【千葉県公立高校入試・数学】(距離・速度・時間を求める問題)(2017年前期第2問(3)+2011年後期第2問(3))問題・解答・解説
【はじめに】私は、様々な理由で受験や進学で不利になっている子どもたち(原発被災避難世帯、児童養護施設、母子生活支援施設、ひとり親家庭など)の学習サポートを続けてまいりました。しかし直接伺える場所・教えられる子どもの数は限られますので、どなたでもご覧いただけるように、公式サイトにその内容をUPすることにいたしました。どうぞご活用ください。
【注意事項】
①この記事には「距離・速度・時間の計算を求める問題」として、前半に2017年前期の問題と解答解説、後半に2011年後期の問題の解答解説を載せてあります。
①それぞれの年度の問題に関し、前半に問題、後半に解答解説があります。問題にじっくりとりくみ考えたい人は、「以下解答解説です」の画像のところで画面を止める(印刷した場合はそれより下を見ない)ようにしてください。
②入試問題は実際は、白黒です。ただせっかくの画像上ですので、カラーをつけました。
【解答】6分後
【解説】
あきこが歩いて駅に行き電車で高校に通うのでしょうか?そのあきこさんの忘れ物に気づいたのか自転車で追いかけて届けようとする素敵なお父さんですね。
距離=速度×時間なので お父さんが自転車でx分走ってあきこさんにおいついたとするとお父さんの進んだ距離は200x(m)。
あきこさんはすでに14分歩いた後なので、全部で(14+x)分歩いたことになる。あきこさんの¥が歩いて進んだ距離は60(14+x)(m)となる。
「追いつく」ということは、このお父さんが家から自転車で走った距離ととあきこさんが家から歩いて距離が同じになるので、
200x=60(14+x)
両辺を20で割り
10x=3(14+x)
10x=42+3x 7x=42 x=6
6分後。
なお、家からの距離はお父さんは200(m/分)×6(分)=1200(m)となり、駅(1.8km、1800m先)に到達する前に追いついたことが確認できる。
つまり駅まで1.8kmという数値は答を導く計算には関係がない。受験生を惑わせる「ひっかけ」の数字なのでひっかからないように無視しよう。
実はこの2017前期の問題よりももう少し「速度・時間・距離の関係」に対するより正確な理解が求められる問題が2011年後期の問題であり、この2011年後期の問題のほうが「速度・時間・距離の関係」の問題としては標準的なのでそれを考えてみよう。
【解答】歩いた時間15分、走った時間5分
【解説1(基礎の確認)】速度(速さ)・距離・時間の関係は問題、十分に理解しきって使いこなせる人には当たり前の話である。しかし、この分野、意外に苦手だったり混乱したりする人も多いのでまずは基本を確認しよう。
まず、普段日常生活の中で、実感を持ってあたりまえに使っているママチャリ(自転車)で、実感と計算式を確認してみよう。
【解説2(問題解答への流れ)】
異なる単位がある時には、どちらかに統一するのがよい。その際は小数や分数とならないように小さな単位で示すとよい。mとkmが存在するがkmはmで示す。つまり1.8km=1800mで計算する。
歩いた時間をx分とすると、走った時間は(20ーx)分となる。xに関する一次方程式を立てて解けばよい。以下はその流れである。