月22日、朝倉幹晴の船橋市議会質疑(録画中継20分)

2023年2月22日質疑議事録

○議長(渡辺賢次) 朝倉幹晴議員。(拍手)
[朝倉幹晴議員登壇]

◆朝倉幹晴 議員  船橋駅周辺では、駅前の西武船橋跡地、そしてJR市場社宅跡地の大規模開発が発表されています。
また、本町や海神1・2丁目の小さな路地を議会報告書をお配りしていて、民家だったところが解体され、中小集合住宅に変わっている様子を多々見受けます。
2023年現在、船橋全体での住居の建設と転入増、人口増が起きつつあり、とりわけ船橋駅周辺の増加は著しくなっております。船橋駅南口駅前にあった西武船橋の撤退方針が発表された2017年8月以降、これまで7年間、市民文化ホールの移設の可能性も含めた案が示され、私もその都度議会で質疑し、市民の間でも様々な議論がなされてきました。基本的には船橋市の所有する土地──市有地ではなく、民間の開発であります。しかし、船橋駅周辺の市民の歩行環境、商業環境に大きな影響を及ぼすことから、船橋市民にとってよい方向となるように開発業者と話合いを続けるように私は市議会で強く要請し続け、担当課も粘り強い話合いを続けていただきました。民間の開発とはいえ、その都度計画案を市が公開し、それを質疑した内容を私の朝倉幹晴公式サイトに情報公開し、しっかりと議論してきたことが、過去の案が廃案となった上で新しく出された、このたびの計画の歩行者動線などに反映されていると感じます。7年間のプロセスは無駄ではなかったと感じます。
それで、2023年、今年の2月6日の船橋市都市計画審議会に報告された今回の新しい跡地計画案は、後で質疑します市民の意見反映のプロセスも経て、本町1丁目特定地区の変更が決定された場合は、西武建物解体後数年で進むことになると思います。
まず、船橋市民、船橋駅利用者の方々がこのたびの計画を十分によく理解できるように、基本的な点を質疑します。
今回、所有者、開発者、事業者である大和ハウス工業株式会社が出してきた案は、高い住居棟と低い商業棟が隣接して建てられる計画です。西武船橋店があったときの特定地区の容積率、高さの最高限度、建物の壁面の位置などの条件を今回の跡地開発の住居棟、商業棟の2棟建設のためにどのように変更する案なのでしょうか。理由とともにお示しください。
あわせて、住居棟については、200メートル、51階という話が出ましたが、戸数は何戸を予定しているのでしょうか。そして、商業棟の階高と階ごとの利用区分、また、住居棟、商業棟などの駐車場などの台数もお示しください。
[都市計画部長登壇]

◎都市計画部長(宗意正之) 本市の中心市街地として駅前にふさわしい、さらなる有効空地の確保や歩行空間の改善、回遊性の向上、地域防災に寄与する地域施設等を整備することで、地域住民や来街者のにぎわい、憩い、交流等が図られる市街地の拠点形成を実現するために特定街区の変更を行うものでございます。都市計画として変更する内容は、面積が約0.8ヘクタールから約0.7ヘクタールに、容積率が750%から900%に、建築物の高さの最高限度が、低層部で12メーターから10メーターに、中層部で32.5メーターから20メーター及び40メーターに、高層部で44.5メーターから200メーターに変更する予定でございます。
また、壁面の位置につきましては、有効空地の確保や落下物による危険性等を考慮し、低層部・中層部・高層部に分けて定めることとしており、変更前より壁面位置を後退し、空地を広く取る計画としてございます。
建物の戸数につきましては、現在の計画案では約670戸を予定してございます。
商業事務所棟の階数は6階で、1階から3階までは商業施設とし、4階~6階を事務所として予定してございます。
また、駐車台数と駐輪台数は、それぞれおおよその台数となりますが、住宅棟が駐車台数200台、駐輪台数680台、商業業務棟が駐車台数90台、駐輪台数200台設置する予定となっております。
[朝倉幹晴議員登壇]

◆朝倉幹晴 議員  今回の西武跡地の住宅棟、商業棟建設は、船橋市民がイメージできる首都圏の話で言いますと、飯田橋駅西口にあるサクラテラスの商業棟と住居棟が隣接して建つイメージに近いものと感じます。住居棟の戸数は670戸であり、住居用の住宅内での駐車台数がその約30%の200台とのことです。ここにお住まいになる方は電車ですぐに首都圏にアクセスできる、家を出ればすぐ駅というところに住む方々ですので、さらに多くの方がマイカーなしで生活できるんではないかと感じます。既に、私も含めて、船橋市民の世帯の3分の1がマイカーなしの生活をしており、ぜひ大和ハウス工業に、駐車台数については、住宅用駐車台数は減らしてマイカーの増加を抑制し、環境を保全するように再検討していただくように思います。
次に、建物周りの歩行者動線、回遊性についてお聞きします。
お手元の議場配付資料は、私の朝倉幹晴公式サイトにも載せておりますので、ご確認いただきたいと思います。
さて、まず2階部分についてです。今、JR船橋駅改札を出た後、エスカレーター等で2階に上がると、フェイスや京成船橋駅の改札、シャポー2階をつなぐペデストリアンデッキがあります。現状であります。そして、今回の案で、シャポー側から新建物2階脇を経て、今のみずほ銀行前のデッキとつながる連絡橋デッキを新設し、ぐるっと一巡できるようにする。そして、また、同じ2階デッキが新建物の商業棟、住宅棟を取り巻く部分にも延長され、広くて歩きやすくなるとともに、植栽、芝生広場、ビオトープなどを配置するとのことです。そして、そのデッキの東端は、船橋市第三自転車駐輪場と接続し、第三自転車駐輪場の2階から京成船橋駅まで2階デッキのみで通っていけるようになるとのことです。
2階ペデストリアンデッキの部分については、この理解でよろしいのでしょうか。1階部分は建物周りの幅が広がり、植栽なども増える以外は、動線については現状と同じと考えてよろしいんでしょうか。そして、2階部分へのアクセスなんですが、現在は、駅前のエスカレーターとシャポー内から2階にアクセスできますが、新建物側にも上がり口ができると考えてよろしいんでしょうか。この動線設定に当たっては、船橋市都市計画マスタープランの地域別構想の本町地区の話が踏まえられていると考えてよろしいんでしょうか。
[都市計画部長登壇]

