2021年大学入試共通テスト「生物基礎」(第2日程)第3問「生態系・外来生物」(計16点)問題・解答・解説

2021年8月9日(月・祝)21時完成・公開 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴

2021年大学入試共通テスト「生物基礎・外来生物」(第2日程*)第3問(生態系)(配点計16点)の問題・解答・解説です。

*コロナ対策などのため、2021年の共通テストは1月16・17日(第1日程)、1月30・31日(第2日程)の2回、受験の機会を設けた。

本解説は、オリンピック期間中の休日を活用して作成・公開しました。
●東京オリンピック開会にあたって(オリンピック期間中に朝倉ができる社会貢献は入試問題解答解説作成)(2021年7月22日(開会式前日)、船橋市議・予備校講師、朝倉幹晴)

 

2022年以降の共通テスト「生物」を受験する人を含む大学入試「生物」選択者、物理選択で大学に入り、大学で生物を学ぶ必要がでてきた方、生物学に関心のある市民の方々に、以下解答解説をお届けします。ご活用ください。入試問題は白黒ですが、イメージ補強のため一部カラー化しました。

2021年「生物基礎」(第2日程)第3問(配点16点)

次の文章(A・B)を読み、下の問い(問1~5)に答えよ。

A、現実にみられる植生は、気温と降水量から考えられるバイオームとは異なっていることがある。(a)シベリアには、カラマツやダケカンバのなかまの落葉樹林が広がっている場所も多い。また、(b)森林を人間が利用することでも植生や物質循環が変化することもある
問1、 下線部(a)について、次の文章中のア~ウに入る語句の組合せとして最も適当なものを、のうちから一つ選べ。(3点)

シベリアの落葉樹林は陽樹の林であり、自然の山火事によって遷移の進行が妨げられることで維持されている。高木は林冠に達してからを行うため、陽樹が林冠を占めた後、陰樹が林冠に到達する前に山火事が起きると陰樹が次の世代を残せない。ここでは、山火事後に出現する明るい裸地でや落葉樹の種子が発芽し、が始まる。

問2 下線部(b)について、西日本の低地などにみられる落葉広葉樹の林に、その一例を見ることができる。このような植生は、人間が樹木を伐採することを維持されてきた。また、落ち葉は肥料として使うために林から搬出されていた。この落葉広葉樹の林の利用を止めて長い期間放置したときに成立する植生と、放置されている間に起こる窒素の循環量の変化との組合せとして最も適当なものを、のうちから一つ選べ。(3点)
問3 山火事にも人間による利用にも関係なく、森林が成立しないこともある。日本の海岸沿いには、そのような植生が維持されている場所がある。その理由となる環境要因として最も適当なものを、のうちから一つ選べ。(3点)
サバンナのように、降水量が少なく、平均気温が高い。
ツンドラのように、降水量が少なく、平均気温が低い。
高山草原のように、降水量が多く、平均気温が低い。
土壌形成が進んでいる
継続的に貧栄養の砂が運ばれてくる。
B、(c)外来生物は、在来生物を捕食したり食物や生息場所を奪ったりすることで、在来生物の個体群を減少させ、絶滅させることもある。そのため、外来生物は生態系を乱し、生物多様性に大きな影響を与えうる。
問4 下線部(c)に関する記述として最も適当なものを、次ののうちから一つ選べ。(3点)
捕食性の生物であり、それ以外の生物を含まない。
国外から移入された生物であり、同一国内の他地域から移入された生物を含まない。
移入先の生態系に大きな影響を及ぼす生物であり、移入先の在来生物に影響しない生物を含まない。
人間の活動によって移入された生物であり、自然現象に伴って移動した生物を含まない。
移入先に天敵がいない生物であり、移入先に天敵がいるため増殖が抑えられている生物を含まない。
問5 図1は在来魚であるコイ・フナ類、モツゴ類およびタナゴ類が生息するある沼に、肉食性(動物食性)の外来魚であるオオクチバスが移入される前と、その後の魚類の生物量(現存量)の変化を調査した結果である。この結果に関する記述として適当なものを、のうちから二つ選べ。ただし、解答の順序は問わない。(2点×2=4点)
オオクチバスの移入後、魚類全体の生物量(現存量)は、2000年には移入前の3分の2にまで減少した。
オオクチバスの移入後の生物量(現存量)の変化は、在来魚の種類によって異なった。
オオクチバスは、移入後に一次消費者になった。
オオクチバスの移入後に、魚類全体の生物量(現存量)が減少したが、在来魚の多様性は増加した。
オオクチバスの生物量(現存量)は、在来魚の生物量(現存量)の減少が全て捕食によるとしても、その減少量ほどには増えなかった。
オオクチバスの移入後、沼の生態系の栄養段階の数は減少した。
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