2020年、センター試験「生物」第3問A問題・解答・解説(配点9点)

作成 船橋市議・予備校講師 朝倉幹晴

生物の環境応答に関する次の文章(A・B)を読み、下の問い(問1~6)に答えよ。

Bは別のページに解答解説を載せています。
●2020年大学入試センター「生物」第3問B(9点分)(植物ホルモン)問題・解答・解説

A(計9点配点)

ヒトを含む多くの動物は、環境からの刺激を(a)受容器で受け取る。受容器で生じた信号は、(b)神経系に伝えられ、最終的に筋肉などの効果器に伝わり、その結果、動物は(c)刺激に応じた反応や行動を起こす

問1 下線部(a)に関連して、光の受容体であるヒトの眼は、物体までの距離に応じて水晶体の厚さを変え、焦点の位置を調節して網膜に像を結ばせる遠近調節のしくみをもつ。ヒトが遠くのものを見るときの毛様筋(毛様体)、チン小帯、および水晶体の変化の組合せとして最も適当なものを、次の のうちから一つ選べ。(3点)

 

問2 下線部(b)に関連して、ヒトの神経と筋肉に関する記述として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。(3点)

神経に短い刺激を1回与えた場合に、筋肉が速やかに収縮してすぐに弛緩することを強縮という。

筋細胞が興奮すると、筋小胞体はナトリウムイオンを放出する。

シナプスにおいて、情報は軸索の末端から隣の細胞へと一方向のみに伝わる。

末梢(まっしょう)神経系は、自律神経系と中枢神経系の二つに分けられる。

興奮が軸索に沿って伝わることを伝達といい、隣接する細胞に伝わることを伝導という。

無髄(むずい)神経繊維は有髄(ゆうずい)神経繊維と比べて、軸索の直径が同じとき、より速い速度で興奮を伝える。

 

問3 下線部(c)に関連して、あるガの雄は、雌が体外に分泌した性フェロモンを感知し、雌に近づき交尾に至る。このガの雄が雌に近づくしくみを調べるため、実験1~4を行った。

実験1 雌の形をした模型(以降、模型とよぶ)に雌の性フェロモンをしむこませ、雄から約15cm離れたところに置いて、雄の行動を観察したところ、盛んに羽ばたきながら、その模型に近づいた。

実験2 実験1と同様の観察を、両方の触角を切除した雄について行ったところ、その雄は雌の性フェロモンをしみこませた模型に対して明確な反応を示さなかった。また、片側の触角を切除した雄では、盛んに羽ばたくが、回転するばかりで、その模型に近づかなった、

実験3 実験1と同様の観察を、両側の複眼を黒エナメルで塗りつぶした雄について行ったところ、何も処理していない雄と同様に盛んに羽ばたきながら、雌の性フェロモンをしみこませた模型に近づいた。

実験4 実験1と同様の観察を、雌の性フェロモンの代わりに水をしみこませた模型を用いて行ったところ、雄はその模型に対して明確な反応を示さなかった。

次の

のうち、実験1~4の結果から導かれる考察の組合せとして最も適当なものを、下ののうちから一つ選べ。(3点)

雄が性フェロモンを感知するためには、触角は不要である。

雄が性フェロモンを感知するためには、両側の触角がそろっている必要がある。

雄が性フェロモンを感知するためには、触角は必要であるが、両方の触角がそろっている必要はない。

 

雄が性フェロモンに反応して雌に近づくためには、視覚情報と両側の触角の両方が必要である。

雄が性フェロモンに反応して雌に近づくためには、視覚情報は不要で、両側の触角がそろっている必要がある。

雄が性フェロモンに反応して雌に近づくためには、視覚情報は不要で触角は必要であるが両方の触角がそろっている必要はない。

 

 

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