◎都市計画部長(宗意正之) 本計画における動線計画につきましては、議員のおっしゃるとおり、船橋市都市計画マスタープラン地域別構想の本町地域の地域づくりのポイントに掲げている、市内外から人が集まる歩きたくなる市街地という方針に基づき、1階部分では、これまで設置されていた空地とほぼ同じ位置に、より開放的な歩きやすい歩行空間を計画しており、2階部分では、船橋駅第三自転車等駐車場から自由通路を経由して既存デッキとの接続により、京成船橋駅までつながる計画としてございます。
また、1階と2階の移動につきましては、当該建物に設置するエレベーターやエスカレーター等を利用していただく計画としております。
次に、敷地内に設置する広場などは、各種イベント等により、にぎわい創出を図っていくことを検討しており、今後行う市民向け説明会などを踏まえて、事業者と引き続き協議を行ってまいります。
[朝倉幹晴議員登壇]

◆朝倉幹晴 議員  首都圏のペデストリアンデッキで一番有名、有名というか、分かりやすいのが大宮駅西口です。この大宮駅西口は、駅の改札自身が2階部分にあり、それから全て2階でその各建物につながっている非常に使いやすい形で、これが本当は理想だったと思います。
ただ、実際は、1階から2階に上がるプロセスがあるので、首都圏のイメージとしては、海浜幕張駅の南口のイメージに近い町に船橋駅がこれからその要素が強くなっていくんではないかと感じます。
そして、今回、船橋市と事業者である大和ハウス工業の事前協議の中で、防災など様々な機能が計画の中に盛り込まれること、特に災害で総武線や京成線などが停止した場合の帰宅困難者待機場所が建物内外に設けられることは歓迎したいと思います。建物内、そして建物外の2階のペデストリアンデッキのスペース、それぞれ何人の帰宅困難者を受け入れることが可能でしょうか。
そして、建物内の待機スペースを通常時も何らかのイベントなどに利用できるとしたらと思いますが、いかがでしょうか。
[都市計画部長登壇]

◎都市計画部長(宗意正之) 住宅棟3階の帰宅困難者用一時スペースにつきましては、居住者の共有部分であるため、居住者以外、通常時には利用できませんが、災害時には約50名程度の収容を想定してございます。
また、居住者以外も利用できる2階自由通路につきましては、災害時に帰宅困難者用一時スペースとして、約350名程度の待機場所を想定してございます。
[朝倉幹晴議員登壇]

◆朝倉幹晴 議員  民間の開発とはいえ、船橋駅の南口の環境を大きく変える可能性がある計画です。そもそも市民はこの案の是非、あるいは是とする場合でも様々な改善点や要望を十分に市民が述べる機会をつくるべきです。どのようにそのような機会を設定しているのでしょうか。そして、それらの意見をどのように反映させていくつもりでしょうか。そして、どのようなタイムスケジュールで特定地区の変更をしようとしているのでしょうか。
[都市計画部長登壇]

◎都市計画部長(宗意正之) 市民の皆様が今後意見を述べる機会といたしましては、予定が変更になる場合もございますが、3月に予定しております市民向けの説明会や、6月に予定しております案の概要縦覧において、公述の申出を行うことで公聴会で意見を述べることが可能になっております。
また、その後、9月に予定しております案の縦覧におきましても意見書の提出が可能となってございます。
特定街区の都市計画変更につきましては、市都市計画審議会を経て、令和5年12月の変更を目指しているところでございます。
[朝倉幹晴議員登壇]

◆朝倉幹晴 議員  この計画が進み、住居棟が建てられると670世帯が増えることになります。すぐ近くからの引っ越しもあるでしょうが、市内の各地からの引っ越しや市外からの転入者も多く、その分、この地区の児童生徒の数が増えます。その際、この児童生徒はどこの小中学校に通うことになるのでしょうか。そして、それらの小中学校はその児童生徒を十分に受け入れることが可能なのでしょうか。
[管理部長登壇]

◎管理部長(森昌春) お答えいたします。
西武船橋店の跡地の通学区域につきましては、小学校は船橋小学校、中学校は船橋中学校となっております。今までの傾向といたしまして、宅地開発に伴う児童生徒数の増加につきましては、入居開始年度から、小学校では約10年後、中学校では約15年後にそのピークを迎えております。西武船橋店跡地に計画されている住宅棟の住戸数は約670戸であり、このうち、ファミリー世帯を対象とする住戸数につきましては、その約半分であると事業者からお聞きしております。船橋小学校は、今後児童数が減少していくことから受入れは可能であると推定しており、また、船橋中学校は、今後森のシティの生徒数が増加し、普通教室への転用や校舎の増築などが必要となることが見込まれますが、ピークを過ぎた時期に、減少傾向に入った時期に今回の計画による生徒数が加わってくると推定していることから、受入れは可能であると想定しております。
ただし、船橋中学校の通学区域内には、ほかの地区の開発も予定されていることから、調整が必要となってまいります。
いずれにいたしましても、今後具体的な計画が進む中で、関係部署と情報を密にしっかりと連携を図ってまいりたいと考えております。
以上です。
[朝倉幹晴議員登壇]