2022年大学入試共通テスト「生物」第4問「動物行動」問題、解答、解説(配点12点)

2022年9月 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴
2022年大学入試共通テスト「生物」第4問「動物行動」(配点12点)の解答・解説を作りましたので、勉強や入試対策にご活用ください。問題の末尾をクリックすると解答・解説のページに飛びます。

2022年大学入試共通テスト「生物」第4問「動物行動」(配点12点)

第4問 次の文章を読み、後の問い(問1~3)に答えよ。

一般的に働きアリ(以下、アリ)は、餌を見つけると、腹部から分泌される道標(みちしるべ)(a)フェロモンを地面に付けながら、巣と餌場との間を往復して餌を運ぶ。同じ巣のほかのアリが、これをたどりながら巣と餌場の行き来を繰り返すと、徐々にアリの行列ができる。アリの行列の形成過程における道標フェロモンの役割を調べるため、実験1・実験2を行った。

実験1 アリの巣と餌場との間を、図1のような二つの通路(通路A、通路B)でつないだ。しばらくすると、アリの行列が観察された。では通路Aと通路Bの長さを同じにし、では通路Aよりも通路Bを長くした。実験開始から30分経過した後に、通路Aと通路Bを通行しているアリの数を10分間記録した。で各20回の試行を行い、両通路のうち通路Aを通行しているアリの割合が0ー20%、20ー40%、40-60%、60ー80%、80ー100%であることが観察された回数をそれぞれ数えたところ、表1の結果が得られた。図2は、での通行率と、そのときの通路上のアリの分布の例を示したものである。なお、実験中のアリは巣と餌場の周囲以外では通路上のみを通行できるものとする。

問1 実験1の結果の記述として適当なものを、次ののうちから二つ選べ。ただし、解答の順序は問わない。

では、各試行における、通路Aおよび通路Bの通行率は、それぞれ葯50%になった。
では、各試行における行列は、通路Aと通路Bとに交互にできた。
では、20試行中の14試行で、80%を超えるアリが、通路Aまたは通路Bのどちらかに集中した。
ともに、通路Aと通路Bの両方にほぼ同数のアリが行列をつくった観察回数は、全体のなかで最も少なかった。
では、20試行中の16試行で、80%を超えるアリが通路Bを通行した。
では、通路の頂端はアリの通路の選択に影響しなかった。

実験2 図3左のように、通路Cだけが存在する状態で実験1と同様の実験を行った。行列ができて30分後に、図3右のように通路Cより短い通路Dを追加し、その後、各通路を通行するアリの数を10分間記録した。その結果、通路Dを通行するアリが少数観察されたが、ほとんどの試行で多くのアリが通路Cを通行する状態が続いた。なお、実験を通じて餌は十分にあり、アリは餌を運び続けた。

問2 実験1・実験2の結果から導かれる次の考察文中のア~エに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後ののうちから一つ選べ。

実験1ので得られた結果は、試行開始後、単位距離当たりのアリの通行量が、通路でおおく、その後も個々のアリが道標フェロモン濃度のより高い通路を通行し続けたことによるものと考えられる。
実験2のほとんどの試行では、通路Dが新たに追加された後、少数のアリが通路Dを通行し、餌場までたどり着くと道標フェロモンを通路Dに付けた。しかし、通路Dでは通路Cよりも道標フェロモンの濃度が相対的に状態が続くので、多くのアリが通路Cを通行し続け、通路Cの道標フェロモンは濃度が相対的に状態が続いたと考えられる。いずれの実験結果ものフィードバックで説明できる。

問3 下線部(a)に関連して、生物が体外に放出する化学物質の働きに関する次の記録のうち、フェロモンの働きとして誤っているものを、次ののうちから一つ選べ。(4点)
カイコガのメスが、オスを誘引する。
ミツバチのコロニーにおいて、女王バチが、働きバチの性成熟を抑制する。
チャバネゴキブリが、ほかの個体を誘引して群れを形成する。
同じ巣のアリどうしが、同じコロニーの仲間であることを伝える。
巣への侵入者を発見したミツバチが、コロニーの仲間に警戒を促す。
アブラムシがアリを誘引する。

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