2025年大学入試共通テスト「数学1A」第3問(配点20点)問題・解答・解説

2025年4月29日 朝倉幹晴(予備校講師・船橋市議)
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2025年大学入試共通テスト「数学1A」第3問(配点20点)
6点A、B、C、D、E、Fを頂点とし、三角形ABCとDEF、および四角形ABED、ACFD、BCFEを面とする五面体がある。ただし、直線ADとBEは平行でないとする。
以下では、例えば、面ABCを含む平面を平面ABC、面ABEDを含む平面を平面ABED、などということにする。
(1)3直線AD、BE、CFは1点で交わる。これを証明しよう。
直線ADとBEは平面ABED上にあり、平行でないので1点で交わる。その交点をPとする。
点Pは直線AD上にあり、直線ADは平面ABEDと平面アとの交線であるから、点Pは平面ア上にあることがわかる。
また、点Pは直線BE上にあり、直線BEは平面ABEDと平面イとの交線であるから、点Pと平面イ上にあることがわかる。
平面アと平面イとの交線は直線CFであるから、点Pは直線CF上にあることがわかる。したがって、3直線AD、BE、CFは点Pで交わる。(アイあわせて2点)
(2)五面体において、面ABCは一辺の長さが3の正三角形であり
AD=7、BE=11、CF=17、DE=9
であるとする。また、6点A、B、C、D、E、Fはある一つの球面上にあるとし、その球面をSとする。直線ADとBEの交点をPとする。
(i)平面ABEDと球面Sが交わる部分は円であり、4点A、B、E、Dはその円周上にある。このことから、三角形PABとPEDは相似であることがわかり、その相似比は1:ウである。したがって
ウPA=PB+エオ
ウPB=PA+カ (ウ3点、エオカあわせて2点)
が成り立つ。よって
PA=キ、PB=ク (キク3点)
となる。
(ii)平面BCFEと球面Sが交わる部分に着目すると、方べきの定理より
PC=ケ(3点)
となる。したがって
EF=コサ、DF=シス (コサシスであわせて3点)
(iii)∠ADE、∠ADF、∠EDFの大きさに着目すると、次の命題(a)、(b)、(c)の真偽の組合せとして正しいものはセ(4点)であることがわかる。
(a)平面ABEDと平面DEFは垂直である。
(b)直線DEは平面ACFDに垂直である。
(c)直線ACと直線DEは垂直である。