2021年、大学入試共通テスト「生物基礎」第3問A「バイオーム」(配点9点)問題・解答・解説
2021年7月26日(月)23時完成・公開 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴
2021年大学入試共通テスト「生物基礎」第3問A「バイオーム」(配点計9点)の問題・解答・解説です。なお第3問Bは同じ第3問ですがテーマが別(個体群)であるため別に解答・解説を作ります。
2022年以降の共通テスト「生物基礎」を受験する人を含む大学入試「生物基礎」選択者、物理選択で大学に入り、大学で生物を学ぶ必要がでてきた方、生物学に関心のある市民の方々に、以下解答解説をお届けします。ご活用ください。入試問題は白黒ですが、イメージ補強のため一部カラー化しました。
2021年大学入試共通テスト「生物基礎」第3問A(計9点)
A. 図1は、世界の気候とバイオームを示す図中に、日本の4都市(青森、仙台、東京、大坂)と、二つの気象観測点XとYが占める位置を書き入れたものである。図中のQとRは、それぞれの矢印が指す位置の気候に相当するバイオームの名称である。
地球温暖化が進行したときの降水量の変化が小さければ、気象観測点アの周辺において、イを主体とするバイオームから、ウを主体とするバイオームに変化すると考えられる。
問3 青森と仙台は、図1ではバイオームQの分布域に入っているが、実際にはバイオームRが成立しており、日本ではバイオームQは見られない。このバイオームQの特徴を調べるため、青森、仙台、およびバイオームQが分布するローマとロスアンゼルスについて、それぞれの夏季(6~8月)と冬季(12~2月)の降水量(降雪量を含む)と平均気温を比較した図2と図3を作成した。
バイオームQはエであり、オリーブやゲッケイジュなどの樹木が優占する。このバイオームの分布域では、夏に降水量がオことが特徴である。また、冬は比較的気温が高いため、カことも気候的な特徴である。
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