共通テスト「生物」第2回試行調査第2問B(植物生理・15点配点)問題・解答・正答率・解説

2020年10月 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴

2018年11月に実施された第2回共通テスト試行調査の第2問B(植物、植物ホルモン・生態系)の問題(15点配点)です。第2問A(配点15点)は同じく植物の問題ですが、内容的には異なるので別々に解答例を作ります。はじめての共通テストの問題傾向を把握してください。

 ある高校の園芸部では、珍しい園芸植物Xの種子を入手し、高校の花壇で栽培することにした。植物Xについてインターネットで調べたところ、いくつかのサイトが見つかり、次の情報が得られた。
・種子は生存期間が比較的短く、2~3年で発芽能力を失う。
・日当たりのよいところを好み、日陰では育たない。
・自家受粉では結実しない。

 しかし、これら以外の点については、はっきりしなかった。そこで、花壇aと花壇bの一画に、それぞれ2回に分けて植物Xの種子をまいてみた。二つの花壇の環境はほぼ同じだが、花壇bの脇には屋外灯がある。各集団について、発芽後の経過を観察し、最初に花芽が見られた日を記録したところ、次の表1のようになった。また、この期間、この地域の日の出と日の入りの時刻は下の図7に、気温の変化は図8に示すとおりであった。


問5 植物Xの花芽形成の光周性についての考察として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。(3点)(正答率22.6%)
短日植物であり、限界暗期は11時間より短い。

短日植物であり、限界暗期は11時間より長い。

長日植物であり、限界暗期は11時間より短い。

長日植物であり、限界暗期は11時間より長い。

中性植物であり、限界暗期というものはない。

問6 植物Xの花芽形成と温度との関係について考察として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。(3点)(正答率68.7%)

低温を一定期間以上経験していることが、花芽形成の前提となる。

低温を経験していないことが、花芽形成の前提となる。

高温を一定期間以上経験していることが、花芽形成の前提となる。

高温を経験していないことが花芽形成の前提となる。

過去に経験した温度は、花芽形成に関係しない。

問7 植物Xの原種について調べたところ、V科W属であることが分かった。この属の植物の分布域は、森林地帯という点で共通しているほかは、種によって大きく異なる。それで、園芸部では、植物Xの性質から、原種がどのような場所に生育しているかを推測してきた。このときの議論を整理した次の文章中のエ~カに入る語句の組合せとして最も適当なものを、下ののうちから一つ選べ。(4点)(正答率9.3%)

植物Xの花芽形成の性質から、原種が生育しているのはではなさそうだ。それに、種子の生存期間が短くて、自家受粉では結実しないということは、攪乱(かくらん)の乗じて繁殖するのにだ。さらに、日当たりが重要であることも考え合わせると、の可能性が高いだろう。

問8 2015年6月1日に花壇aに植物Xの種子をまくとき、近くに植物Yと植物Zの種子もまいた。これら3種の成長の速さにずいぶん差があるように思われたので、2015年7月1日にそれぞれ数個体について、根を含む植物体全体の感想重量を測定してみた。このとき、乾燥前に植物体をよく観察して、昆虫などによる食害と脱落器官の有無も記録した。また、残してあった種子についても、種皮をはがして乾燥させ、重さを測定した。これらの結果をまとめたところ、次の表2のようになった。

表2の結果から、6月1日(種子の段階)から7月1日までの期間における純生産量および総生産量を、植物X、Y、Zの間で比べると、どの種が最も大きいと判断できるか。純生産量総生産量について最も適当なものを、次のうちからそれぞれ一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。(5点、片方のみ正解は2点)(正答率6.7%、部分正答(2点)率38.0%)

植物X 植物Y 植物Z この情報からだけは判断できない。