2025年、大学入試共通テスト「生物基礎」第3問、問題・解答・解説(配点16点)

解説
問1

このような栄養段階が最上位の動物には、栄養段階が下位の動物と比べたとき、どのような特徴があるか。

個体数が少ない。〇(多数の下位の動物を摂食して生存するため、個体数は少ない)
個体数はキーストーン種によって制限されやすい。×(これは捕食される側である下位栄養段階の動物である)
捕食されやすい。×(捕食されやすいので下位である)
体サイズが小さい。×(最上位の動物食動物は大型のものが多い)

 

問2
生態系内で生物の遺体(遺骸)の分解が遅くなることに直接関係する理由は?
(a)細菌・菌類の代謝が遅い。
(b)生物の遺体(遺骸)を消費する生物の総量が少ない。
(c)光合成をおこなう生物の総量が少ない。×(分解の遅さを問うているので、光合成による有機物の生産の量は関係ない)

問3

 

埋められた死体の化学エネルギーは、ほかの生物に取り込まれ、その生物の生命活動に利用される。
死体の化学エネルギーは、燃やされる過程で熱エネルギーとなり、その熱エネルギーは、ほかの生物の同化によって化学エネルギーに変換される。
×熱エネルギーとなって拡散したものが、他のエネルギーになることはない。
埋められた死体の有機物は、ほかの生物によって無機物に変換され、その無機物は、大気中へは放出されない。
 ×呼吸で生成された無機物であるCO2は大気中へ放出される。
燃やされた死体は、無機物となって大気中に放出され、その無機物は、ほかの生物に利用されない。
 ×無機物として放出されたCO2はやがて、大気中から植物に取り込まれ、植物に利用される可能性がある。

 

問4
熱帯多雨林とサバンナの間には雨量が中間になる雨緑樹林(雨季と乾季があり乾季に落葉)がある。さらにサハラ砂漠を北上すると地中海沿岸となり、地中海性気候の硬葉樹林となる。日本列島などアジアモンスーン地帯の場合は照葉樹林が形成される代わりに硬葉樹林となる。地中海沿岸を離れて北に向かう場合、日本列島を北上すると「照葉樹林→夏緑樹林」と変化するように「硬葉樹林→夏緑樹林」と変化する。

 

熱帯多雨林→ア(雨緑樹林)→サバンナ→砂漠→イ(硬葉樹林)ウ(夏緑樹林)→針葉樹林

ア(雨緑樹林)である(eは照葉樹林)、イ(硬緑樹林)である(fは照葉樹林)、ウ(夏緑樹林)である(iはステップ)。

よって

 

問5

針葉樹林は、中部地方から東北地方の亜高山帯に分布するするほか、北海道地方では、標高によらず優占する。
×北海道南部(西部)は低地帯は夏緑樹林なので、針葉樹林は山地帯に分布し、北海道北部(東部)では低地帯に分布する。したがって「標高によらず」ではない。
夏緑樹林は、九州地方や四国地方では山地帯に、東北地方では山地帯のほか丘陵帯(低地帯)にも、それぞれ分布する。
〇東北地方でも南部で海岸沿いの低地には照葉樹林帯の部分がある。

照葉樹林は、九州地方から関西地方にかけて丘陵帯(低地帯)で優占するが、関東地方には分布しない。

×関東までの低地帯が優占・分布する。
亜熱帯多雨林は、沖縄のほか、九州地方のほとんどの丘陵帯(低地帯)にも広く分布する。

×亜熱帯多雨林は沖縄地方のみであり、九州地方の低地帯は照葉樹林である。