2023年大学入試共通テスト「数学IA」第4問(選択、20点)問題・解答・解説


アイ・ウエオカ
2数の最大公約数・最小公倍数を求めることができる「すだれ算」を使う。

すだれ算では左の2数をともに割り切ることのできる素数(2数の共通の約数)を2・3・5・7・11・13・・・・と小さい素数順に探していく。
462と100が2でともに割る切ることができる(共通の約数である)ことはすぐわかる。次の231と55は2でも3でも5でも7でもともには割り切ることができず(2・3・5・7は共通の約数ではなく)、11で初めてともに割り切ることができる(11が共通の約数である)。21と5は共通に割り切ることのできる素数はなくすだれ算は終了する。
両方を割り切ることのできる素数は2と11であり、最も大きい素数は11(アイ答)(2点)である。
赤い長方形を並べて作ることができる正方形は、462と110の最小公倍数が、最小の辺の長さとなるので、その正方形の一片の長さは最小公倍数である2310(ウエオカ答)(3点)のものである。

キク・ケコサシ

長方形1つの横の長さは462、縦の長さは110で、その最大公約数に注目すると
462=22×21
110=22×5
で正方形とならない並べ方で、横と縦の長さの差がある場合は22の倍数どうしの差なので、その差は22の倍数である。したがって、最小の差は22×1=22(キク答)(3点)である。

横の個数をm個、縦の個数をn個とすると
横の長さ=22×21m
縦の長さ=22×5n
縦のほうが長く、この差が22(キク)でなので
22×5nー22×21m=22
両辺を22で割って
5nー21m=1
5n(5の倍数)と21m(21の倍数)で5nのほうが大きく、その差が1となる最小のmはm=4(枚)で21m=21×4=84、n=17で5n=5×17=85の時である。
横の長さは462×4個=1848(ケコサシ答)(3点)

スセソ

 

このとき、赤い長方形を並べてできる長方形の縦の長さと、青い長方形を並べてできる長方形の縦の長さは等しい。よって、図2のような長方形のうち、縦の長さが最小のものは、110と154の最小公倍数となる。

縦の長さはスセソ(770)(2点)のものであり、図2のような長方形は縦の長さがスセソ(770)の倍数である。

タチツテトナ


462と363の最大公約数はタチ(33)(2点)である。

タチ(33)の倍数のうちでもスセソ(770)の倍数である最小の正の整数はツテトナ(2310)(2点)である。

ニヌネノ

全体が正方形になる時に横に並べる赤い長方形の数をp枚、青い長方形の数をq枚とすると、横の長さは462p+363q。これが2310の倍数なので
462p+363q=2310r

33で割って
14p+11q=70r
11q=70r-14p
11q=7(5r-2p)
11と7は互いに素なので
qが7の倍数、5rー2pが11の倍数である必要がある。
qが最小で7のとき、5r-2p=11。r=3、p=2のとき成り立つ。
よってこのときの正方形の1辺の長さは2310r=2310×3=6930(ニヌネノ答)(3点)