2021年大学入試共通テスト「生物基礎」(第2日程)第2問A「腎臓」(配点9点)問題・解答・解説

2021年8月8日(日)23時完成・公開 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴

2021年大学入試共通テスト「生物基礎」(第2日程*)第2問A「腎臓(配点計9点)の問題・解答・解説です。第2問B(心臓)は同じ第2問ですが、内容が異なるので別に解答解説作りました。

*コロナ対策などのため、2021年の共通テストは1月16・17日(第1日程)、1月30・31日(第2日程)の2回、受験の機会を設けた。

本解説は、オリンピック期間中の休日を活用して作成・公開しました。
●東京オリンピック開会にあたって(オリンピック期間中に朝倉ができる社会貢献は入試問題解答解説作成)(2021年7月22日(開会式前日)、船橋市議・予備校講師、朝倉幹晴)

 

2022年以降の共通テスト「生物」を受験する人を含む大学入試「生物」選択者、物理選択で大学に入り、大学で生物を学ぶ必要がでてきた方、生物学に関心のある市民の方々に、以下解答解説をお届けします。ご活用ください。入試問題は白黒ですが、イメージ補強のため一部カラー化しました。

2021年「生物基礎」(第2日程)第2問A(配点9点)(Bの7点と合わせて第1問全体で16点)

腎臓では、まず(a)血液が糸球体でろ過されて原尿が生成される
その後、水分や塩類など多くの物質が血中に再吸収されることで、尿がつくられている。その際、尿中の様々な物質は濃縮されるが、その割合は物質の種類によって大きく異なっている。表1は、健康なヒトの静脈に多糖類の一種であるイヌリンを注入した後の、血しょう、原尿、および尿中の主な成分の質量パーセント濃度を示している。
(b)副腎皮質から分泌された鉱質コルチコイドが働くと、原尿からのナトリウムイオンの再吸収が促進され、恒常性が維持されている。なお、イヌリンは、全て糸球体でろ過されると、細尿管では分解も再吸収もされない。また、尿は毎分1mL生成され、血しょう、原尿、および尿の密度は、いずれも1g/mLとする。
問1 下線部(a)について、表1から導かれる、1分間あたりに生成される原尿の量(mL)として最も適当な数値を、次ののうちから一つ選べ。
問2 下線部(b)について、表1から導かれる、1分間あたりに再吸収されるナトリウムイオンの量(mg)として最も適当な数値を、次ののうちから一つ選べ。
問3 下線部(b)に関連して、鉱質コルチコイドの作用に関する次の文章中のア~ウに入る語句の組合せとして最も適当なものを、のうちから一つ選べ。
鉱質コルチコイドの作用でナトリウムイオンの再吸収が促進されると、尿中のナトリウムイオン濃度はなる。このとき、腎臓での水の再吸収量がしてくると、体内の細胞外のナトリウムイオン濃度が維持される。その結果、徐々に体内の細胞外液(体液)の量がし、それに伴って血圧が上昇してくると考えられる。
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