2024年 #大学入試 #共通テスト #生物基礎 第1問A(11点) 問題・解答・解説
2024年4月15日 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴
2024年大学入試共通テスト「生物基礎」第1問A(計11点)の解答、解説を作成しましたので、学習や入試対策にご活用ください。問題の最後の下にある「2」をクリックすると解答・解説のページに飛びます。
なお同じ問1でもBは若干分野が異なるので別個に解答・解説を作っています。
2024年「生物基礎」第1問B問題・解答・解説
2024年共通テスト「生物基礎」第1問A(配点11点)問題
第1問 細胞と遺伝子の働きに関する次の文章(A・B)を読み、後の問い(問1~5)に答えよ。
A 全ての生物は、(a)細胞を基本単位として活動している。細胞は生物固有の全遺伝情報である(b)ゲノムをを持ち、ゲノムに存在する(c)遺伝子が発現することで、細胞の働きが維持されている。遺伝子の本体は、(d)肺炎を引き起こす肺炎双球菌(肺炎球菌)を用いた実験により明らかになった。
問1 下線部(a)について、原核細胞と真核細胞に共通する特徴として適当でないものを、次ののうちから一つ選べ。(3点)
細胞内での化学エネルギーの受け渡しにATPを利用する。
細胞内で酵素反応が行われている。
異化の仕組みを持つ。
物質は細胞膜を介して出入りする。
ミトコンドリアや葉緑体を持つ。
問2 下線部(b),(c)に関連して、ゲノムや遺伝子に関する記述として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。(4点)
ゲノムのDNAに含まれる、アデニンとグアニンの数は等しい。
ゲノムのDNAには、RNAに転写されず、タンパク質に翻訳もされない領域が存在する。
同一個体における皮膚の細胞とすい臓の細胞とでは、中に含まれるゲノムの情報が異なる。
単細胞生物が分裂により2個体になったとき、それぞれの個体に含まれる遺伝子の種類は互いに異なる。
細胞が持つ遺伝子は、卵と精子が形成されるときに種類が半分になり、受精によってふたたび全種類がそろう。
問3 下線部(d)に用いた肺炎双球菌には、病原性を持たないR型菌と、病原性を持つS型菌がある。加熱殺菌したS型菌だけをマウスに注射すると発病しなかったが、加熱殺菌したS型菌をR型菌と混ぜてから注射すると発病した。発病したマウスの体内からはS型菌が見つかった。また、S型菌をすりつぶして得た抽出液をR型菌に加えて培養すると、一部のR型菌はS型菌に変わった。これらの現象は、S型菌の遺伝物質を取り込んだ一部のR型菌でS型菌への形質転換が起こり、それが病原性を保ったまま増殖することで引き起こされる。
そこで、この遺伝物質の本体を確かめるために、S型菌の抽出液に次の処理(a)~(c)のいずれかを行った後、それぞれをR型菌に加えて培養する実験を行った。培養後にS型菌が見つかった処理はどれか。それを過不足なく含むものを、後ののうちから一つ選べ。(4点)
(a)タンパク質を分解する酵素で処理した。
(b)RNAを分解する酵素で処理した。
(c)DNAを分解する酵素で処理した。