2021年大学入試共通テスト「数学IA」第1問[1](因数分解・2次方程式の解の公式など)(配点10点)問題・解答・解説

解説

[1](1)
c=1の時、

2x2+(4c-3)x+2c2−c-11=0にc=1を代入すると
2x2+(4×1
-3)x+2×12−1-11=0

2x2x+2-1-11=0

2x2+x-10=0
たすきがけで因数分解をすると
2x+)(x-2)=0(アイウ完答で2点)

x= 、

 

 

(2)c=2のとき

2x2+(4c-3)x+2c2−c-11=0にc=2を代入すると
2x2+(4×2
-3)x+2×22−2-11=0
2x2+5x+8−2-11=0
2x2+5x-5=0
今度は二次方程式に解の公式が使われた答の形なので、因数分解しようと試みる必要はなく解の公式を当てはめる。

【追加解説】解の公式は、(たすきがけによる)因数分解ができる式においても有効である。したがってア~エの因数分解ができなかった場合には以下のように解の公式から解を求め、逆に因数分解をくみたてることもできる。(この解法よりも、たすきがけによる因数分解に慣れたほうが解答に要する時間が短い。したがってこのはあくまでもどうしてもわからなかった時のための念のための解法である。)

 

問題の解答の続きに戻ります。

(3)

以下、花子が言うとおり、根号の中のみを考える。
根号の中=(4c-3)2−4×2×(2c2−c-11)

=16c2−24c+9ー8(2c2−c-11)
=16c2−24c+9ー16c2+8c+88

=ー16c+97=97-16c

cは正の整数で根号(√)の中が負になる場合は数IAでは考えなくてもよい。また根号の中が0であると、√0=0なので「解は異なる2つの有理数」とはならず、解は1つの有理数となってしまい、設問の条件に合わない。

97-16c>0でとり得るcの値をすべて考えてみる。
c=1のとき 97-16c=97ー16×1=97-16=81=92      ((1)で既に解いている)
c=2のとき 97-16c=97ー16×2=97-32=65((2)で既に解いている)
c=3のとき 97ー16c=97ー16×3=97ー48=49=72
c=4のとき 97ー16c=97ー16×4=97-64=33
c=5のとき 97ー16c=97ー16×5=97-80=17
c=6のとき 97ー16c=97ー16×6=97-96=1=12

根号の中は正の整数の2乗ならば、根号は消えるので、解は2つの異なる有理数となる。
よって、そうなる正の整数cは3個(c=1、3、6)とである。(ス2点)

 

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