2023年大学入試共通テスト「生物基礎」第1問B(配点10点)問題・解答・解説
2023年12月6日 予備校生物科講師・船橋市議 朝倉幹晴
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2023年大学入試共通テスト「生物基礎」第1問A(配点6点)問題・解答・解説
参考 大学入試共通テスト・センター試験「生物」過去6年分(2023~2018年)全問題、「生物基礎」(2022~2018年)解答・解説
【2023年大学入試共通テスト「生物基礎」第1問B(配点10点)】
培養液で満たしたペトリ皿の中で動物細胞を培養し、増殖している細胞の様子を観察したところ、(c)細胞周期の間期の細胞はペトリ皿の底に貼り付いて扁平であったが、分裂期の細胞はペトリ皿の底から球形に盛り上がっていた。(d)培養細胞が細胞周期のどの時期にあるのかは、細胞周期における特定の時期に発現するタンパク質を指標として調べることができる。また、このことは、(e)DNAが複製される仕組みを利用することによっても調べることができる。
問3 下線部(c)に関連して、ヒトの体細胞では、細胞周期に伴うDNAの複製は、DNAの複数の場所から開始される。1回の細胞周期の間に、DNAの一つの場所で1×106塩基対のDNAが複製されるとすると、1個の体細胞の核で全てのDNAが複製されるためには、いくつの場所で複製が開始される必要があるか。その数値として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。ただし、ヒトの精子の核の中には、3×109塩基対からなるDNAが含まれるとする。
問4 下線部(d)に関連して、タンパク質Xは、分裂終了直後に発現を開始し、DNAの複製中に減少していく。他方、タンパク質Yは、DNAの複製が始まると発現を開始し、分裂終了直後に急速に減少する。ペトリ皿の底に貼り付いている扁平な細胞についてタンパク質Xとタンパク質Yの発現を調べたところ、一部の細胞は、タンパク質Xのみを発現し、タンパク質Yを発現していなかった。この細胞における細胞周期の時期として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。
問5 下線部(e)に関連して、細胞周期がばらばらで同調していない多数の培養細胞を含む培養液に、細胞内の入り複製中のDNAに取り込まれる物質Aを加えて、短時間培養した後の細胞を固定した。細胞ごとに物質Aの量と全DNA量を測定したところ、図1の結果が得られた。図中のエ~カの三つの細胞集団のうち、カの細胞集団における細胞周期の時期として最も適当なものを、後ののうちから一つ選べ。ただし、物質aは、複製中のDNAに取り込まれるだけでなく、細胞周期のどの時期においても細胞質に少量残存する。また、物質Aを加えて培養する時間は細胞周期に比べて十分に短いものとする。