2021年大学入試共通テスト「生物」第3問(配点12点)問題・解答・解説

2021年4月 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴

2022年以降の共通テスト「生物」を受験する人を含む大学入試「生物」選択者、物理選択で大学に入り、大学で生物を学ぶ必要がでてきた方、生物学に関心のある市民の方々に、以下解答解説をお届けします。ご活用ください。入試問題は白黒ですが、イメージ補強のため一部カラー化しました。

 

 

第3問 次の文章を読み、下の問い(問1~3)に答えよ。(配点計12点)

図1は、ある落葉樹林の林床に発達した複数の種からなる草本植物群集(以下、群落)における、早春と初夏の生産構造図である。図1の折れ線グラフは、群落内の光量の分布を示しており、早春と初夏の生産構造図である。図1の棒グラフは、1m2の区画で地面からの高さの層ごとに植物を刈り取り、葉とそれ以外の器官との分けて乾燥重量を示したものである。棒グラフの塗り潰し部と網掛け部は、この群落の優占種Pとそのほかの種の生産構造をそれぞれ示している。

ソラさんとユメさんは、図1から読み取れることについて話し合った。

ソラ:(a)図1の生産構造図から読み取れることはいろいろありそうだね
ユメ:優占種Pの第2層の葉群の重量は、初夏には、早春と比べて約半分に減ってるよ。
ソラ:逆に、優占種Pの第3層の葉群の重量は、初夏には、早春と比べて約倍に増加しているよ。この優占種の草丈は20cmも伸び、上にも新しい葉が多くついてるね。
ユメ:光量の変化についても見てみよう。第3層の上端である高さ30cmの光量は、初夏には、早春と比べて約にまで減少してるよ。
ソラ:初夏には、第5層の上端の光量も100%と比べて大幅に低いから、早春から初夏にかけて、樹木が葉を広げて日当たりが悪くなったんだね。

問1

下線部(a)について、図1から読み取ることができる。この草本群落内で生じた現象として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。(4点)
早春の第1層の葉群は、初夏には第3層にもち上がり、茎の下部に新たな葉がついた。

早春から初夏にかけて、優占種P以外の植物の個体数は減少した。

早春から初夏にかけて、優占種Pの高さ20cm以下の部位では、葉以外の器官の乾燥重量が大きく減少した。

早春から初夏にかけて、優占種Pの高さ20cm以上の部位では、全体の乾燥重量に占める葉の乾燥重量の割合が高まった。

初夏の第1層と第5層との光量の差は、高木の葉が光を遮ることによって生じた。

問2

会話文中のア・イに入る数値の組合せとして最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。

問3

二人は、別の区画で、早春の第3層と初夏の第5層(ともに最上層)から優占種Pの全ての葉を採取し、葉の乾燥重量と面積、および光合成速度を調べ、表1を作成した。光合成速度については、最上層の平均的な光量の下で、葉1㎝2あたり1時間あたりの二酸化炭素の吸収量を測定した。次に、表1に基づいて、早春と初夏の最上層の葉が1時間に吸収する二酸化炭素を計算した。二人が行った計算に関する下の文章中のウ・エに入る、数値と語句の組合せとして最も適当なものを、下ののうちから一つ選べ。(4点)

まず、早春の第3層の葉の合計面積を求め、次に、この値を用いて1時間に吸収する二酸化炭素量を求めたところ、mgとなった。初夏の第5層の葉についても同様の計算を行ったところ、早春と比べて林床が暗くなった初夏のほうが、1時間に吸収する二酸化炭素量は

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