2023年大学入試共通テスト「生物基礎」第3問B(配点7点)問題・解答・解説


【解説】
問4


比較的雨が多い場所を通って、赤道→北極に旅行をすると考えると、熱帯多雨林→亜熱帯多雨林→照葉樹林→夏緑樹林→針葉樹林→ツンドラの6段階となる。ただし、亜熱帯多雨林は熱帯多雨林に含めて解釈し、5段階となる出題も多く、5段階の場合は亜熱帯多雨林の存在は無視して考える。本設問は5段階なので亜熱帯多雨林の存在は無視して考える。また図中の緑の文字は常緑樹林、茶色の文字は季節によって一斉に落葉する落葉樹林である。

バイオームA(ツンドラ)は、植物が生育できず(リトマスゴケはじめコケ植物など生存×)、菌類や地衣類、およびそれらを食物とする動物から構成される。
バイオームB(針葉樹林)は、亜寒帯に広く分布し、寒さや強風の耐性のある低木(× 高木)が優占する。
バイオームD(照葉樹林)は、厚い葉を持つ常緑広葉樹が優占し、日本では本州から北海道にかけての太平洋沿岸(× 北海道まではなく関東以南、また日本海沿岸他低地帯にも生息)に成立する。
バイオームF(硬葉樹林)は、ユーラシア大陸に特有(× たしかにユーラシア大陸の地中海沿岸が代表的であるが、同様な地中海「性」気候を持つアメリカのカリフォルニア、南アフリカのケープ地方、オーストラリアの南西部(樹種ではユーカリなど)にも存在)で、他の大陸の同じ気候条件の地域では、バイオームC、D、またはHが成立する。
バイオームI(サバナ)は、イネのなかまの草本が優占するが、樹木が点在することもある。

よって(3点)

 

問5

図3の雨緑樹林の変化を解釈すると以下のようになる。

Cは夏緑樹林なので、冬に落葉する。よって(2点)

Eは熱帯多雨林なので、常緑である。よって(2点)