2022年大学入試共通テスト「数ⅠA」第4問(整数論、不定方程式)(選択)問題(計20点)・解答・解説
【解説】
6252は55で割り切れる(252÷55=58÷55=53)。よって55で割った時の余りは0である。
6252=28m2+25m+1=25(23m2+m)+1。よって25で割った時の余りは1である。
(3)(2)の考察は、不定方程式
55x-25y=1・・・
の整数解を調べるために利用できる。
x、yをの整数解とする。
55xは55の倍数、つまり55で割った時の余りは0である。
また、は55x=25y+1と変形でき、25yは25の倍数なので、
25で割ったときの余りは1となる。
(2)より、6252も同様に、55で割った時の余りは0、25で割った時の余りは1である。
したがって55xー6252も55で割った時の余りは0、つまり55で割り切れる。
また55xー6252を25で割った時の余りは、55xを25で割った時の余り1から、6255を25で割った時の余り1を引いた値になるので、1ー1=0、つまり,25でも割り切れる。
よって、55xー6252は55でも25でも割り切れ、55と25は互いに素なので、55xー6252は55・25の倍数である。
55xー6252=55・25・Z(Zは整数)とすると
55x=6252+55・25・Z
55x=58+55・25・Z
両辺を55で割ると
x=53+25・Z=125+32 Z
xが3桁の正の整数で最小となるのはZ=0のときで、
x=125+32×0=125(サシス答、3点)
に代入すると
55・125ー25y=1
3125×125ー32y=1
390625ー32y=1
-32y=ー390624
y=12207(セソタチツ答、3点)
(4)
(1)(2)(3)を解いてきた流れの発想を使う。54=625で考えてきた流れを114=14641で置き換えて(1)(2)(3)の解法の流れに従えばよい。
は115x=25y+1と変形でき、25yは25の倍数なので、
25で割ったときの余りは1となる。
146412も同様に、115で割った時の余りは0、より25で割った時の余りは1である。
したがって115xー146412も115で割った時の余りは0、つまり115で割り切れる。
また115xー146412を25で割った時の余りは、115xを25で割った時の余り1から、146415を25で割った時の余り1を引いた値になるので、1ー1=0、つまり,115でも割り切れる。
よって、55xー6252は115でも25でも割り切れる。115と25は互いに素なので、115xー146412は115・25の倍数である。
115xー146412=115・25・Z2(Z2は整数)とすると
115x=146412+115・25・Z2
115x=118+115・25・Z2
両辺を115で割ると
x=113+25・Z2=1331+32 Z2
xが正の整数で最小となるのはZ2=-41のときでこのときx=19(テト答、3点)
に代入して
19×161051ー32y=1
3059969−32y=1
ー32y=-3059968
y=95624(ナニヌネノ答、2点)