2021年共通テスト(第2日程)「生物」第2問「光合成と発芽」(配点22点)問題・解答・解説
2021年7月31日(木)13時完成・公開 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴
2021年大学入試共通テスト「生物」(第2日程*)第2問「光合成と発芽」(配点計22点)の問題・解答・解説です。
*コロナ対策などのため、2021年の共通テストは1月16・17日(第1日程)、1月30・31日(第2日程)の2回、受験の機会を設けた。
本解説は、オリンピック期間中の平日夜・休日を活用して作成・公開しました。
●東京オリンピック開会にあたって(オリンピック期間中に朝倉ができる社会貢献は入試問題解答解説作成)(2021年7月22日(開会式前日)、船橋市議・予備校講師、朝倉幹晴)
2022年以降の共通テスト「生物」を受験する人を含む大学入試「生物」選択者、物理選択で大学に入り、大学で生物を学ぶ必要がでてきた方、生物学に関心のある市民の方々に、以下解答解説をお届けします。ご活用ください。入試問題は白黒ですが、イメージ補強のため一部カラー化しました。
2021年(第2日程)第2問(配点22点)
生物は、光受容体を用いて光を感知する。植物であれば、(a)植物群集(以下、群落)の内部の環境の情報を光によって得ている。植物は、周囲の環境の条件が整ったのちに初めて(b)種子を発芽させるが、その際にも光の情報を用いることがある。光の強弱の感知は、1種類の光受容体によって可能である。他方、光の波長の組合せで決まる光の色の違いを感知するには、一般的に2種類以上の光受容体が必要となる。ただし、フィトクロムの場合は、異なる波長の光を吸収して赤色光吸収型と遠赤色光吸収型との間で相互交換をするため、異なる色の光を単独の受容体で区別できる。(c)群落の内部では、光が弱くなるだけでなく、(d)光の色も変化する。そのため、植物にとっては(e)周囲の光の色に関する情報を得ることも重要である。
問2 下線部(b)に関連して、種子の発芽の過程には、植物ホルモンのジベレリンが関わっている。実験1~3は、イネ科の植物の種子を用いて、ジベレリンの作用について調べたものである。実験1~3の結果から導かれる考察として最も適当なものを、下ののうちから一つ選べ。
実験1、種子を発芽する条件に置くと、デンプンを分解する活性がみられた。
実験2、胚を取り除いた種子を用いて、実験1と同様の実験を行うと、デンプンを分解する活性はみられなかった。
実験3、胚を取り除いた種子にジベレリンを添加して、実験1と同様の実験を行うと、デンプンを分解する活性が種子にみられた。
群落の下層では、赤色光に対する遠赤色光の比率がア、植物の中のフィトクロムはイ。
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