2021年大学入試共通テスト「生物」(第2日程)第3問「生態ピラミッド」(配点14点)問題・解答・解説

2021年7月31日(木)19時完成・公開 予備校講師・船橋市議 朝倉幹晴

2021年大学入試共通テスト「生物」(第2日程*)第3問「サンゴ礁の生態系」(配点計14点)の問題・解答・解説です。

*コロナ対策などのため、2021年の共通テストは1月16・17日(第1日程)、1月30・31日(第2日程)の2回、受験の機会を設けた。

本解説は、オリンピック期間中の平日夜を活用して作成・公開しました。
●東京オリンピック開会にあたって(オリンピック期間中に朝倉ができる社会貢献は入試問題解答解説作成)(2021年7月22日(開会式前日)、船橋市議・予備校講師、朝倉幹晴)

 

2022年以降の共通テスト「生物」を受験する人を含む大学入試「生物」選択者、物理選択で大学に入り、大学で生物を学ぶ必要がでてきた方、生物学に関心のある市民の方々に、以下解答解説をお届けします。ご活用ください。入試問題は白黒ですが、イメージ補強のため一部カラー化しました。

 

センター生物(第2日程)第3問(配点14点)

 

次の文章を読み、下の問い(問1~3)に答えよ。

サンゴ礁になぜ多種多様な魚類が高密度で生息しているのかを明らかにするため、魚類の物質収支を調べた。あるサンゴ礁に生息している魚類を、サンゴの隙間などに隠れて暮らすハゼなどの種(以下、小型底生魚)と、これらの小型底生魚を主要な餌とするハタなどの種(以下、大型魚)との2群に分けることとした。これら2群の単位面積あたりの年間成長量、年間被食量、および現存量は、図1のとおりであった。

問1、 図1に基づいた、サンゴ礁の魚類の物質収支と群集の特性についての考察に関する次の文章中のア・イに入る語句の組合せとして最も適当なものを、のうちから一つ選べ。(4点)

小型底生魚は、大型魚に比べてが大きく、年間の死亡率がと考えられる。

問2、 図1の結果をもとに、小型底生魚と大型魚の、年間生産量(同化量から呼吸量と老廃物排出量を引いた量)と、現存量に対する年間生産量の割合を、死滅量を無視して計算すると、表1のようになった。表1のウ・エに入る数値として最も適当なものを、のうちからそれぞれ一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。(ウ3点、エ3点)

問3、 一般に、高次の栄養段階の生物の現存量が低次のそれに比べ小さくなるような、生態ピラミッドと呼ばれる構造がみられる。図1と表1とから導かれる、このサンゴ礁の生態系についての考察に関する次の文章中のオ・カに入る語句の組合せとして最も適当なものを、のうちから一つ選べ。(4点)

 小型底生魚では、大型魚に比べ、現存量あたりの生産量は。そのため、

生態ピラミッドは、低次の栄養段階の現存量が構造を示す。

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